とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2018屋久島ツアー:4日目白谷雲水峡トレッキング

2018-06-02 07:03:39 | 山登り
屋久島の最終日だ。朝5時半頃部屋を出て海の方を見ると、素晴らしい日の出が出ていた。天気予報も見てみると、いつの間にか晴れマークに変わっていた。これなら問題なく白谷雲水峡に行けるだろうとひと安心する。

支度をして、ロビーに向かうと、このホテルに泊まった有名人の名前や写真が飾られているのだが、何と我々の写真(左端)も飾ってくれてあった。前日の夜、メンバーの一人のTさんが、今年のボストンマラソンで女子の年代別第2位になった話を、ホテルの人と話していたのだが、その事をえらく感動して、有名人の一人として掲示してくれたらしい。そして、ホテルの代表は、日本百名山を最短66日で全山踏破したという人だという。また、ウィルソン株命名者のアーネスト・ウィルソン博士や作家の林芙美子も宿泊したことがあるというから、屋久島では有名な宿だったのだ。


宿は「ホテル屋久島山荘」というが、「屋久島は月のうち、35日は雨という位でございますからね」という屋久島を表現した名作「浮雲」の作者である作家・林芙美子がこのホテルの前身の安房旅館に滞在したときに書いたという由緒あるホテルである。


レンタカーが、ホテルまでちょうど配車されてきたので、早速白谷雲水峡に向かう。1時間ほどで白谷雲水峡の入り口に到着する。駐車場はギリギリセーフで止めることが出来たが、もうちょっと遅ければ遠い所まで戻らなければいけなかった。受付で入山協力金一人500円を払う。


遊歩道が終わり、岩場を登って行く。


岩場の横には、清流が流れている。


さつき吊橋の横から奉行杉コースに入って行くと、最初の渡渉がある。前日の大雨だったらとうてい渡ることのできない状態だったかもしれない。


最初から苔むす森状態である。




白谷雲水峡の中で最大級の“二代大杉”。空洞化した根元から倒木更新されたことが判りやすく、その前に立つと根の太さや樹高の高さに圧倒される。


“三本足杉”。倒木更新の典型的な例で、親木が枯死し倒れた上に親木をまたぐように成長したもので、逞しい3本の足で立っているかのように見える。


再び沢を渡る。


“びびんこ杉”。名前を公募で付けられた杉だ。「びびんこ」とは、鹿児島弁で肩車のことで、親が子供を肩車しているイメージだ。


“三本槍杉”。横たわるほど斜めになった初代の主幹部分はすでに枯死し、その上に二代目となる三本の杉がまっすぐ上に向かって伸びている。


“奉行杉”。江戸時代に伐採を見回りにきた奉行がここで休憩したことから名付けられたという言い伝えがある。


この杉には名前が付いていないが、犬が四つ足で立っているかのように見える。


またもや沢を渡る。増水時には特に注意しなければいけないとガイドマップにも記載がある。




“二代くぐり杉”。先代が朽ちはててぽっかり空いた根元をくぐり抜けられることから名付けられている。ただ、この二代くぐり杉が特異なのは、初代と二代目が倒木更新し、さらに三代目となる更新は欅が茂っている。


“くぐり杉”。ちょっと腰を曲げないと通り抜けられないが、わざわざ登山道がこの間を通らせてくれるというのが楽しい。


“シカの宿”。これも公募で付けられた名前。シカが雨宿りにでも来そうなイメージだ。


“七本杉”。強風で折れてしまった幹の先端から七本の枝が伸びている。


そして、今回の最後の目的地まで来た。映画「もののけ姫」でも有名になった「苔むす森(もののけ姫の森)」である。森一面が、苔で広がる風景は、屋久島でしか見られない特別な景色だ。




くぐり杉まで戻り、楠川歩道経由で帰る。さつき吊り橋を渡ると最初に来た道と合流する。


全コースを3時間ほどで歩き、駐車場に戻った。

山歩きの後は、やはり温泉だ。楠川にある楠川温泉に寄って行く。屋久島の北東部に位置する共同浴場で400年以上の歴史がある温泉だ。まさに秘境の温泉といった雰囲気である。源泉の温度が低いので、一旦ボイラーで加熱しているという事だが、ツルツルとした浴感で気持ちよかった。


その後は、昼食とお土産屋に寄ってから屋久島空港に向かう。ちょうど15時となり、帰りの飛行機に乗るにもいい時間となった。帰りの飛行機も鹿児島行きのプロペラ機だ。


鹿児島からセントレアに向かう飛行機からは、噴煙の上がる桜島も見えた。


家に着いたのは22時くらいの時間になってしまったが、4日間で屋久島のほとんどいい所を回る事が出来、十分満足した旅となった。

参考1.白谷雲水峡コースマップ


参考2.白谷雲水峡高低図