ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

4/3「Riesling Ring 試飲会&セミナー」報告

2009-08-20 16:02:00 | ワイン&酒
Riesling Ring 試飲会 「ようこそ!リースリングワールドへ」



だいぶ前になりますが、2009年4月3日、東京都港区の「アジュール竹芝」において、
リースリングに特化した試飲会が開催されました。

このブログでも簡単に紹介してきましたが、その際のレポートは(社)日本ソムリエ協会の機関誌「Sommelier」109号(7/15)に私が書いています。

詳細は機関誌を読んでいただくとして(限られた書店でしか手に入らなくて申し訳ないのですが)、記事が出るまでは書けなかったことなどを少し紹介したいと思います。



発起人代表の有坂芙美子

このイベントの目玉は2つあり、
ひとつはもちろん 世界各国のリースリングワイン約200種の試飲会 ですが、
もうひとつは リースリングの生産者によるセミナー です。

ドイツのエルンスト・ローゼン(ドクター・ローゼン)、フランスのエチエンヌ・ヒューゲル(ヒューゲル)、豪州のニール・ハドリーMW(テイラーズ・ワインズ)の3氏の来日があるということで、セミナーの打診をしたところ、3氏とも快く引き受けて下さいました。



セミナー前、打ち合わせ中の3人
(左から、ヒューゲル、ローゼン、ハドリーの各氏)


セミナーのテーマは以下の2つ

1.自国におけるリースリング
  ワインづくりの歴史、味わいの特徴と位置づけ


ドイツ、フランス(アルザス)、豪州の各国におけるリースリングについて語っていただきました。


セミナーでは3氏のワイン各2本ずつ試飲


2.世界におけるリースリングの生産と消費の現状と今後の展望について

アメリカではドライなリースリングの人気が高く、それは「リースリング・ルネッサンス」(リースリングの復興)と呼ばれています。

このリースリング・ルネッサンスは西ヨーロッパでも起きていて、リースリングを好む人が増えているのです。

その理由のひとつに「料理のライト化」「食スタイルの変化」があります。
こってりしたクラッシクなフレンチよりライトでヘルシーなフレンチ、脂ギッシュな肉料理よりも素材を生かしたフレッシュで軽いフュージョン料理や和食など、クロスオーバー的料理に、人々の嗜好が世界的に変化してきています。

となると、それに合わせて飲むワインも、ガツンと濃く、アルコールの高い、樽のガッツリきいたタイプのものより、フレッシュで繊細がものが好まれるようになるのは当然です。

それにピッタリのワインが 「リースリング」 です




講師の3人も和食を食べる機会がグッと増えた、と言っていましたが、
素材を生かしたデリケートなフレーバーの和食こそリースリングに合う!と強く推しています。

「日本こそ、リースリングルネッサンスがすぐにも起きるはず」とローゼン氏は言い、私もそれには大きく賛同します。

そうはいっても、日本の一般消費者にとっては、
「リースリング」がドイツを母国とする高貴な白ぶどう品種で、発泡酒をはじめ、辛口から極甘口まで、幅広いタイプのワインをつくる

ということがほとんどといって知られていないのが現状です。

恐らく、「シャンパン」、「ボジョレー・ヌーヴォー」、「ロマネ・コンティ」、「カベルネ・ソーヴィニヨン」、「シャルドネ」程度まではなんとか知っているかと思いますが、「リースリング」まで辿り着くのは長い道のりでしょう。

ですが、料飲店、小売店といったプロの方々にリースリングを知っていただこうと、4月に試飲会を開催したわけですが、約500名近い来場者があり、非常に盛況でした。

また、アンケートの反応が非常に良く、特に
「これだけのリースリングを一度に試飲できる機会はなかったので良かった」という感想が多く、今後も定期的に開催していこうということになりました。



講師の3氏もこの試飲セミナー&試飲会には非常に満足だったようで、今後もリースリング・リングに協力していきたい旨の感想をいただきました(セミナーもキャンセル待ちが出るほどで、次回からは席数を増やさねば、です)。



試飲会で紹介されたリースリングのごくごく一部ですが・・・









    どれもこれも



セミナーには、なんと俳優の辰巳琢郎さん(右端)も参加してくださいました!




コメント (4)
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