ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2023年2月6日。ウクライナ侵攻から349日目

2023-02-06 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
  2023年2月6日。
 ベラルーシは気温が下がったのですが、そんなに寒さを感じません。

 ウクライナのメディア「キーウ・インディペンデント」によると、ロシア軍の占領下にあるウクライナ中南部ザポリージャ州メリトポリ市では、ロシア軍が教師の家に押し入り、オンライン授業のための電子機器を奪っています。
 占領地にいる人々が、ウクライナのカリキュラムでオンライン授業を受けることをロシア側が恐れており、教師に対して、学校に来て、ロシアのカリキュラムに従って子どもに教えるよう強制しているそうです。
 メリトポリ市長によると、22校のうちオンライン以外で授業をしているのは10校だけで、市教育局の職員約2900人のうち、ロシア軍への協力に同意したのは300人足らず。10人に1人の先生しかロシアのカリキュラムに同意していないんですね。

 ウクライナ国民抵抗センターによるとウクライナ東部の公共図書館や学校の蔵書からウクライナ語の本など、ロシア側が指定した「有害図書」が押収されました。
 ルハンスク州の一部地域では、ウクライナの文学作品が地元のボイラー室で大量に焼却された事例が記録されているそうです。
 親ロシア派の教育省が、365項目のリストを行政機関と教育組織のトップに送付し、リストアップされた書籍を撤去するよう指示しています。
 ロシア人はウクライナ人を抹殺しようとしていると批判する人もいますが、そのとおりと思われて当然ですね。
 ウクライナで、ロシア文学を排斥したから、「お互い様」だという日本人もいますが、ロシア文学の本をウクライナから一掃しても、ロシア文学はロシアに残ります。
 一方、ロシアでは実効支配している地域でのウクライナ語の本を焼却。今回の戦争にロシアが勝ったら、ウクライナ全土でウクライナ語の本が焼かれます。ウクライナ語の本がウクライナからなくなります。
 この状況を、「お互い様」と言えるのでしょうか。


 ウクライナのレズニコフ国防相が引責辞任しました。ウクライナ国防省は最近、兵士向け食材調達で小売価格の2~3倍という不自然な契約を結んだ疑惑が報じられ、国防次官が更迭されていました。国防大臣もその責任をとって、辞職を大統領自ら決定したものと見られます。戦争の真っ最中に汚職疑惑で国防大臣が辞任するとは、ウクライナの弱い面が出てきたように感じます。


 今日の夜、モスクワの赤の広場にあるレーニン廟からレーニンの遺体を盗もうとした男が逮捕されました。
 というニュースを聞いて、アンチロシアの誰かの犯行か?と思いましたが、ニュース記事をよく読むと、単なる酔っぱらいだったようです。

 モスクワから約200キロのカルーガ近郊で、ドローンが爆発したと知事が明らかにしました。けが人はいませんでした。ドローンの正体(誰が飛ばしたのか)は不明です。


 トルコとシリアで起きた大地震。日本もそうですが、ベラルーシもロシアも救助隊の派遣を決定するなど支援の手を差し伸べようとしています。自然災害のときは多くの国が一丸となって、支援できるのに・・・戦争では人間同士殺し合いです。