とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2017飯豊山:1日目三国小屋~切合小屋~本山小屋

2017-08-09 18:57:26 | 山登り
三国小屋を出ると、クサリとハシゴが掛けられた岩場を登る。


二つほどの険しい登りを過ぎたあたりで、Aさんの左の靴底のソールがペラペラと剥がれだしていた。久々の登山という事でAさんの登山靴は、何年も履かれていなかったようだ。登山靴を長年使わないと、必ずソールが剥がれる。もう何人もそんな人を見てきている。K君が、持っていた紐とテープで応急処置をする。


種蒔山周辺から高山植物が豊富になってきた。私の好きなハクサンコザクラの群落。


イワカガミ。


ヒメサユリもあった。ヒメサユリはオトメユリとも呼ばれ、飯豊連峰、吾妻山、守門岳周辺等にだけ分布する貴重な植物で、野生種は環境省のレッドリストで準絶滅危惧種に指定されているという。標高が低い場所では、もう咲き終わっていたのだが、由一咲いている場所があったというのは幸運である。


わずかに残っているヒメサユリをバックに記念撮影。


シラネアオイも咲いている。


種蒔山から切合小屋への登りだ。


13:20。白いガスの中に切合小屋が見えてきた。


切合小屋は、飯豊連峰の山小屋の中では、唯一食事を出してくれるありがたい小屋だ。この日は、通過するだけで泊まらないが、翌日はこの小屋に泊まる予定である。


小屋前には、水場があり飲み水としても使える。顔を洗ったり、シャツを洗っている人もいた。


切合小屋でしばらく休憩した後、さらに先に進む。


この辺りは、マツムシソウが群生している。この花を見ると、もう夏が終わりに近いという感じがする。


この山旅で最初の雪渓歩きが始まった。やはり飯豊は雪が多い。蒸し暑い日だったので、雪渓歩きは涼しくて気持ちがいいものだ。




二つ目の雪渓。こちらは、夏道が大分出てきていたので、雪渓歩きは少しだけだ。




14:20。草鞋塚が見えてきた。ここは、切合小屋から本山への中間地点で、山岳信仰の飯豊山へ詣でる際に履き替えた草鞋が積まれ塚となったと言われている。


14:40。姥権現が見えてきた。白装束のお婆さんの姿の地蔵が見える場所だ。伝説によれば、女人禁制の決まりを守らないで飯豊山に登った女性が石になったという。


姥権現の先には、「御秘所」と呼ばれる場所があるというので、どんな場所かと気になってキョロキョロしながら進んでいったが、良く分からなかった。後で調べてみると、一般的には、東側がすっぱり切れ落ちたこの険しい岩場の事を言うらしいが、昔からの言い伝えでは、この岩場の岩裾を辿る下段のコースに、無限地獄に通じる「口無し穴」があるというのである。この穴は見ても見えない、聞かれても語りようのないものだといい、ここに落ちれば二度とこの世には帰れないところ。そのため、見るな語るな、語らば聞くなの「御秘所」だったということなのだという。なるほど。


15:40。テント村が見えてきた。


イイデリンドウ。飯豊山の山頂付近にだけ咲く特産種で、天気の良い日にしか咲くことがない非常に珍しい花だという。これを見られただけでもラッキーである。




15:48。本山小屋に無事到着する。この日は、だいぶ歩いて疲れたので、飯豊本山へ行くのは明日の楽しみに残し、小屋でのんびりする事にした。この小屋は自炊なので、夕食も自分たちで作り、まずは腹ごしらえである。

お腹もいっぱいとなり落ち着いてきたころ、小屋の裏に出ると、 緑の山肌に斑に残る白い雪渓のコントラストが素晴らしい。これぞ、飯豊連峰だという景色である。


18:30を過ぎると、夕日が当たって山影が作るシルエットが美しく見えてきた。


飯豊本山の肩には、日が沈もうとしている。そして、左側には御西岳へと向かう稜線と大日岳の姿も見える。


振り返って小屋の上を見ると、満月も見える。


この分なら、明日の天気も間違いないだろうと安心して小屋に戻り、早々に就寝する。

参考1.1日目のコースマップ


参考2.1日目の高低図



「2017飯豊山:2日目本山小屋~飯豊本山~大日岳~切合小屋」に続く

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