とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

「アナと雪の女王」のブルーレイ、発売初日で66万枚

2014-07-17 20:20:44 | 映画
『アナと雪の女王』主題歌MV (日本語字幕入り)


昨日16日から、映画「アナと雪の女王」のブルーレイ&DVDが発売されたようだが、初日で66万1000枚に達し、初日分だけで歴代1位になったそうだ。映画館でも、未だに公開が続いており、その人気は衰えることがない。映画は、2D、3D、吹替え版、字幕版等さまざまなバリエーションもあり、いろんなバリエーションを楽しみに見に行くリピーターも多いらしい。

かくいう私も、遅ればせながら吹替え版をしばらく前に見に行った。ネットや映画館の予告編で何度も見ていた主題歌「Let It Go~ありのままで~」が歌われるシーンは、映画館で見るとやはり凄く良かった。どうしても“ありのままに~♪”のフレーズが耳にこびりついて離れない。この映画が、これほどまでにヒットした要因は、音楽が映像にうまくマッチしていたことと、女性心理をうまく描写したことであろう。女性監督ならではの女性の心理描写を現実的に描いた作品として、今までのディズニー映画とは一味もふた味も違う作品となった。

日本でも大ヒットした要因は、吹替え版を担当した松たか子と神田沙也加の存在は大きい。洋画となると、字幕版しか見ない私ではあったが、この作品だけは吹替え版で見たいと思った。やはり松たか子の「Let It Go~ありのままで~」を聞きたかったからだ。エンディングで歌うmayjのLet It Go~ありのままで~」よりも、松たか子のほうがいい。何故かと言われると良く分からないが、映像とともに流れてきた歌声のほうがどうしてもインパクトが大きいのかもしれない。

ご多分に漏れず、私もブルーレイ&DVDを買っておきたくなった。ブルーレイとDVDの両方のセット販売しかなくちょっと高めだというのが気になるが、ブルーレイは家用、DVDは車でという使い方ができそうだ。それにしても、世界中の女性が、“ありのまま”になりすぎてカミングアウトしてしまわないかと気になってしまう。

映画『万能鑑定士Q -モナ・リザの瞳-』

2014-06-18 22:43:54 | 映画


解説: 綾瀬はるかと松坂桃李が共演を果たし、松岡圭祐原作のベストセラーミステリー「万能鑑定士Q」シリーズを映画化した本格ミステリー。「万能鑑定士Qの事件簿IX」を基に、天才的な鑑定眼を持つヒロインが世界的傑作絵画モナ・リザに隠された謎に迫る姿を描く。『ノルウェイの森』『ミツコ感覚』などの初音映莉子や、『くじけないで』などの橋本じゅんらが共演。邦画初となるルーヴル美術館での撮影映像はもとより、衝撃の展開に圧倒される。(シネマトゥデイより)

あらすじ: 名画モナ・リザの40年ぶりとなる再来日が決定し、万能鑑定士Qの店主凜田莉子(綾瀬はるか)が臨時学芸員に抜てきされる。莉子は、彼女の密着取材を続行中の雑誌記者小笠原悠斗(松坂桃李)と共にパリへと赴き、ルーヴル美術館で実施された採用テストに無事パスする。莉子は同様にテストに受かった美沙(初音映莉子)と一緒に特別講義に出席するが……。(シネマトゥデイより)

あまり期待はしていなかったのだが、「万能鑑定士Q」シリーズの初映画化作品なので、一度は見ておかねばと思い、何とか時間を作って見てきた。結論から言えば、やはり今一つだったというしかない。一番の要因は、キャストのイメージがどうしても原作から入った者にとっては違和感がありすぎて馴染むことが出来なかったことだ。綾瀬はるかも松坂桃李も、旬の俳優であるかもしれないが、歳が20代後半の俳優さんでありトウが立ちすぎている。原作では、20歳前半の若い女の子が、抜群の記憶力と論理的な判断でいろんな物を鑑定していくというところに魅力を感じていたわけで、ミスキャストとしか思えない。

