どちらがどちらか不分明な分、前半なかなか誰がいいもんで誰が悪者なのか、どんな関係に着地するのかはっきりせず、かなりゆったりしたテンポに何か不安な描写が挟まれていくじわじわした調子から、後半話の軸がはっきりしてから、前半に散りばめられた伏線が立ち上がって戦慄的なクライマックスまでたたみ込んでくるという計算が立っている。
エドガートンが監督脚本を兼ねているのに一見目立たない、同級生にいたらしいが忘れてしまったという影の薄い調子でやっていて、役者としての自分をきっちりコントロールしている。
話の基本にあるのはアメリカの田舎の閉塞的な雰囲気と学校というやはり閉ざされた社会での力関係というのも、いずこも同じかと思わせる。会社の出世競争の裏側のセコさも同様。
アメリカの小金持(起業家で大成功とまでいかず、ずっと年下の起業家の元で働いて出世しているといったレベル)が飼うのが犬とともにおそらく日本の錦鯉、というのがなかなかおもしろい。
(☆☆☆★★)
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