ベラルーシの部屋ブログ

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ゴシケーヴィチが寄贈した晴雨計について

2014-11-28 |   イオシフ・ゴシケーヴィチ
 函館奉行所の備船だったという亀田丸にゴシケーヴィチが寄贈したロシア製の晴雨計。
 亀田丸が廃船となったときに晴雨計も処分された可能性が高いのですが、当時外国製の晴雨計というのは非常に貴重なものだったので、簡単に捨てたりしなかったのではないかという希望のもと、晴雨計の行方を探してみることにしました。

 阿部論文を送ってくださった方が、北海道立文書館に「旧亀田丸属品不用ニ付室蘭勧工課ヘ無代金引纏方ノ件」という古文書が保管されているものの、内容はネット上では閲覧できないことになっていると教えていただきました。

 これを読んで「室蘭?」と思いました。この古文書が作成されたのが明治8年なので、そのころまでには亀田丸は廃船となったようで、その付属品は不要につき、室蘭勧工課へ引き取られたようなのです。
 そのため、晴雨計もいっしょに室蘭へ行った可能性が出てきたため、室蘭市民族資料館に問い合わせのメールを送ってみることにしました。
 結果は「当館、室蘭市で記録なども見つからなかった」ということでした。
 室蘭市民族資料館にはお手数をおかけしました。室蘭中調べてくださったようなので・・・
 本当にありがとうございます。

 次に北海道立文書館にも、「旧亀田丸属品不用ニ付室蘭勧工課ヘ無代金引纏方ノ件」の内容はどうなっているのか、教えてほしいとお願いしたところ、ご丁寧な返信がきました。
 この文書はネット非公開なので、通常は文書館を訪問して閲覧しないといけないところ、遠方にお住まいで難しいでしょうから、とわざわざ内容を書き起こして、メールで送ってくださいました。本当にご親切にありがとうございます。
 そして内容なのですが、亀田丸の不用品について細かく記載があったものの、その中に晴雨計はありませんでした・・・
 
 ということは、亀田丸が廃船になったとき、その備品だった晴雨計は函館で取り外され、室蘭には引き渡さなかったということになります。だから室蘭では探してもなかったのです。
 もし晴雨計が現存するとしたら、函館のどこかにある可能性のほうが高いですね。
 どこにあるんだろう・・・やっぱり捨てられてしまったのかなあ?

 この晴雨計はロシア製のはずなので、もし現存していれば、晴雨計のどこかにロシア語で何か書いてあると思います。(情報求ム・・・)

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