一番良かったのは、前半のパリロケのシーンである。凱旋門やオペラ座前、芸術橋、ポンヌフ橋などの美しい映像は、さすが芸術の都パリだと唸らせる。そして、圧巻なのはルーヴル美術館内部にもカメラが入り込み、その広さと収蔵されている美術品の展示状況には目を見張らされた。モナ・リザが展示されているのは、他の作品とは別の特別な場所にあるというのも、いかに特別扱いされている絵画であるというのが良く分かる。パリロケシーンを見て、ものすごくパリに行きたくなったのは事実だ。前からルーヴル美術館には行ってみたいと思っていたが、この映画を見てその思いは、かなり強くなったといえる。

この「モナ・リザの瞳」の件は、万能鑑定士Qシリーズでは9作目に当たり、凜田莉子と小笠原との関係は徐々に深まっていったわけで、本作で初めて出会ったわけではないのだ。映画では、二人が出会って一気にパリまで一緒に行くような展開になっているのが、如何にも唐突という感じが否めない。この作品を映画化するなら、何故高校までは万年学年最下位だった天然の美少女・凜田莉子が、抜群の記憶力と高度な「ロジカル・シンキング(論理的思考)」を駆使し、何でも鑑定できるようになったかといった辺りから映画化して欲しかったものだ。

ストーリーとしては、ほぼ原作通りだといっていいが、日本に戻ってから、モナ・リザが盗難にあって、犯人が捕まるまでの過程が、ちょっと雑であったような気がする。モナ・リザがいとも簡単に盗み出されるのも、どうかと思うし、高層ビルから煙が出ているのもどうかと思えるシーンだ。しかも、警察は莉子頼みで何だか頼りなく、後半はテレビドラマ並の仕上がりであった。また、パリのシーンは、思ったほど少なく物足らなくもあった。やはり、原作を超える映画化作品はめったにない。

映画「春を背負って」

2014-06-14 19:18:51 | 映画


(ストーリー)
長嶺亨(松山ケンイチ)のもとに、雄大な自然が広がる富山県立山連峰で山小屋『菫小屋』を営む父(小林薫)が亡くなったとの知らせが入る。亨は厳しい父から遠ざかるかのように東京で金融会社に勤めていた。帰郷すると、気丈に振る舞う母や沈痛な面持ちの山の仲間たちに交じって、一人見慣れない女性がいた。その女性は高澤愛(蒼井優)といって、遭難しかかっていたところを父に助けられたことがあった。父の思いを知り、亨は『菫小屋』を継ぐことを決心する。山での営業は想像以上に難しく四苦八苦していたところ、父の友人というゴロさん(豊川悦司)が現れる。世界を旅してきたゴロさんの自然に向かうスタンスや愛の屈託のない笑顔に触れながら、亨は自分の新たな道と向き合う……。


今日から公開の「春を背負って」を見に行ってきた。この映画は、笹本稜平の同名小説を、『劔岳 点の記』の木村大作が監督二作目に選んだ作品だ。原作では、奥秩父の山小屋が舞台であったが、木村監督は、自身がこだわりのある立山連峰に舞台を移し、撮影したという。この作品でも、主要キャストが60日間にわたり立山連峰での山岳ロケに挑んだということで、リアリティあふれる映像になっていた。

山小屋を経営する人たちの立場から描いた作品として、小屋番の苦労や厳しさ、大変さが良く分かる。しかし、それにも増して季節の移ろいとともに変わる美しい景観と、厳しい山の自然を肌で感じることが出来る。木村大作監督はカメラマン出身ということで、映像の拘りは素晴らしい。冒頭の菜の花畑や川沿いの桜が満開の映像は本当に美しい。小屋の近くには、とっておきの展望台の場所があるらしいが、一体何処になるのだろうか?舞台となった菫小屋は、大汝山の休憩所を山小屋に仕立てたそうだ。立山三山縦走した時に通ったはずだが、あまり良く覚えていなかった。もう一度、縦走する機会があれば、ロケ地巡りとして大汝山周辺をよく見てみたいものだ。

ストーリー的には、家族の愛や山を愛する人達の交流など、山小屋に泊まったことがある人には、共感するところが多く、自然体ですんなり見終わることができた。登場人物は、みんないい人すぎて、物足らないという人もいるかもしれないが、山の良さを伝えるといった点では、監督の思いれがうまく描かれていたのではと思う。

