「11eyes」
lassさんの佳作である。
出だしがいかにも「萌えーーっ」なので、正直退屈だった。 これははずれかなと思っていたら・・・ 段々良く鳴る法華の太鼓、中間あたりから俄然伝奇調になってきて、いい感じ。 このあたりクロスチャンネルやひぐらしとも相通ずる所がある。 始めチョロチョロ中ぱっぱというところか。
但し、人物像があまりにもタイピカル過ぎて実在感がない。 台詞回しもこれまたステレオタイプで、どこかで見たようなセリフが次々に出て来る。 もっとも、どのようなユーザーでも安心してプレイできるという点から見れば、これは欠点とは言えないのだろう。
ギャグもよい。 変に持って回ったようなシニカルなユーモアではなく、素直に笑える楽しいギャグなので、後味は良い。
後、モンスターのCGはあまり浮ュない。 浮ュないと言うよりマンガチックというかかわいらしいというか、これが人を襲い食う怪物なのかいと、突っ込みたくなる。(笑)
クロスビジョンという、ちょっと変わったサービス?がついているのも珍しい。 これは要するにメインシナリオの中の1シーンを、別の人物・時代の視点から見ることが出来るというものだ。
これ自体が重要な意味を持つものではないが、本篇の中で語られていない事象が、ここで語られ解決するという場合もあるので、見ておいた方が良いし、なにより本篇がより楽しめるというものだ。
全体の印象として「後味の良さ」というものがある。 よく似た設定の「Dies irae」と比べると、余計その感がある。 「Dies irae」については又別に書くつもりだが、「11eyes」により素直さ明るさを感じるからだろう。
最後に、「菊理編」は不要なのではないか?