とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2018東海道ラン:大津~京都

2018-12-18 18:09:20 | マラソン
義仲寺からさらに先に進むと関蝉丸神社下社前に出た。この辺りには、蝉丸神社と名前が付く神社が3つある。関蝉丸神社下社には、豊玉姫命が祀られている。また、平安時代中期の琵琶法師で歌人として知られた蝉丸が逢坂山に住んでいたことから、その死去後に彼も上社と下社に祀られるようになり、歌舞音曲の神としても信仰されるようになったそうだ。


京阪電車の踏切を渡って神社に向かう。


ここが、関蝉丸神社下社(旧称関清水大明神蝉丸宮)だ。


下社を出てしばらく進むと道の上の方に、歴史のありそうな構築物が見えた。坂を上がって見に行ってみると鉄道記念物「旧逢坂山ずい道東口」と書いてある。看板を読んでみると、日本人技術者だけによって初めて建設された日本初の山岳トンネルで、現存する最古の鉄道トンネルであるそうだ。鉄道マニアの中では、きっと有名なトンネルなんだろう。


左が「旧 逢坂山隧道東口」、右が明治31年に複線化工事で増設された旧東海道線上り線の隧道。どちらも入り口が塞がれており通り抜けることはできない。


次に向かったのが、関蝉丸神社上社だ。車の往来が激しい国道1号線を渡り、急階段を登っていく。


「夜をこめて 鳥の空音は 謀るとも よに逢坂の 関は許さじ」 清少納言
「これやこの 行くも帰るも別れては 知るも知らぬも 逢坂の関」 蝉丸 
こんな有名な和歌が舞台の上にあったので、久しぶりに百人一首を思い出していた。


ここが、関蝉丸神社上社(旧称関大明神蝉丸宮)で、祭神は猿田彦命だ。


清少納言や蝉丸が詠んでいたあの有名な「逢坂の関」はここだったんだ。


逢坂の関を過ぎると「かねよ」という看板がやたらに目立ってきた。この辺りは、“日本一のうなぎ”として有名だという逢坂山かねよ本店の建物がずっと続いている。


どんな料理があるのか、ちょっと店のショーウインドウをのぞいてみる。美味しそうなうなぎ料理が並んでいる。ここのお店でとくに有名なのは「きんし丼」と呼ばれるもので、大きなだし巻き卵を乗せたうな丼だという。


ここが、3つあるうちの最後の蝉丸神社だ。関蝉丸神社の分社となり、関蝉丸神社の上社と下社を合わせて蝉丸神社と総称することもあるそうだ。


階段を上がって行ったところにお社がある。


大津算盤の始祖片岡庄兵衛が、この辺りで店を構えていたという。


日ノ岡峠あたりまで来るとの「亀の水不動尊」という幟が一杯立てられていた。しかし、通りからはそれらしきものが見えずどこにあるのだろうと思っていたら、細い路地を抜けて奥に進むと高さ3mほどの石組みの壁があり、その壁の中腹にある小さな洞穴の奥に不動尊像、入り口には石のカメが顔をのぞかせ口から湧水がとうとうと流れ出ていた。


16時過ぎ。京都三条大橋に到着する。ここで、直接三条大橋まで来たYちゃんと合流し9人となった。


三条大橋の西橋詰にある弥次さん喜多さんの像。


東京日本橋からの長い道のりは三条大橋で終わりだ。発起人のYさんによるとスタートからゴールまでいろんな行事の隙間をぬって企画したので1年8か月かかったそうだが、492キロを完踏したのはメンバーのうちでも数人しかいない。私も途中からなので、完踏できたメンバーは感動もひとしおだろう。


しかしこの日のランはこれで終わりではない。Hさんの提案でランナーにはぜひ立ち寄ってほしいという護王神社までさらに足を延ばすことになった。

通り道にあったのは、尊皇攘夷派浪士たちが新選組に襲撃された池田屋事件(池田屋騒動)の跡地だ。長州藩の定宿だった旅籠・池田屋は、1960年ころに取り壊されたという。現在は同名を掲げた居酒屋の店舗が建っている。


16:40。猪の像が鎮座する護王神社に到着する。ここまでで全走行距離は31.3キロとなった。


来年の干支である猪の絵馬前で最後の集合写真。猪のように猪突猛進できそうなメンバーばかりだ。


木彫りの猪親子。境内にはところかしこに猪が溢れている。


護王神社は、困難な旅を制覇し平安京造営にも貢献した和気清麻呂公を祭神とする。旅の途中に猪の加護により痛めていた足が不思議と回復したという清麻呂公にちなみ、境内には猪がいっぱいというユニークな場所だ。著名なスポーツ選手の祈願も多いという。我々も、来年もまた元気で故障なく走れるようにと祈願をしてきた。


宿に着いてから近くの居酒屋で打ち上げとなった。


東海道ラン最後の生ビールの味は最高だ。


さて、翌日は京都一周トレイルの伏見・深草ルートを走る予定だ。
「2018京都一周トレイル:伏見・深草ルート《その1》」に続く

参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図