ただ、ラストの亨と愛のシーンは、それまでの自然に人間が溶け込んでいたような映像の拘りとは違う演出でビックリ。最後もシンプルにまとめたほうが良かったような気がしないでもない。もっとも、蒼井優扮する愛の笑顔は、やっぱり可愛い。


映画『偉大なる、しゅららぼん』

2014-03-24 20:10:58 | 映画


チェック:「鴨川ホルモー」「鹿男あをによし」などの人気作家、万城目学の小説を原作にした異色作。琵琶湖周辺を舞台に、不思議な力を持つ一族の跡取り息子と彼のお供をする分家の息子が世界滅亡につながる大事件に挑んでいく。万城目原作の映画化作品に出演経験のある濱田岳と岡田将生がダブル主演を務め、主人公コンビを快演。摩訶(まか)不思議な物語に加えて、深田恭子、貫地谷しほり、佐野史郎ら、奇怪なキャラクターにふんした豪華共演陣が繰り出す怪演も見もの。(シネマトウディより)

ストーリー:琵琶湖のすぐそばの町・石走で、先祖代々不思議な力を継承してきた日出一族。その跡取りで最強の力を誇るとされる淡十郎(濱田岳)は、高校生でありながら住民からあがめられる殿様のような生活を送っていた。そんな彼のもとへ、分家の涼介(岡田将生)が力の修行をするために訪れる。淡十郎と同じ高校に通うものの、彼とおそろいの真っ赤な特注制服を着せられ、従者のように扱われる涼介。そんな中、日出一族と対立する棗一族の広海(渡辺大)とのトラブルが勃発し、それが世界の運命を揺るがす事態に発展する。(シネマトウディより)


万城目学原作の「「偉大なる、しゅららぼん」が映画化されたという事で、やっと見に行くことができた。この人の作品は、現実の世界と摩訶不思議な世界が違和感なく構築され、ひょっとしたら、これが真実なのではと思わせる話が多く、大好きな作家である。映画化されたことで、キャストが原作のイメージと合っているかとか、内容に違いはないかという点に興味があった。

主人公の濱田岳と岡田将生、同級生役の渡辺大が高校生というのは、あまりにも違うだろうという気になるが、個性的な役柄だけに、新人よりネームバリューのある彼らが堂々と演じたことで、物語の奇想天外さを際立たせている。原作では、日出淡十郎はぽっちゃりした体型で、姉の清子からは「ブタん十郎」と呼ばれているほどの太めの少年だが、映画の濱田岳は、それほど太いわけではない。ただ、生まれながらにして殿様のような性格で赤い色を好むなど、やることなすことが現実離れしているという役柄は、まさに濱田岳にはぴったりの役である。この役をできるのは、彼しかいないだろう。

また、淡十郎の姉である日出清子も、淡十郎とは体型やしゃべり方が似ていて「グレート清子」と呼ばれ「見たことがない性格の悪い女」と原作では書かれている。原作を読んだときは、悪役女子プロレスラーをイメージしたくらいだ。映画では、深田恭子が演じたので大分イメージが違うと思ったが、やはり映画ではビジュアルが大事だ。赤ジャージで白馬に乗っている姿は、フカキョンの魅力全開である。あの顔で、「フルボッコにしてやる!!」と聞いたときは、凄みを感じさせるし頼もしい。映画的には深田恭子でOKだ。(ちなみにフルボッコとは、“フルパワーでボッコボコ”の略だという)

頼りなさそうで淡十郎の従者として甘んじている涼介は、次第に日の出家の力に目覚め、成長していく。淡十郎との掛け合いが可笑しく、意外と岡田将生は役に嵌っていた。なんだかドラえもんに出てくるのび太みたいな雰囲気だ。そして、涼介の師匠役の貫地谷しほりや日の出家当主役の佐野史郎、使用人の笹野高史等、個性的な俳優が好演している(怪演といったほうがいいかも)。

ストーリーとしては、ほぼ原作通りで、原作を読んでいない人でも内容はよく理解できるはずだ。キャストも、特に不満はなくよくできた映画だったと言っていい。ただ、原作をすでに読んでいたので、摩訶不思議感とワクワクするような感覚はあまりなかった。映画化されると、視覚的に明確になってしまうので想像力を研ぎ澄ます必要性がなくなってしまう。この手の作品は、文字を追っていった方が、さらに面白さが増すのではないかと感じた。

