prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
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「ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路」

2022年05月06日 | 映画
ヴォルフガング⋅アマデウス⋅モーツァルトの四つ上の姉アンナ⋅マリア(愛称)ナンネル⋅モーツァルトを主人公にしたドラマ。

父レオポルドは売り出すのは男(弟)のヴォルフガングだけでいい、作曲術は女には難しすぎると決めつけてなかなか教えてくれない、宮廷に出入りするのに男装しないといけない、といった女性差別が大きなモチーフ。

その一方で王大子ルイ・フェルディナンが芸術家としてのナンネルを評価し敬意を払う。異性としての魅力も感じていただろうが、そこは身分の違いもあって抑え気味な描き方なのが、逆にわくわくさせる。
ナンネルの書いた曲を楽団を揃えて演奏させるシーンなど、惚れ込んだ相手が思った以上の曲を書いてきたのを味わいつくすパトロンの快楽とはこういうものかと思わせる。

ナンネルが作曲した曲は残っていないわけだから(作中にも楽譜を自ら焼くシーンがある)それらしい曲を聞かせる必要があるわけだが、見事に成功している。

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「ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路」 - 公式サイト

Nannerl, la soeur de Mozart- IMDb