そよ風つうしん

小さな自然の発見をご紹介してきましたが、転居で環境が激変。内容を一部変更し日々の雑感を綴ったりもしています

桜の花が散ったあとに・・・

2010年04月26日 | 3~5月の草木
桜の花びらが散ったあとに残るガクの部分には、オシベがたくさん付いていて花びらよりも濃い色とあいまって、とてもきれいです。

この蘂も、やがては根元から散り落ちてしまいます。

たくさんの蘂が散り敷くと、花の頃とはまた違った風情があります。
でも、この風景を楽しみにやってくる人は、あまりいません。

一面に散り敷いた様子を、俳句では「さくら蘂降る」という季語として詠まれているのですがねえ。

(今年は気温の変動のせいで、あまきれいに散らなかったので、これは去年の写真です)

<花愛でし人いまは来ぬ公園に 桜蘂降る夕明かりして>



ところで・・・多くの桜には、サクランボが出来ますよね。
サクランボは花の後に出来る。
では、蘂がこんな付け根から落ちてしまったら困るのでは???

そう思いつつ、桜を見上げていると・・・
おお、こんなのがありました!

なるほどねえ。

では、軸の先の部分だけ落ちているのもあるはず、というわけで地面を見ていると、やっぱりありましたよ!

こんなふうに、先だけ落ちているのと、軸ごと落ちているのが。

今まで気が付いていなかったのですネエ

真ん中の三つは、うまく受粉が出来なかったものなんでしょうね?
そして両側のは、受粉成功でサクランボが出来始めてから、先の方の不用になった部分が落ちたのです。

こんなふうにね。




全部が落ちてしまうものと、先だけ落ちるのと、どこが違うんだろう?

よく眺めてみると、丸く印をつけたものは、なんと切り取り線(?)が入っていることに気が付きました!
これは、きっと先だけ落ちる分ですね。
丸い写真の中のは、軸がついたまま落ちていたもので、切り取り線は入っていません。

上の写真でも、真ん中にある三つは、軸を付けたまま落ちてしまったものなので、切り取り線は入っていないでしょう?!


なんとまあ、自然はこんなこまかいところにまで工夫していたのですねえ
恐れ入りました




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コメント (11)
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