柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

2008-03-09 09:36:43 | Weblog
ボクシング内藤、新聞にはやっとのドローともあり勝ちに近い引き分けともあり、人の感じ方とは同じものを見てもこれだけ違うんだなと思うことです。目撃者の表現の違いを題材にした洋画が宣伝されてますね、黒澤明の羅生門もそうでした。人の記憶というのは自分の知識思想感情によって都合のいいように修正されていきます、ほんの昨日のことでも、ほんの数時間前のことでもこうです。見ているものは一つでも十人いれば十通りの「事実」があります。特に知識や経験の豊富な分野については見えぬものまで見えるのでしょう、これこそが専門家有識者の弊害でしょうね。つまりこういう場合の専門家のコメントは連中の思想の発表に過ぎませんから。素人の私は、昨日は第一ラウンドからずっと見ましたが、内藤の危なっかしいこと、これは先の亀田弟との対戦の時にも感じたことです、ノールックパンチを盛んにアナウンサーやら解説者やらが持ち上げますが、腰の入ってないパンチが効くんでしょうかねぇ、いつ一発喰らうかとヒヤヒヤして見てました。でも、最後まで足が止まりませんでした内藤、向こうさんの顔が腫れて内藤はケロッとしてる、これも印象的でした。これが内藤のボクシングだなんて言われると知らないこっちはそうですかと引くばかりですが、いい試合と思いました、途中クリンチの際に内藤がぶん投げられたのもご愛敬でした。
 イージス艦事件、私が言ってるようなことを自民党議員が言ったって毎日新聞怒ってます。他の船はうまくかわしているじゃないか、ライフジャケットつけていれば浮かんでいられただろうなんてね。イージス艦だけが悪いんじゃないと言います。極めて正しい論ですわね。でも毎日新聞は、国会議員ともあろうものがこんな事言ってる!という非難調です。でかい方が悪いっていう判官贔屓は分かりますがそれまでのことです、問題をすり替えているのはどっちの方だい?ってことではあります。
 中国、指導者が気に入らぬ映画に主演した女優にCM出演禁止令が出たとか、どこかの区長の発言姿を撮影したカメラマンが、うつむいている姿を撮ったからって区長に怒られて解雇されたとか。とんでもない国ですねぇ、日本のように個人の権利権利と叫ばれるのも辟易しますが。社会世の中の針というのはいいところに止まっていることはないんでしょうね、どちらかに振れさせ続けるには相当のエネルギーと力がいる、それが力つきて対側に向き始めると正中に止まりません、極点にまで振り切るまで引っ張られます。中国のように左に振れ続けてきて全体主義の弊害が蔓延している(様に見えますが、人民隅々には伝わらないのでしょう、貧困無知が改善されぬ限りは全国の運動にはならないんでしょうね、日本がそうであったように。もっとも、日本は敗戦による強制的な全体主義排除でしたが)国の怖さは外から見るからこそ分かるんでしょう。いつ破綻するんでしょうか。いつフランス革命が起こるんでしょうね。天安門事件からもう何年経っているんでしょうか。気の毒なことです、と人ごとのように思います。日本もくぐってきた道なんですが。
コメント
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