僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

ウダウダ会 早春の丹波路

2013年02月27日 | ウォーク・自転車


今回のウダウダ会は「早春の丹波路」を歩き回った。

場所は兵庫県の篠山市周辺である。篠山といえば、初めてフルマラソンに参加して完走したのが篠山マラソンだった。…懐かしいなぁ。

さて、事前に会長さんが送ってくれた案内状に同封されていたハイキングマップには…

「ぶらり丹波路ハイキング。丹波焼の里こんだ、懐かしの風景と器のぬくもり探訪コース」…とあった。「こんだ」というのは「今田」と書く。「いまた」ではなく「こんだ」と読むのだそうだ。

地図で見るコースはだいたい平坦で、険しい山道に迷い込んだりする心配は、今回はなさそうである。ウダウダ会は、よく道に迷うんだもんね。

2月24日(日)。善良なる人々から選び抜かれた善良中の善良(?)10名が、大阪近鉄あべの橋改札前へ集結し、「ほな、行きまひょか」とJR環状線で京橋まで行って、そこから福知山方面行きの普通列車に乗り込んだ。

大阪には青空が広がっていた。絶好のハイキング日和である。「ええ天気で、よかったなぁ」と、前市長のタカちゃんが空を見上げて言った。ウダウダ会では「豪雨決行」がうたい文句でもあるゆえ、雨であろうが嵐であろうが、そういう「しゃらくさい」ものにはお構いなく行くので、元々雨が大嫌いな僕などはいつも天候が気になるのだ。でも、今日は天気の心配のない快調なスタートだった。

ところが…

各駅停車に揺られて内陸部の丹波篠山方面に向かっていると、晴れていた空が曇りはじめ、その雲はどんどん分厚くなって暗雲と化し、やがてチラチラと雪が舞い出すと、窓の外はすっかりと雪景色になり、草野という無人駅で列車を降りた頃には一面が雪に覆われ、舞い散る粉雪が目に入って痛いくらいだった。

暦の上では「早春」とはいえ、現実は厳しい。

 

 

  
      雪のJR草野駅に降りて…

 

大阪に住んでいると、雪にはほとんど無縁である。数センチでも積もる雪が降るのは、何年かに一度であり、わが家のモミィはいつもテレビニュースで雪景色が映し出されると、なんで自分たちのところには雪が積もらないのか…と不満げに言っているぐらいだ。

だから僕も、雪が目の中に飛び込んで来るような経験は滅多にない。

「えらい雪やなぁ…」と、それぞれが出鼻をくじかれた恰好で、雪の中を歩き出した。

メンバーの一人のハラちゃんが傘を差すと、会長さんが「そんなビンボーくさいこと、やめとき」と顔をしかめて見せた。するとハラちゃんはニタ~ッと笑い「この頭に直接雪がかかりますねん。冷たいですがな」と、ツルリと自分の頭をなでた。ハラちゃんは帽子を被らない人であり、また毛髪が滅びつつある人でもあるので、雪が頭皮を直撃するとそれだけ他の人よりも「冷た~い!」ということなのだ。

と言いながらも、雪は小降りになり、やがて止んだ。日も差してきた。足元が雪ですべりそうなので、そこに注意しながら、あとはいつものウダウダ会の雰囲気が戻ってきた。

メンバーの中には、事前に送られてきた地図や資料をロクに読みもせず、自分がどこへ行くのかほとんどわからない人間もいる。かく言う僕もその一人である。

「…で、これから、どこへ行きまんねん?」と僕たち無頓着組。
「資料、送ってるやろ。読んでへんのか?」と世話人のモトさん。

毎回、たいていこんな調子である。

特にクラちゃんのように、行くときに奥さんから「今日はどこへ行くの…?」と聞かれても「さあ…? 7時×分に〇〇駅に集合や。それしか知らん」と言い、帰ってきて奥さんに「どこへ行ってきたの…?」と聞かれたら、「え~っと、電車に乗って、どこぞで降りて、歩いて来た」しか言わない人もいる。前回行った平城京めぐりのことも、クラちゃんは「この前の平安京では沢山歩いたなぁ」と言った。しかしこの場合「平城京」を「平安京」と一字間違えただけというのは、クラちゃんとしてはきわめて優秀だと言わなければならない。

さて…

雪も止み、日も照り出してまぶしくなった野辺の路をテクテクテク。

 

  

 

最初に行ったのは、和田寺(わでんじ)という、この辺では有名だというお寺である。僕たちの喧騒を聞きつけたか、お寺の中から女性が飛び出してきて、「これはこれは、こんな大変なお天気のときによくお越しくださいました」と、この周辺のハイキングマップと、和田寺のパンフレットを配ってくれた。

そのあと、ほとんど舗装され、車も通るごく普通の道を歩いて行くと、あちらにも、こちらにも「窯元」という看板が見え始めた。

 


  

 

       ↑ 和田寺(わでんじ)

 

       道端にはあちらこちらに窯元の看板が… ↓    

 

 

 

  

 

 

