とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2018京都一周トレイル:伏見・深草ルート《その1》

2018-12-19 18:33:03 | マラソン
京都一周トレイルの伏見・深草ルートの起点は、京阪電車伏見桃山駅前からだ。8時過ぎ、京都一周トレイルの道標にタッチしてからスタートする。


スタートしてすぐに大きな赤い鳥居が見えてきた。


鳥居は、御香宮神社の鳥居だった。


豊臣秀吉は、御香宮神社を伏見城の守り神としていたそうで、伏見城の石垣の残石がここにずっと保管されている。


御香宮神社は、日本第一安産守護之大神として広く崇められている神功皇后を主祭神としている。初めは「御諸神社」と称したが、平安時代に、この境内から「香」の良い水が湧き出たので、清和天皇より「御香宮」の名を賜ったのが名前の由来だ。


御香宮を出てから明治天皇陵の中を突っ切って進むのが京都トレイルの正規のルートだったが、実際行ってみると途中から通行止めとなり進むことができなかった。これも9月の台風21号の被害の影響らしい。地元の人に聞いてう回路を経由して伏見桃山城運動公園に向かう。

巨大な門の前で記念撮影。門の奥には立派な天守閣が見える。


中に入ってびっくり。こんな立派なお城が京都にもあったのかと驚いた。それにしては、観光案内でも伏見桃山城という名が大々的に出ていた記憶がなく、観光客がほとんどいないのも気になった。天守閣にも入ることもできないらしい。


帰ってから伏見桃山城のことを調べると、本物の伏見城は廃城となって今はないのだという。この天守閣はキャッスルランドという遊園地の売りとして作られた模擬天守と呼ばれる作り物だった。秀吉が建設した伏見城をモデルに作られ40年以上経ち、遊園地が閉園になる時取り壊されるはずだったのが、市民の要望により、伏見のシンボルとして残されたものだったのだ。老朽化が進んでいるため、中に入れなくなっているが、桜や紅葉の季節には天守閣とのコラボでよい風景を見せてくれるようだ。秀吉の時代からあったものではないが、広い公園内にあり市民の憩いの場所のシンボルとして残されていたのは良かったと思う。


住宅地を抜けると、やっとトレイルらしいコースになってきた。大岩山へ向かう道沿いでは竹林の荒れ方が酷い。




竹林を抜けると見晴らしがよくなってきた。


大岩山展望台からは、伏見桃山城が良く見える。まさしく伏見のシンボルだ。


雑木林の中を進む。


大岩神社の入り口では、石の鳥居が無残にもバラバラになって崩れ落ちていた。


大岩神社は、ほぼ壊滅状態だ。


石段を下っていく。


参道沿いの社も傾いたりひしゃげたりしている。これも台風の被害だ。


これは、画家の堂本印象が寄進した鳥居だ。鳥居全体に装飾がほどこされ、まさに鳥居の形をした芸術作品とでも言うべきものだ。堂本印象の母親がこの大岩神社によく参拝していた縁から奉納されたとのこと。


再び住宅地に入っていく。名神高速道路の手前に仁明天皇深草陵という但し書きがあったが、それらしきものが良く見えなかった。陵が削られ住宅地に変わってしまったようだ。


名神高速道路の下を通り抜ける。


しばらくすると住宅地から外れ、山道に入る。京都一周トレイルのコースから少し外れるが、滝がいろいろあるようなので、少し寄り道していく。まず寄ったのが、白菊ノ滝だ。石の鳥居がいくつも立ち並んでいる。


急な階段を登って上の方まで上がってみる。白菊の滝はどこにあるのだろうかとキョロキョロ見回したがそれらしきものは見えないし、水音も聞こえない。


入り口の鳥居まで戻ってすぐ脇に入ってみると、水がちょろちょろと流れ出している場所があった。これがどうやら白菊の滝らしい。滝というと水が大量に流れ落ちているイメージがあったのだが、この辺りでは、このくらいの水量で流れ落ちているのが滝と呼ばれているようだ。この場所で、水行が行われるそうだ。


白菊の滝の近くにあった七面滝。こちらも同様の水量だ。近くに置いてあった寄せ書き用のノートには、外国人が記入したページばかりで日本語のページは全くなかった。外国人には人気のスポットかもしれない。


ここまでくれば伏見稲荷大社の裏庭みたいなものだ。最後の目的地の伏見稲荷に向かってさらに進む。

「2018京都一周トレイル:伏見・深草ルート《その2》」に続く。