大通りから一本路地へ入ると、ガラリと雰囲気が変わる。 何を商っているのか、まるでわからぬ得体の知れない店が建ち並んでいる。 見るからに怪しげなたたずまいの店には、これまた得体の知れぬ商品とも見えぬ商品が、雑然と積み上げられている。
その街は「あれは一体何なんだろう?」という期待と不安に満ちていた。 大げさに書くと、うっかりこの店に入ると、そのままホンコンに誘拐されてしまうのではないか、と思える程である。 魔都という言葉がそのまま当てはまるような街ではあった。
これは大戦前の上海のことではなく、2.30年前の秋葉原の姿である。 現在は女性・子供がぞろぞろと連なって歩き、怪しげな雰囲気など薬にしたくてもない。 至って健全且つ明朗な街になってしまった。
しかし、今こうして思い出すと、あの得体の知れぬ怪しげな雰囲気が懐かしい。 今のアキバは何から何まで得体が知れすぎていてつまらないと感じられるのだ。 これは年寄りの懐古趣味のなせる技なのだろうか?
その街は「あれは一体何なんだろう?」という期待と不安に満ちていた。 大げさに書くと、うっかりこの店に入ると、そのままホンコンに誘拐されてしまうのではないか、と思える程である。 魔都という言葉がそのまま当てはまるような街ではあった。
これは大戦前の上海のことではなく、2.30年前の秋葉原の姿である。 現在は女性・子供がぞろぞろと連なって歩き、怪しげな雰囲気など薬にしたくてもない。 至って健全且つ明朗な街になってしまった。
しかし、今こうして思い出すと、あの得体の知れぬ怪しげな雰囲気が懐かしい。 今のアキバは何から何まで得体が知れすぎていてつまらないと感じられるのだ。 これは年寄りの懐古趣味のなせる技なのだろうか?