のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

幸水肥大「大丈夫だあ」理論

2005年07月01日 | 今年の梨づくり
 今年は5月以降の日照不足と少雨からナシの玉伸びが心配されていますが、今年の天候の影響だけでなく、昨年夏の高温乾燥やそれによって今年の花芽がたくさんできて摘果作業が遅れていることなど複合的な要因もあるだろうと思われます。また、満開時期が昨年よりも遅いことも肥大していない印象を強めているようです。
 こんなイメージで悲観したり、楽観したりしないよう、沼南果樹組合では毎年7月1日に組合員の畑をまわって肥大状況を調査しています。作況調査と呼んでいます。定点観測でなく、定時観測というわけです。
 今年の幸水の果実の横径平均は4.46mm。昨年より7mmも小振りです。しかし、満開時期が昨年より1週間から10日遅く、この時期、毎日0.7mm程度は伸びていますので、満開後日数で比較すると悲観するほど小振りでもない。千葉県の試験圃場のデータをみると、暦日では昨年より8mmも小さいのですが、満開後日数では平年以上の数値です。今年は特別に悪いわけでない。これから毎日1mmも肥大するようになります。天候さえ恵まれれば「大丈夫だあ」となります。