とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2017千国街道塩の道トレイル:大網峠越えコース後半

2017-11-10 07:38:47 | マラソン
屋敷跡の広場で、落ち葉の上に腰を下ろして休憩する。


広場の片隅に、蔦がロープのように垂れ下がっていた。ターザンごっこをすると言って捕まったものの、すぐに滑り落ちてしまう。なかなかターザンのようには成れないものだ。




15分ほど休憩して、先に進む。V字型の谷間の先には、ブナ林が広がっている。こんな光景見たことないと思うほど、見事なブナ林だ。パソコンの壁紙にでも使ってみたくなる。




この辺りからは、もう目を奪われるばかりの紅葉景色だ。






11:40。大網峠に到着する。標高840mで今コースの最高点である。


集合写真を撮ると、あとは気持ちが良い下山コースとなる。


下山の途中では、山頂に白い雪を被った雨飾山が良く見えていた。




しばらくすると、木々の間から池が見えてきた。


池の名前は、角間池である。この池には、日本の分布の南限にあたるアマゴイルリトンボや高山性のルリイトトンボが生息しているという。峠を越えて下ってきたところにある神秘的な池だ。




下り道から見る山の斜面の黄葉も素晴らしい。


角間池からさらに10分ほど下ると、一気に目の前が開け、雪を被った山並みと大きな池が目の前に飛び込んできた。コバルトブルーの池の名前は白池だ。この日一番の絶景ポイントである。こんな素敵な景色が見られるなんて思いもよらなかった。みんな景色に見とれて、しばらくその場を動くことが出来なかった。


白池の湖畔を塩の道が通っているが、元禄時代に信越の国境をめぐって越後根知村と信州小谷村との争いがあったという。争った背景には、白池の水利権があったとも言われ、塩がこの千国街道塩の道から信州へ入れたのは、ここの水との代償ともいう説もあるそうだ。その争いの余波であろうか、越後側は「しろいけ」、信州側は「しらいけ」と呼ぶようだ。


白池の奥に聳える山並みは、左から駒ヶ岳、鬼ヶ面山(おにがつらやま)、鋸岳の海谷三山である。見る位置を変えれば、右端には雨飾山も見える。雪山と紅葉と池が見事にマッチしてこの日のベストショットといってもいい。海谷三山の事は、今回初めて知ったのだが、登山意欲も大いに掻き立てられた。


景色を堪能してから、ゴール目指してもう一頑張りだ。


鋸山のすぐ隣に見えてきた円錐状の雪山は、妙高山・火打山の西側にある焼山である。現在も活動している活火山だ。


日向茶屋跡。


黄色く染まった森の中をさらに進む。




12:45。大網峠越えコースのゴールとなる塩の道資料館に到着する。ガイドマップでは、所要時間5時間10分と書いてあったが、トレランでは3時間45分で着いてしまった。当初の予定では、ここからさらに5キロほど走って、車を止めたフォッサマグナパークまで行く予定であったが、途中で別れたかわいさんが車で迎えに来てくれていたので、ランはここで終わりとした。


入場料400円を払って、塩の道資料館の中を見学していく。当時の歩荷の様子をしめした人形だ。男は40キロ、女は20キロの塩を背負ったという。置いてあった40キロの塩の袋を持ち上げようとしてみたが、まったく袋を持ち上げることは出来なかった。改めて、こんな重い荷物を背負って、難所の塩の道を歩いた人々の苦労がしのばれた。


歩荷が使った背負子。


藁で作られた草履や、靴、かんじき等。


資料館を一通り見学すると、管理人のおばあちゃんが囲炉裏端でお菓子とお茶をふるまってくれ、しばらくいろんな話をしていく。この日は、我々が唯一のお客であったらしく、話し相手ができたと喜んでいた。

13:15。資料館を出る。まだ走って行く元気はあったが、昼食や温泉に寄ってこの日のうちに帰路につく事を考えると、あまり時間もない。そのまま車で移動し、残りの車も回収に向かった。


道の駅小谷に着いて昼食を頼むと14時半近くになっていた。


その後、道の駅内にある深山の湯に入ってから、白馬村、東京、愛知、静岡と各方面に向かうメンバーごとに分かれ解散となった。今年の2月、小谷村でスノーシュー登山をしたのがきっかけで、塩の道をトレランで走ることを思いついたのだが、思った以上に素晴らしいコースで大成功だったと言っていい。早くも、もう一つのコースである東回りの千国古道を、走って見たいという声が上がってきている。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ふがいない (かわい)
2017-11-10 09:42:31
今回もいろいろお世話になりました。
天候に恵まれたとは言えないまでも古い街道に散りばめられた自蔵様、観音様などを楽しめました。
また五日は晴れて雪のついた雄大な雨飾山に感激したり塩の道資料館での見学も良かったですね。
不甲斐ない足で皆さんの足を引っ張ってしまい深く反省しています。これからも精進しますのでよろしくお付き合いをお願いします。
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感謝 (そよ子)
2017-11-10 17:31:37
初めての山旅参加。紅葉で色づく塩の道にご一緒させていただき、ありがとうございました。山道はもちろんのこと、温泉も良かったです。車での移動もありがたかったです。とっち~さんのブログを読んで改めて塩の道の歴史を振り返ることができました。また参加させていただきたいと思います。その節はまたどうぞよろしくお願いいたします。
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かわいさんへ (とっちー)
2017-11-12 17:29:02
不甲斐ないなんて卑下するなんてことはありませんよ。
誰も足を引っ張ったなんて思ってもいないはずです。
かえって、引き返してくれて塩の道資料館までお迎えに来てくれた事に感謝です。
おかげで、時間を有効に使うことができました。
来年も、別ルートで塩の道トレランを企画しますのでよろしくお願いします。
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そよ子さんへ (とっちー)
2017-11-12 17:33:53
初日は、激しい雨に見舞われ低体温症になりかかりましたが、翌日の好天は、それを笑い話に出来るほどの、絶好の紅葉狩りができましたね。
私も、大網峠越えコースは、今年最高の山旅になったのではと思っています。いい時に、ご一緒できたのも何かのご縁があったからでしょう。
これからもよろしくお願いします。
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