2014米アカデミー賞決まる

2014-03-04 21:32:09 | 映画
昨日、第86回米アカデミー賞授賞式があって、作品賞はスティーブ・マックイーン監督の「それでも夜は明ける」が受賞し、SF映画「ゼロ・グラビティ」は監督賞など7部門を獲得したそうだ。

主な賞の内訳は下記の通りだ。
■作品賞 『それでも夜は明ける』
■主演男優賞 マシュー・マコノヒー 『ダラス・バイヤーズクラブ』
■主演女優賞 ケイト・ブランシェット 『ブルージャスミン』
■助演男優賞 ジャレッド・レトー 『ダラス・バイヤーズクラブ』
■助演女優賞 ルピタ・ニョンゴ 『それでも夜は明ける』
■監督賞 アルフォンソ・キュアロン 『ゼロ・グラビティ』
■録音賞■視覚効果賞■作曲賞■音響編集賞■撮影賞■編集賞 『ゼロ・グラビティ』
■長編アニメ映画賞 『アナと雪の女王』

これを見て分かる通り、『ゼロ・グラビティ』が技術系の賞をほとんどとったという事は凄い。無重力の宇宙空間でのトラブルを描いた作品で、完成までに4年をかけたというから映像にこだわったという点では注目に値する作品だった。前評判が高く、公開してすぐに見に行った作品だっただけにアカデミー賞の結果が気になっていた。結果は、作品賞を逃したが、その他の部門で圧倒的な強さを見せたのは嬉しい。アカデミー賞の作品賞というのは、やはりSF物は受賞しないようだ。アカデミー会員は、保守的な人が多いらしく、先進的な作品より、感動のヒューマンドラマ的な作品が受賞する傾向が強いような気がする。

「それでも夜は明ける」という作品は、19世紀の米国で12年間奴隷として過ごしたアフリカ系アメリカ人ソロモン・ノーサップの自伝に基づく作品で、奴隷にされた男が「いつか夜は明ける」と信じ続け絶望の暗闇に打ち勝った奇跡を描いた感動のストーリーだという。まだ見てないので、内容を推察するしかないが、作品賞になるだけあって作品自体は素晴らしい内容だろう。そして、この作品の監督は、スティーヴ・マックィーンという名前だったので、ひょっとして『大脱走』のスティーヴ・マックィーンだったのかと思ったが、残念ながら同姓同名の黒人の人だった。

その他、『ダラス・バイヤーズクラブ』『ブルージャスミン』などの作品は、内容を見てみると自分の好みの作品とはちょっと違うようだ。そして、宮崎駿監督の『風立ちぬ』は長編アニメ映画賞にノミネートはされていたが、『アナと雪の女王』が受賞となり残念な結果だった。

「ソロモンの偽証」映画化で、15年正月に公開

2014-02-26 22:15:02 | 映画
宮部みゆきの「ソロモンの偽証」がやはりというべきか、映画化が決まった。作家生活25年の集大成として10年間をかけて書き上げた大長編「ソロモンの偽証」3部作を、松竹が映画化するという。監督名は明らかではないが、舞台となる城東第三中学校に通う主人公の藤野涼子をはじめとするメインキャスト全てを、かつてない規模の全国オーディションを開催して選抜するというから、新たな若手の映画俳優が誕生するきっかけになるかもしれない。

物語の中心は、すべて中学生である。校庭で遺体として発見された少年の死をきっかけに、目撃者を名乗る匿名の告発状や新たな殺人計画、マスコミの過剰報道と、犠牲者が増えていくなか、教師たちは保身に走る。「もう大人たちに任せておけない」と文武両道の優等生・涼子が立ち上がり、隠された真実を暴くために学校内裁判を開廷するというストーリーだが、3部作にもわたる大長編だけに、映画ではどのように描かれるかが気になるところだ。

オーディションは、プロ・アマを問わず、現在小学校6年生から中学校3年生までの男女を募集し、約半年間をかけて1クラス分の出演者を決めるという。すでにオーディションは締め切られているので、選考の過程に入っているはずだ。撮影は14年夏を予定しているとのことで、どんなキャストで制作されるのか期待したい。

