鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

一挙に121億円余を稼いだ松坂大輔

2006-12-16 | Weblog
 松坂大輔の米レッドソックスとの契約交渉がようやくまとまった。契約金は6年間で総額5200万ドル、日本円にして61億3600万円と度肝を抜く金額となった。ポスティングシステムでレッドソックスが西武ライオンズへ払う60億円と合わせると121億円余となる。西武ライオンズの全選手の年俸総額が30億円程度と言われているので、その4倍ということになる。全国100万人以上の野球少年の頂点に立った松坂大輔がさらに夢を大きく実らせることができるか、見ものである。
 松坂大輔が米メジャー入りを表明してから1カ月以上になるが、ポスティングのオッファーの際も今回もいろいろな情報が交錯した。今回も間際に交渉決裂のニュースが流され、松坂は西武ライオンズに戻ってくる、との説がまことしやかに流布された。米国のスポーツジャーナリズムもいい加減な情報が流れ飛ぶ、ということがよくわかった。間に立った交渉代理人ががめつくて金額を下げないからとか、レドソックスはヤンキースの取られないようにポスティングの金額を吊り上げただけ、とか言われた。
 結局、交渉期限ぎりぎりに近い14日になって、松坂の6年間の合計年俸は4900万ドル、交渉代理人の手数料が300万ドル、それにMVPやサイヤング賞などのタイトルを取った場合の出来高払いが800万ドルで決着した。レッドソックスは松坂獲得に1億ドルを用意していた、とも伝えられている。
 日本時間で15日朝に記者会見した松坂は満面に笑みを浮かべ、期待に答えるようローテーション入りをめざしたい、と強気な松坂にしては珍しい殊勝な発言を繰り返した。また、レッドソックス入団の感想を聞かれ、「結婚と子供が生まれたのに次ぐ感激です」と答えていたが、それはないだろう、と思った。結婚や子供が生まれたことは確かに大きな出来事なのはわかるが、だれにでもできることだし、野球で世界のトップクラスになることとは次元の違う話である。米国人が家庭を大事にする、と誰かに吹き込まれて、米国流に答えでもしたのだろう。
 実は高校時代の松坂選手と鈍想愚感子の三男は1度対戦したことがある。忘れもしない、97年7月27日、松坂選手が横浜高校の2年生ながらエースピッチャーで、我が家の三男が高校3年生、保土ヶ谷球場での夏の神奈川県大会の準々決勝で対戦し、4打席とも凡打、もしくは三振(1打席は四球)に打ち取られ、5対10で敗れた、と記憶している。怪物松坂として全国的に注目される前だったが、ネット裏から見ていていいスピードボールを投げるな、と思った。が、ここまで凄い選手になる、とは夢にも思わなかった。
 今後6年間の松坂の年俸は約10億円で、米メジャーリーグのトップ選手は30億円弱でまだ開きがある。それでも松井秀喜、イチロー選手をはるかに抜いてしまっただけに、投手と打者との差に時代の流れが加わったとはいえ、つくづく松坂の運の良さを感じる。松井、イチローは内心忸怩たるものがあることだろう。メジャーへの道を先陣を切って切り開いた野茂英雄選手の功績大なものがあるだろう。
 松坂がここまできたのは実力なのか、運なのか、来春に米シーズンが幕開けしてはっきりすることだろう。 
 
 
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