prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「梅切らぬバカ」

2023年05月31日 | 映画
塚地武雅が自閉症で、加賀まりこがその母親という組み合わせなのだけれど、隣の渡辺いっけい一家他が迷惑かけられたと主張するのが住民エゴに見える一方、その小学生の息子と一方的に解決してしまうのがうまくない。

梅の枝を切る切らない以前に梅の木に見えない。





「サンクチュアリ 聖域」

2023年05月30日 | 国内ドラマ
角界で主人公が行儀が悪いのはマンガの「のたり松太郎」「ああ播磨灘」といった先例があるけれど、先輩の力士から親方衆から親から記者からタニマチに至るまで何かしらの負の要素を抱えているのは珍しい。

余貴美子が咥えているタバコの灰がぽろっと落ちるのが、ふだん電子タバコを吸っているだけに生きる。
主人公のライバルの静内が使う技でとっくり投げというのが出てくるのが珍しい。
寺本莉緒のホステスの一切の説明抜きで悪いのかどうか微妙な感情表現など見事なもの。
最終の二話で「ロッキー」ばりに根性が入る。

現役の力士をピエール瀧が合成で描いているのが可笑しい。




「キングメーカー 大統領を作った男」

2023年05月15日 | 映画
自分が表に立たないで支える側に回るのを好む人間というのは確かにいるので、表に立つ側を守るという名目である意味手を汚すことを正当化する恍惚みたいなものがここでは表現できていたとと思う。

裏切りとそしられるような行動もその意味では一貫しているのかもしれない。





「西部戦線異状なし」

2023年05月14日 | 映画
このところ 映像で 第1次大戦の 塹壕戦を見せること が増えた気がする

「1917 命をかけた 伝令」「 ダウントンアビー シーズン2」 そしてこの「 西部戦線異状なし」。
遡ればキューブリックの「突撃」まで遡る。
ルイス・マイルストン監督の戦前の1930年の作品は、英語作品なのだが、二時間半と長尺なのが意外。今回はドイツ語なのも意外。

第1次対戦という帝国主義が煮詰まった挙句の最初のカタストロフにさかのぼってその帝国主義が未だに気づいていると言って現在の状況を 照射してみようという試みといえると思う。

「西部戦線異状なし」の原作を読んだのだが、意外なことにユーモアがある。
そして、あっけない。





「パリタクシー」

2023年05月13日 | 映画
タクシー 運転手と92歳の女性の乗客とのやり取りとパリを流して歩く 移動の中に ロードムービー 式に展開していくのかと思ったら 、やたら頻繁に回想シーンが入って、 60年代から70年代にかけての グラフィティ みたいな 体裁になる。

50年代の女性にはほとんど 離婚する自由すらなかったようなことがわかる 売ったり 70年代の 反体制運動とかを入ったりはするけれども 何か 軽い。

正直言ってあまり上手い構成とは思えず、 回想シーンがしばしばそうなるように絵解きみたいな感じになって、あまり 厚みを感じない。

これだけの金 どうやって用意したのだろうと不思議に思えるようなところもある。






2023 年4月に読んだ本

2023年05月12日 | 
2023年4月の読書メーター
読んだ本の数:14冊
読んだページ数:3258ページ
ナイス数:2ナイス

https://bookmeter.com/users/615985/summary/monthly/2023/4
■22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる (SB新書)
読了日:04月23日 著者:成田悠輔
https://bookmeter.com/books/19837485

■ルポ 特殊詐欺 (ちくま新書 1691)
読了日:04月22日 著者:田崎 基
https://bookmeter.com/books/20309156

■いぬやしき コミック 全10巻 セット
読了日:04月22日 著者:
https://bookmeter.com/books/12370908

■ジェラール・フィリップ 最後の冬 (単行本)
読了日:04月21日 著者:ジェローム・ガルサン
https://bookmeter.com/books/20354095

■狂伝 佐藤泰志-無垢と修羅 (単行本)
読了日:04月18日 著者:中澤 雄大
https://bookmeter.com/books/19523408

■射精道 (光文社新書 1219)
読了日:04月17日 著者:今井 伸
https://bookmeter.com/books/20216691

■軍鶏 コミック 全34巻完結セット (イブニングKC)
読了日:04月16日 著者:たなか 亜希夫
https://bookmeter.com/books/9683391

■極秘資料は語る 皇室財産 (文春新書 1379)
戦前の皇室の財産は江戸幕府から譲り受けた御料林からとれる木材の売却益、それから株それも 日本銀行 勧業銀行 台湾銀行 朝鮮銀行日本郵船など、要するに 国策企業の株の運用益で国費とは別に独立した小国家のような莫大な金額を運用していて、 そこからご下賜金などを出していたというのは知らなかったというより、考えたこともなかった。

それが敗戦を機にGHQが財閥同様解体して国家予算から賄うようにしたという変遷がわかる。

やはり考えたことなかったが 皇室は 健康保険が使えないので全部医療費は自費だという。
読了日:04月11日 著者:奥野 修司
https://bookmeter.com/books/20141519

■世に棲む患者 中井久夫コレクション (ちくま学芸文庫)
読了日:04月07日 著者:中井 久夫
https://bookmeter.com/books/2399831

■「俳優」の肩ごしに
読了日:04月06日 著者:山﨑努
https://bookmeter.com/books/20287883

■はなればなれに (新潮文庫)
読了日:04月05日 著者:ドロレス・ヒッチェンズ
https://bookmeter.com/books/20678362

■四畳半襖の下張り
読了日:04月04日 著者:金風山人,伝永井荷風
https://bookmeter.com/books/6401081

■きみの鳥はうたえる (河出文庫)
読了日:04月01日 著者:佐藤 泰志
https://bookmeter.com/books/3165245

■狼煙を見よ:東アジア反日武装戦線“狼"部隊
“狼”が三菱重工を爆破したのは武器の製造メーカーだからというのが直接の理由だが、そのほかのかつて日本が軍事的侵略した東アジアの経済的再侵略に加担している企業群にも爆破が繰り返されたのは知らなかったし、その先に天皇も標的に入っていたのも知らなかった。もっとも理屈からすれば当然そうなる。
爆破によって一般人犠牲者が出てしまったことに悩むのは甘いといえば甘いので、そんなことに頓着していられる企業群国家権力に対峙するには弱いのもわかる。

読了日:04月01日 著者:松下 竜一
https://bookmeter.com/books/12138591


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