「ソロモンの偽証」オフィシャルサイトはこちら
https://www.solomon-movie.jp/

映画 『永遠の0』

2014-01-06 21:54:08 | 映画


チェック:零戦搭乗員の悲劇を描いた百田尚樹のベストセラーを、『ALWAYS』シリーズなどの監督・山崎貴が映画化した戦争ドラマ。祖父の歴史を調べる孫の視点から、“海軍一の臆病者”と呼ばれたパイロットの真実の姿を、現代と過去を交錯させながらつづっていく。主人公の特攻隊員役に、『天地明察』『図書館戦争』などの岡田准一。現代に生きる孫に三浦春馬がふんするほか、井上真央や夏八木勲など若手からベテランまで多彩な俳優が共演する。生と死を描く奥深い物語はもちろん、サザンオールスターズによる心にしみる主題歌にも注目。(シネマトゥデイより)

ストーリー:祖母の葬儀の席で会ったことのない実の祖父・宮部久蔵(岡田准一)の存在を聞いた佐伯健太郎(三浦春馬)。進路に迷っていた健太郎は、太平洋戦争の終戦間際に特攻隊員として出撃した零戦パイロットだったという祖父のことが気に掛かり、かつての戦友たちを訪ねる。そして、天才的な技術を持ちながら“海軍一の臆病者”と呼ばれ、生還することにこだわった祖父の思いも寄らない真実を健太郎は知ることとなり……。(シネマトゥデイより)

百田尚樹の大ベストセラー小説「永遠の0」が、遂に映画化され、先日やっと見てきた。
既に原作本を読んでおり、以前ブログにも感想を書いたので、今更内容の事を細かく書くつもりはない。
はっきり言って、映画でも相当泣けたことは間違いない。
原作は、600ページにもわたる大長編だけに、2時間ちょっとの作品にまとめ上げるのは、相当無理がある。
映画化されるうえでは、どのエピソードを入れ、どこを削除するかである。
やはり、削除された部分もそれなりにあったと思うが、基本的な部分はほぼ原作通りだったと言える。
この作品は、ゼロ戦や特攻隊というテーマが中心になっているが、けっして戦争を賛美する映画ではない。
むしろ、いかに戦争が無益で人の命を無駄にしてきたのかという事を、現代の人々に伝えたいという事だと思う。
夏八木勲扮する健一郎が、最後に言った「私たち戦争を知る者は、あと10年もすればみんないなくなる。
この話を、お前たちに伝えられてよかった」という言葉には重みがある。
本当にあと10年もすれば、実際の戦争の事を語る人は間違いなく居なくなるだろう。
そういう意味で、映画化されたことで多くの人に、戦争の真実を知ってもらえるきっかけにははずだ。
いろいろ賛否両論があるようだが、やはりいい映画だといっていい。
ゼロ戦の戦闘シーンは、実写としか思えないような迫力ある映像であり、これだけでも特筆ものだ。
そして、じわじわと泣かせる演出にはお手上げである。
まさに、ハンカチ持参でなければ最後まで持ちこたえることはできなかった。


映画『ゼロ・グラビティ』

2013-12-13 23:55:14 | 映画


今日から封切りの新作映画『ゼロ・グラビティ』をさっそく見に行ってきた。ゼロ・グラビティとは、無重力空間のことである。ストーリーは、メディカル・エンジニアのライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)とベテラン宇宙飛行士マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)が地球から600キロ上空で周回しているスペースシャトルで船外ミッションを行っていが、突然人工衛星の破片が飛んできて二人は宇宙に放り出される。漆黒の闇の中で地球との交信手段も絶たれた二人は無事帰還できるのかどうかというサバイバル映画だ。

この映画の登場人物は、ほぼ二人しかいない(最初は数人いるのだがセリフはない)。しかも二人一緒なのは最初のほうだけで、あとの登場人物は一人だけだ。ネタばれに近いかもしれないが、ほとんどサンドラ・ブロックの為に作られた映画といってもいいくらいだ。ジョージ・クルーニーにおいては宇宙服だけで登場し、顔が見えるのは僅かで、声しか聞こえないシーンが多かった。舞台は、宇宙空間という場所であり、複雑なストーリーはない。絶望の淵から抜けだし、何とかして生きて地球に帰ろうとする姿を描いただけのシンプルな話だからこそ、登場人物の演技力が大きくものをいう。どんな状況になっても最後まであきらめない気持ちを持ちことが必要だと改めて思い知らされた映画でもあった。サンドラ・ブロックは、この映画ではズバリはまり役だったといってもいいだろう。

