柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

精神論

2007-06-06 08:41:03 | Weblog
拙文管見に多くの御意見を頂戴し、幸せなことと存じおります。急ぎご返事をと心がけるのですが叶わぬことになっております、暫しご猶予いただきますようお願いいたします。
 年金問題燃え上がっています、憲法改正やら教育改革やらが吹っ飛んだ格好です。ちゃんと払ったのに記帳されていないなんてとんでもない仕儀、分かり易すぎますから非難もストレートです。受け取って記帳しないなんてどういう事務処理なんだ?!なんですが、当の役人達はしれっとしてます、彼らは決まったようにシステムを運用してきただけだという思いなんでしょう。五千万人分の不明金だそうです、どうやって調べるんですかね、領収書は発行してましょうからそれを頼りの逆向きの再登録しかないですね。不明と正式に言うからには、役所には領収書の控えもないんでしょうか、詳細を知りませんからすみません推測です、この部分も既に明らかになっているところかも知れません。責任追求は遡及します、じゃぁ誰がこんな不備なシステムを認めたんだ?作ったんだ?安倍総理言います、このシステムは菅さんが厚生大臣の時に認められたものですと。おお、責任のぬすりつけです。菅さんも言います、実際に運用し始めたのは次の小泉さんだと。国会が終会後のいわばオフレコ場面でのやりとりが放映されてました、菅さんが中川官房長官に「俺じゃないだろう!」と噛みつけば「いいや、あんただ」と切り替えされて、なんだか子供の喧嘩のような口争いでした。こういうのも見苦しいことでしたが、ま、国会議員が高潔な人格者であるはずもないわけです、国民の代表ですからね雑多な集合です。よく知る人に言わせれば、今の仕組みは民主党が作ったもので、こうなるであろうことは分かっていたこと、なんだそうです。あんた達の面子の張り合いはこっちに迷惑のかからないところでやってくれ、ですね。間違いを正せない、この硬直さは何とかならないですかね。役人達は皆分かっていたはずです。でも正そうとしない。決めるのは政治家だと知らん顔する。そして一旦決まったことには政治家の容喙を許さない、狡いこと、金儲けには簡単に加担するくせに。小泉さんは本当に郵便局のことしか興味がなかったんですねぇ、つくづくそう思います。なんとか再登録はなされるんでしょうが、こういう無駄にまた大金が注ぎ込まれるんです。はぁあ、ですね。
 年金制度と健康保険制度が福祉政策の典型だと思います。今の自分のためにではなくて、将来の自分のために毎月毎月収めていく。つまり今必要としている人のために金を出す。健康保険を語るときによく使われる「相互扶助」の精神です。健康保険はその極端な形です、病院行かない人はその恩恵に浴さないのに、それでも今に給料の一割に届こうかという保険料をサラリーマンは天引きされていくわけです。自営業は天引きという確実さがない分、集金効率は悪いです、国民健康保険の財政危機はこういう制度上の問題でもあるのです。いわば高邁な精神です。いえ、茶化しているのではありません。人々は(国民は)、お上の決めたことだし、そしてこの制度は歳取ってからの不安を和らげてくれるいい制度だと思っている筈なんです。役人達が金チョロまかすのは、まぁ言えば想定内のことです、大金扱っていれば感覚麻痺するもんです、狡い奴や馬鹿はどこにでもいるわいと世間は流していきます。が、それもこれも制度がちゃんと運用されていればのことです。おそらくこの手の制度は日本でしかできないものでしょう。日本人でしか運用できないものでしょう。アメリカの医療事情見ていれば一目瞭然です(日本の制度の方が優れているに違いないのにそれでも、失敗を繰り返しているアメリカに倣えという人達がいますが)。この二つの制度こそが国の基本と位置づけるべきだとさえ思っています。この制度で日本人論、日本の文化論がぶてそうです。そう思います。いかがですか。
 
コメント
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