この周辺一帯が「丹波焼の郷」と呼ばれるところである。案内チラシによると、丹波焼は、瀬戸、常滑、信楽、備前、越前とともにに「日本六古窯(ろくこよう)の一つ」に数えられているという。

昼近くまでテクテク歩くと、本日の目的地である丹波伝統工芸公園「立杭陶(すえ)の郷」というところに着いた。丹波焼きを見たり、体験したり、購入したりする総合施設ということだ。↓

http://kitakinki.gr.jp/modules/spot/index.php?sid=40


時間は12時を過ぎていた。みんな空腹である。丹波焼よりも、すき焼、たこ焼、お好み焼きが恋しい。

施設内に獅子銀というレストランがあったので、そこへ直行した。

「とりあえず生ビールを10人分持ってきてチョーダイ」

…とまず、モトさんの第一声。しかし運ばれてきた生ビールは、ジョッキーの3分の1近くが泡であり、中身が少ない。これにはガッカリである。特にこういうことにうるさい「毎日が二日酔い」のエノさんは、「こんな入れ方、あきまへんなぁ」と残念そうな口調。すると隣にいたクラちゃんが「なにせ一度に10杯も頼んだから、店の人もアワててジョッキーに注いで、それでアワだらけになったんとちゃう…?」とダジャレを飛ばし、一同、ガハハハ~と笑ってアワだらけのビールをグイ~と飲み干した。ウダウダ会は、無邪気である。

食べるものは…といえば、ここは丹波であり、猪肉が名物である。しかし昼からシシ鍋みたいなものを食べるとここで宴会が始まってしまう。「何かカンタンなものないの…?」と聞けば、ジャンボなうどんがお勧めだと店の人が言ったので、言われるまま「こんだうどん」つまりここの地名「今田」をとった名前のうどんを注文した。運ばれてきたのはでかい鉢に大量のうどん、そして切らずにそのままの形の大きさの揚げが、2枚入っていた。

アワばっかりの生ビールと「こんだうどん」をお腹に詰め込み、丹波焼の作品を眺め、30分ほど館内をうろついたあと、僕たちは再び歩き始めたのである。

篠山市から三田市に入った。

のどかな田園風景が広がる。時折、雪が舞い散って顔にぷちぷちと当たる。

相野という駅に着き、そこで本日のウオーキングは終了した。

万歩計を持っているメンバーによると、今日歩いたのは2万2千~3千歩だとのこと。万歩計などつけたことのない僕は、それが何キロくらいあるのか、さっぱり見当がつかない。前回の平城宮を歩いたときは、誰かが3万歩だと言っていたので、それよりも今回は短かったようである。

また1時間、列車に揺られて大阪へ着き、環状線で天王寺まで戻って、「あべのキューズモール」というショッピングセンターの4階に足を運んだ。ここにある主に魚料理が美味しいと言われる店に入ったのである。いよいよお楽しみの大宴会がはじまるのだ。むふふ~。

 

  
     あべのキューズモール(資料写真)
  

ところで、その近くでは異様な雰囲気が漂っていた。野外ステージのようなものがあり、そこに若者たちがわんさと押しかけて、ギュウギュウ詰めになりながらキャアキャアと騒いでいる。僕はいったん入った店から出て、4階の柵からその光景を見下ろし、どんな有名人が来ているのかと身を乗り出した。

ガードマンがあちらこちらに立っていたので、その一人に「誰が来ているの?」と尋ねたら、「イーガールズです」との返事であった。

イーガールズ…??? 知らんなぁ。

…と、そのうちに、そのイーガールズが姿を現したらしく、観客群は悲鳴に近い歓声を挙げ始めた。ものすごい地響きのような大歓声である。しかし、僕の場所からは、観衆しか見えず、イーガールズとやらは、「はーい、みなさん!」という声が聞こえるだけで姿は見えないままである。

仕方なく店の中に戻ったら、もうメンバーはみんな席について「何してたん?」と僕に聞いた。「そこにイーガールズというのが来ているらしくて、ファンが沢山集まってますわ」と僕が言うと、「イーガールズ?」…と、全員がポカンとした。つまり、誰もその名を知らなかった。

「なんやねん、そのイーガールズて…?」みんなが口々に言うので、注文を取りに来たお店の若いお姉さんに「イーガールズって何?」と聞いた。お姉さんは、

「あ、イーガールズ(←E-girls)ですか…?」と言いながら、「う~ん、そのぉ、エグザイル(←EXILE)の妹分のような…女の子たちのグループなんですけど、今日はそのキャンペーンに来ているんですよね」

…と、説明してくれた。 →  http://e-girls-ldh.jp/


「ふ~ん。ぜんぜん知らんわ。だいたい、エグザイルて、なんやねん?」

…と、こういうふうな会話がひとしきり交わされたあと、

「まあ、そんなことはええがな。…ではみなさん、今日はお疲れさまでした。かんぱ~い!」と言う声に、がぜん活気づくウダウダ会の面々だった。

…早春の丹波路と陶の郷を散策したあと、新鮮な魚介や唐揚げなどをアテにいただくビール、日本酒、焼酎は、まことに至福の味わいでありました。

 

 

 

 

 

 

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