ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第212回」

2017-07-04 |   ビタペクト配布活動
 7月4日にビタペクト3と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第212目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
 今回はビタペクト3を12個、そして「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーを1部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2570個、セルロースの合計は85個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは2163部となりました。
 今回で通算228回目の配布となりました。
 延べ人数ですが、2570人の子どもにビタペクトを、約76人の子どもにセルロースを、2163家族に「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります

(これまでのビタペクト配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)


http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(ビタペクト3についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/922c333857741c5448f66d4fe00b25e1


(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html



(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/bb1fb7afb4cac464789e2684181e7d42


(WBCによる測定、ビタペクトを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%89%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E5%AE%89%E5%85%A8%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80


 チロ基金は以前ビタペクトに代わり、ペクチン入りセルロースを配ったことがあります。セルロースについてはこちらです。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/43f810eddd1efc451f5171ef3cd35a7a


 今回は2家族が保養滞在していました。


(家族A)

 ラゴイスク(チェルノブイリ原発から約340キロ)から来た家族。お母さんが7人の子どもを引率していました。この家族には6個のビタペクト3を渡しました。
 それぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果は以下のとおりです。○印の子どもにビタペクト3を1個ずつ渡しました。

母親(事故発生時4歳)9ベクレル
長男(11歳) 44ベクレル ○
長女 (8歳) 38ベクレル ○
次男 (6歳) 28ベクレル ○
次女 (5歳) 33ベクレル ○
三男 (1歳) 40ベクレル
男子(10歳) 32ベクレル ○
男子 (7歳) 43ベクレル ○ 

 10歳と7歳の男の子は兄弟です。お母さんに子どもたちの健康状態についてお話をうかがいました。
 8歳の長女は左手が動かせないそうです。出産時になかなか生まれなかったので、無理に器具を使って引っ張ったところ、左肩に障碍ができて、腕が麻痺してしまったのだそうです。左腕を上に上げることはできず、リハビリセンターに通ったり、リトアニアの医療センターに診察してもらったこともあるそうです。指先は動くようになったそうで、訓練すれば腕が動くようになるはずと医師から言われているので、家でも動かす練習をしているそうです。早く動くようになるといいですね。
 他の子ども達は比較的健康だそうです。もちろん冬場は風邪をよくひくと言っていましたが、慢性の持病などはないということでした。


(家族B)

 べレジノ市(チェルノブイリ原発から約280キロ)から10キロ離れた村から来た家族。
 この家族は2015年6月にも保養に来たことがあります。
 そのときの様子はこちらをご覧ください。
チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第179回」(家族B)

 今回はお母さんが6人の子どもを引率していました。この家族には6個のビタペクト3を渡しました。2015年と今回のそれぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果は以下のとおりです。○印の子どもにビタペクト3を1個ずつ渡しました。

母親(事故発生時5歳)17ベクレル → 14ベクレル
長女(16歳) 23ベクレル ○ → 27ベクレル ○
長男 (9歳) 22ベクレル ○ → 33ベクレル ○
次女 (7歳) 21ベクレル ○ → 49ベクレル ○
女子(17歳) 28ベクレル ○
男子 (9歳) 26ベクレル ○
女子 (8歳) 27ベクレル ○

 子どもたちの健康状態についてお母さんに話をうかがいました。

 長女は病気がちで、この1年で2回入院しました。今副鼻腔炎にかかって、手術するように言われていたのですが、今のところは経過観察の状態だそうです。

 長男は生まれつき、左手が短い障害児です。最近はベラルーシでもハイテクな義手を製造する会社がロシアから進出してきたそうで、お母さんは期待していました。それでも「車一台分ぐらいの値段するかも。」と話していました。国内産の義手だったらもっと安くなると思うのですが。
 この長男は最近花粉症になり、ベラルーシ国内のサナトリウムにも行って診察もしてもらったそうです。

 17歳の女の子はこの一家の子どもたちの幼馴染だそうです。生まれつき難聴で補聴器をつけています。今回特別に保養に行けたそうです。
     
 今回も子どもたちに折り紙、折り鶴、日本語で子どもの名前を書いた絵葉書などをプレゼントしました。
 折り紙はポケモン柄で、ベラルーシの子どもも大喜びでした。やっぱりポケモンはみんな知っていますねえ。

画像は記念撮影した様子です。通院のため写っていない子どももいます。(保養には関係のない子も写っていますね。)(^^;)

 今回のビタペクト3の購入費には、CD「月と日」の売り上げを使いました。
 最後になりましたが、「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙など子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に深くお礼申し上げます。
 べラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。