内容もさることながら、やはり宇宙空間の映像は素晴らしい。全くどうやって撮ったのだろうかと思うくらいリアルな感じの宇宙空間が描かれている。実際に宇宙でロケするなんてことは、まだできないわけで、すべて特殊装置とCGで作られているそうだ。宇宙空間を漂ったり、人口衛星の破片(デブリ)が飛んでくる様子は3Dだからかなり迫力がある。今地球の周りには、デブリだらけとなっていて、この映画のようなことが将来起こりそうな危険性があると聞いている。これからの宇宙飛行士は、こんな事故に遭わないよう注意しないといけないのかとも思ってしまう。

漆黒の闇の中、時折青い地球が映し出されると、やはり美しいと感じてしまう。水平線から太陽が上ってくるシーンも素晴らしい。だが、そこには誰もいないし、空気もなく、音もない。そんな場所に一人放り出されたら、どんなにか恐ろしいものだろう。そんな宇宙のロマンと恐ろしさや怖さも感じさせてくれた映画でもあった。とにかく驚異の無重力空間の映像と、サンドラ・ブロックの演技を見る価値は十分ある。

映画『万能鑑定士Q -モナ・リザの瞳-』のキャスト決まる

2013-11-12 21:36:35 | 映画
ずっと前から映画化が告知されていたのに、キャストがなかなか公表されていなかった『万能鑑定士Qの事件簿』のキャストがやっと明らかになった。
驚異的な鑑定眼とロジカルシンキングを駆使して難事件を解決するスーパーヒロイン凜田莉子は、綾瀬はるか。
莉子と共に事件の謎を追う雑記編集者の小笠原悠斗には松坂桃李が扮するという事だ。
映画化となるのは、数々のエピソードのうちでも最高傑作とうたわれる「万能鑑定士Qの事件簿IX」を基にした作品である。
パリ・ルーヴル美術館の臨時学芸員に選ばれた莉子と彼女を取材する小笠原のコンビが、
「モナ・リザ」に隠された謎や真贋(しんがん)に迫る姿を描くとの事だ。

大好きな作品だけに、キャストが誰になるかは大いに気になっていたのだが、やはり期待通りだったとはいいがたい。
イメージ的には、綾瀬はるかの凜田莉子は合っているような気はする。しかし、彼女ではいかんせん歳をとりすぎている。
小説では、20代前半の若い女性のはずだ。
綾瀬はるかは、いまやNHK大河ドラマの主役をはる大女優となって、作品中に出てくる莉子の初々しさが感じられない気がする。
また、小笠原役の松坂桃李も、イメージが違いすぎる。
どうも梅ちゃん先生のノブやガッチャマンが頭に浮かんでしまう。

数多くいる「万能鑑定士Q」シリーズのファンからは、相当異論が噴出するのではないかと思われる。
とはいえ、もう決まったことらしいので、どんな仕上がりになるかは来年の夏公開作で真価が問われることだろう。

松岡圭祐作品、続々映画化へ

2013-08-29 23:20:09 | 映画
大分前から、映画化の告知だけで、全く内容の詳細が明らかでなかった「万能鑑定士Qの事件簿」が、
2014年初夏に全国一斉公開されるという情報だけがやっと明らかになった。
一応実写映画化ということなので、アニメではないということだけは分かった。
それにしても、まだまだ情報は小出しで、キャスト等詳細は10月に発表されるそうだ。
いったいどんなキャストになるか、お楽しみというところだ。

そして、7月に刊行された「人造人間キカイダー The Novel」も2014年の映画化が決まっているそうだ。
これは、石ノ森章太郎の原作を基に、現代を舞台にしたリブート・ストーリーである。
完全新作書き下ろしで、久々に松岡圭祐らしく濃厚で迫力ある作品だった。
これも、映画化になればかなり面白そうである。

来年は、松岡圭祐作品が続々と映画化になり、楽しみが増えそうだ。