リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

またバーゼルの風(12)

2005年11月29日 21時25分34秒 | 音楽系
飛行機から降りてからは,パスコントロールを通り荷物を受け取り,最後の関門,「荷物検査」。どうも私はここが苦手なんですよね。(笑)別に白い粉を持っているわけではないんですが,いつも検査のお兄さんに目をつけられて,鞄を開けさせられます。娘と一緒だと聞かれたことがありませんので,やはりひとり旅だと怪しまれるんでしょう。
このお兄さんなら大丈夫かなと思って行ったんですが,案の定すんなりとは通してくれませんでした。
お兄さん,私のパスポートをしげしげと見て,
「どちらにいってらしたんですか」
「え,えぇ,あのちょっとスイスですけど」
「何をしにスイスに行ったんですか」
(あ,そういやスイスらしいみやげは全然ありません)
「ちょっと,音楽関係の学校に。あと知り合いに会いに」
「そのケースに入っているものは何ですか」
「あ,それは楽器です」
「すみません,こちら開けて頂けますか」
「はい・・・」
(別に中に白い粉をしのばせているわけじゃないんだけどなぁ)
「これは何という楽器ですか」
「リュートという楽器ですけど。」
「はい,結構です。バッグのチャックを開けて頂けますか」
「は,はい」
(すると,ミグロで買った野菜スープのブイヨンがボロリ。それをお兄さんはすばやく拾い上げて)
「これは何ですか」
「あ,これ?これは野菜スープのもとですよ。(見たらわかるでしょう。期待しているようなものじゃないですよ)スイスに2年間住んでいまして,いつもその野菜スープのもとを使って料理してましてね。はは・・)
「はい,どうもありがとうございました」

ふぅー。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