とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

マイナンバー制度なんて知らなかった

2015-02-20 21:30:21 | 政治
新聞を読んでいてビックリしたのが、マイナンバー制度の世論調査の結果という記事だった。内容は、内閣府がマイナンバー制度についての認知度を調査した結果、7割の人が内容を知らなかったというものだ。ビックリしたのは、7割の人が知らないという事よりも、そんな制度が決まっていて、2016年1月から実施されるという事が分かったからだ。国会で議論されていたような記憶もあったが、既に可決され実施時期も決まっていたという事が青天の霹靂のような気がした。自分の無知さを恥じ入るしかないかもしれないが、こんな大事なことが、新聞やテレビで報道されることもほとんどなく、いつの間にか決まっていたことのほうが怖いくらいだ。

マイナンバー制度とは、国民一人一人に番号を割り振って所得や納税実績、社会保障に関する個人情報を1つの番号で管理することである。今年の秋頃、市区町村から国民全員にマイナンバーが記載された「通知カード」を郵送され、希望者には氏名、住所、顔写真などを記載したICチップ入りの「個人番号カード」が配られるという。今まで、各行政機関が、バラバラに管理していた国民の個人情報を、マイナンバーで年金、医療、介護、税務などの情報を結びつけることによって、行政コストを削減したり、個人の所得状況や社会保障の受給実態を正確に把握し、公平で効率的な社会保障給付につなげるのが目的だという。また、利用者にとっても、年金などの社会保障給付の手続きや税金の確定申告で、住民票や納税証明書といった添付書類が不要になり、手続きが大幅に簡素化される利点があるというのが導入の理由とされている。

ただ、いい事ばかりとは限らない。やはり、個人情報漏洩や番号の不正取得による悪用という懸念があり、国家が国民一人一人の情報を一括管理することへの不安が拭い去れない。
昔、いろいろ騒がれた国民総背番号制度が名前を変えて成立したものであり、国民全体で議論の末、決まったものとは思えない。アメリカや韓国でも、同様の制度を導入しているが、情報流出の被害が絶えないという。しかも、この制度の導入に当たっては多額の初期投資が必要であり、システム構築費などの初期費用2700億円に加え、運用開始後も維持費などで年300億円程度が必要になる見通しと報じられ、これだけの投資に見合った行政の効率化になるのだろうか?

それにしても、既に実施が決まっているというから、どうしようもない。厳格な情報管理と、民間利用の制限等、国民一人一人の番号が悪用される事がないようにしてもらいたいものである。(でも、やはり情報流出を100%防ぐことはできないだろう。毎年、いろんな企業で膨大なデータが流出している事例があり、日本国民全員のデータが全て網羅されたとなれば、そのデータの価値は悪用する側にとっては、最高のものとなる。便利すぎるものは、それが最大の弱点になりうるものでもある。本音としては、安易に便利にすべきではない)