電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

我が家で一番最初に咲く花

2006年03月26日 07時20分26秒 | 散歩外出ドライブ
雪が融けると、それまで雪で隠されていた地面があらわになってくる。枯葉の下に、水仙の芽が顔を出し、どんどん伸びてくる。山間部なら、さしずめカタクリの花が咲いているところだろう。私の家では、一番最初に咲くのが、クロッカスである。何十年もずっとほったらかしになっているので、葉は小さく可哀想なくらいだが、毎年早春のこの時期に、律義に可憐な花を咲かせる。古い家には、あちこちにこんな花が咲くポイントがある。たぶん、最初は祖父か曾祖母あたりが植えたのだろう。八重咲の古い水仙は、どうやらそのずっと前の先祖が植えたものらしい。ラッパ咲きの水仙は、老母がお嫁に来てから植えたものだと言う。今までの家族が、それぞれに好きな花があり、老父と私は豪華な芍薬が好きで、裏の畑に芍薬を何本も植えている。休日に、古い家の周囲をぐるりと回ると、季節に応じ、家族のゆかりの花が咲く。私には、印象の薄い戒名の刻まれたお墓よりも、これらの花の方で故人を思い出す。墓を守る跡取り息子の立場では、いささか不謹慎な感想かもしれないけれど。
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