日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「昨日に引き続き、今日も「猛暑」らしい…」。

2014-06-02 09:41:30 | 日本語の授業
 晴れ。

 昨日は「猛暑」でした。そして、今日も、30度を超えそうです。

 この時期、(例年ですと)「蒸し暑い日」(清々しい五月のはずなのですが)はあれど、こんなに暑い日が続くなんてことあったっけと、のど元過ぎれば何とやらの私は思ったりするのですが、きっと、毎年、こういう日は来ていたのでしょう。そして、その度に、「異常気象が…」と、騒いでいたのでしょう。もっとも、最近は、「異常」という言葉に慣れてしまい、だれもオタオタしなくなった…だけのことなのかもしれません。

 さて、学校です。

 外国人から、「日本のお巡りさんは本当に優しい」などと言われている、交番のお巡りさんのことです。外国人を相手にしていますと、いろいろな件で、私たちでも警察に行かざるを得ないということが、よくあるのですが。

 その中には、学生が落とし物をして、届け出をするということもあるのですが、時々、あまり名誉ではないことで呼ばれることもあるのです。

 (学生を)引き取りに行くたびに、若いお巡りさんが、本当に判らないという顔で、「君がしたことは、いけないことなんだよ。それがわかる?本当にわかる?」と学生に問いかけ、果ては、「あの国の人は、こういうことは悪いことだということが判っているんですか。少なくとも、日本ではとてもいけないことなんで、それを言ってもらえませんか」と私に言ったりするのです。

 私の方でも、「口を酸っぱくして言っています。彼らの国の言葉でも、言ってもらっていますし、彼らの国の大使館からもそういう連絡が来ていますから、彼等も頭では判っているはずです」と言うしかないのですが。

 どうも、正義感は強くても、場数をそれほど踏んでいない、日本の、若いお巡りさんは、子供のように、欲しかったら簡単に万引きをしてしまう、ベトナム人が信じられないようなのです。

 交番を出る時も、(若いお巡りさんは彼に向かって)「本当に、これはいけないことなんだよ。もう、してはいけないんだよ」と繰り返していました。年だって、この学生達と大して違わないかもしれませんけれども。

 国民性とか、あるいは民族によって違いがあるとか言いますと、途端に柳眉を逆立てて怒り出す人が、時折、いるのですが、おそらく、こういう人は、喜怒哀楽という生物としての感情と、その地に生まれ、育ったことによって養われてきた習慣などとをごちゃまぜにしているのでしょう。あなたは間違っているとばかりに、「いえ、どこの国の人でも同じです」と断言する人だっていましたもの。そういう時、私はと言いますと、「はいはい。おっしゃるとおりです」と、すぐに亀さんよろしく、首を引っ込めるのですが(だいたい、こういう状態の時、人には、何を言っても無駄ですから)。

 最近はこういう人も少なくなりました。これは体験によってしか、気づけないことなのです。成功体験というよりも、失敗の数が多い方が肥やしになるという意味で。とにかく、人というのは、手痛い目を見なければ判らないのです。もちろん、私などは数え切れないくらい「痛い目を見た」口なのですが。

 「万引き」というと、ベトナム人。車がらみの事件(ひき逃げもルール違反も)というと、スリランカ人。今は中国人の留学生がいないので、中国関係の事件は朧に霞んでしまっているのですが、彼等がたくさんいた頃には…本当にたくさんありました…。互いが互いを騙そうとするので(アルバイト関係で知り合った人たちととか、友達のまた友達とか、同国人同士のものが大半でしたが…)、にっちもさっちもいかなくなるようなことも少なくなかったのですが。

 多分、こういう事件というのも、多くは、ある程度、経済的に余裕ができてくると起こらなくなることなのかもしれません。ただ、経済的に恵まれていなくとも、こういう事件を起こさない人もたくさんいるわけで、すべてを「経済」を中心にして考えると、間違ってしまうのですが。

 もっとも、天気も人も同じ。本来なら、「異常」と言うべき事柄であっても、それが日常茶飯事的に出現してしまいますと、だれももう「異常」とは思わなくなってしまいます。「またか」で終わり。そして、なぜ、あの国の人はこういうことをするのだろうと、「理解しよう」と考えたりするのです。

 その国の成り立ち、また公教育、家庭での躾などが、その国の人気(じんき)を養っていると人は考えるからなのでしょう。

日々是好日、
コメント
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