とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

映画『ゼロ・グラビティ』

2013-12-13 23:55:14 | 映画


今日から封切りの新作映画『ゼロ・グラビティ』をさっそく見に行ってきた。ゼロ・グラビティとは、無重力空間のことである。ストーリーは、メディカル・エンジニアのライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)とベテラン宇宙飛行士マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)が地球から600キロ上空で周回しているスペースシャトルで船外ミッションを行っていが、突然人工衛星の破片が飛んできて二人は宇宙に放り出される。漆黒の闇の中で地球との交信手段も絶たれた二人は無事帰還できるのかどうかというサバイバル映画だ。

この映画の登場人物は、ほぼ二人しかいない(最初は数人いるのだがセリフはない)。しかも二人一緒なのは最初のほうだけで、あとの登場人物は一人だけだ。ネタばれに近いかもしれないが、ほとんどサンドラ・ブロックの為に作られた映画といってもいいくらいだ。ジョージ・クルーニーにおいては宇宙服だけで登場し、顔が見えるのは僅かで、声しか聞こえないシーンが多かった。舞台は、宇宙空間という場所であり、複雑なストーリーはない。絶望の淵から抜けだし、何とかして生きて地球に帰ろうとする姿を描いただけのシンプルな話だからこそ、登場人物の演技力が大きくものをいう。どんな状況になっても最後まであきらめない気持ちを持ちことが必要だと改めて思い知らされた映画でもあった。サンドラ・ブロックは、この映画ではズバリはまり役だったといってもいいだろう。

内容もさることながら、やはり宇宙空間の映像は素晴らしい。全くどうやって撮ったのだろうかと思うくらいリアルな感じの宇宙空間が描かれている。実際に宇宙でロケするなんてことは、まだできないわけで、すべて特殊装置とCGで作られているそうだ。宇宙空間を漂ったり、人口衛星の破片(デブリ)が飛んでくる様子は3Dだからかなり迫力がある。今地球の周りには、デブリだらけとなっていて、この映画のようなことが将来起こりそうな危険性があると聞いている。これからの宇宙飛行士は、こんな事故に遭わないよう注意しないといけないのかとも思ってしまう。

漆黒の闇の中、時折青い地球が映し出されると、やはり美しいと感じてしまう。水平線から太陽が上ってくるシーンも素晴らしい。だが、そこには誰もいないし、空気もなく、音もない。そんな場所に一人放り出されたら、どんなにか恐ろしいものだろう。そんな宇宙のロマンと恐ろしさや怖さも感じさせてくれた映画でもあった。とにかく驚異の無重力空間の映像と、サンドラ・ブロックの演技を見る価値は十分ある。