鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

3選危うし、石原慎太郎

2006-12-12 | Weblog
 東京都知事の石原慎太郎の周辺がきな臭くなってきた。直接のきっかけは四男の石原延啓氏を公務と称して海外出張に派遣したことで、税金の私的流用にあたる、と批判の声が起き、芋づる式に知事自身の海外出張で経費の無駄遣いがみられるとの指摘が相次いでいる。このところの都道府県知事の不祥事の続発が東京都にも及んだ感じであり、こんな間の悪い時に石原慎太郎知事は来春の東京都知事選に3選の出馬を表明した。身の潔白を証明してからのがよかったと思われ、今度ばかりは3選も危うくなってきたようだ。
 石原知事の四男はそれほど世間に知られていない画家で、04年1月にスイスのダボスで開かれた「世界経済フォーラム(通称ダボス会議)」で日本の太鼓が演奏された背景の絵を制作し、その状況を見るために欧州に公費で出張したのが公私混同ではないか、と批判を浴びている。これに対し、石原知事は「余人をもって変え難い人物であれば、誰だって使う」と半ば開き直って抗弁した。延啓氏が余人をもって変え難い人物であるとは誰も認めないだろうし、単に太鼓演奏の背景の絵なんかに誰も関心を払わないだろう。
 テレビに映る石原知事の表情はいつもの矢でも鉄砲でも持って来い、の強気なものではなく、どこかおどおどとした表情で、なによりも目が宙に浮いて、口では強気なことを言ってはいたが、心の動揺は隠せず、これがあの石原知事か、と見まがうほどであった。
 しかも。ここへきて過去2年間の石原知事の海外出張は9回におよび、その合計随行員は94人にもなり、あわせて1億6000万円もの公費を遣っていることが明らかとなり、しかも泊まった部屋のスイートルームが1泊26万円もすることが判明した。四男に対してはさらに公私混同的な利便を計っているようなことがあり、これを石原知事がおかしいと思わないうえ、東京都当局も問題なし、としているのが理解できない。東京都のオンブズマンは一体、何をやっているのだろうか。
 こんな体質の知事、東京都当局である限り、さらに同じような公私混同、および公費の無駄遣いをしているのは間違いないだろう。
 こんな状態で、石原知事は来春の3選出馬を表明した。選挙民をなめきった振る舞い、と言わざるを得ない。鈍想愚感子はもともと石原慎太郎は小気味いい切れ味の発言をするサムライとして買っていたが、ここまで醜い人間性が出てくるともう応援してやろう、という気がなくなる。息子が次々と国会議員になるところも”日本のケネディ家”気取りで嫌味だ。
 民主党はまだ、都知事選の対立候補を決めていないようだが、ぜひ清新で実力もある候補を早く選定し、石原知事を葬ってもらいたいものだ。
コメント
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