評価 (3点/5点満点)
昭和の仕事術=アナログコミュニケーション=気づかい
相手を知り、相手が求めることにきちんと応え、時にはそれ以上を目指そうというのが本書でお伝えする昭和の仕事術です。
これらを身につけると相手を大切に思う気持ちを「行動」や「言葉」という形にして、心地よさを届けることができるようになります。
昭和の仕事術は、おもてなしの技術と言えるかもしれません。
次の世代にもきっちり伝えていく必要のある仕事の基本が詰まっていると思います。
【my pick-up】
◎「仮」を提案する
「仮でよいので来週の水曜日でいかがでしょうか?」「仮採用ということにして、不具合が出たときに再検討でいかがでしょうか?」
「仮ならばいいよ」とOKしてくれ、案外、仮で決めたことが後々、正式に採用されることもあるくらいです。メールのラリーでラチがあかない場合は、仮の提案を意識的に仕掛けてみましょう。
◎「どうしましょう?」を「こうしてもいいですか?」に言い換える
子どもの質問とは「どうしましょう?」というように答えをすぐに求める質問のこと。一方、大人の質問は「こうしてもよいですか?」が代表例。実は「子どもの質問だな」と心の中で思っても、何も言わなくなっています。だからこそあなたが成長したいと考えるなら、大人の質問を使う必要があるのです。
◎メモはA4サイズ以上の大きなノートで取る
メモは「A4サイズ以上の大きいノート」に取るのがコミュニケーションの正解です。A4以上のノートであれば、あなたが書いている内容が相手にもなんとなく伝わります(これが重要!)。相手も嬉しくなり、より貴重な情報を教えてもらえます。嘘みたいですが、これこそ人間の真理。人は話を聞いてもらいたい生き物なのです。
◎朝一番に出社して掃除する
「決定権者の朝は早い」業種はもちろん、国内外を問わない会社の真実がこれです。早い人は就業時間の3時間前、遅い人でも就業時間の40分前には、社長や部長といった決定権者は働き始めています。だからこそ、その時間より少し早く出社し、掃除するのがおすすめです。1つ目は決定権者に簡単にアクセスできることです。業務を始めたばかりの時間は、頭も心も気を許している準備の時間のため、簡単に話を聞いてもらえます。2つ目は何をしているかを観察できることです。デキる人は午前中にほとんどの仕事を裁くので、彼らの仕事の仕方は朝しか見ることができません。
◎仲よくなりたい人の近くに座り、1日3回話しかける
もしあなたが特定の人と仲よくなりたいなら1日3回話しかけましょう。まずは声をかけるという事実が重要です。徐々にコミュニケーションの濃さを深めていけばよいのです。会社における仕事の抜擢や出世の決め手は、実力以外にも「声をかけ合う仲」という非公式なコミュニケーションが大きく影響しています。
◎本を毎日10分読む
そもそも本を出せる人は結果を出してきたその道のプロ。その第一人者が自分のノウハウを惜しげもなくさらけ出した一次情報の塊を使わないのはもったいない。