prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ディープ・ブルー」

2007年05月31日 | 映画
何しろすごい画面の連続。
すごすぎて、自然の記録というより、なんだかカメラマンたちの超絶技巧のコンクールを見ているような気もしてくる。
あんまりおいしい画と音楽の連続っていうのも眠くなるもので、途中で脱落。また機会があれば見るでしょうけれど。

なんかイヤミったらしく捕鯨を非難するナレーションがラストの方にあるらしいのだけれど、幸か不幸か寝ていて見ていません。


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「完全なる飼育 女理髪師の恋」

2007年05月30日 | 映画
飼育もの、というので暴力的な男が女性を一方的に支配する話だと思っていると、まして男が北村一輝なのでなおさらアブナイ奴かと思うと、ほとんどその逆なのでちょっと驚く。
因果話にしすぎていて話の幅が狭くなっている気はするが。
北海道のほとんど産業らしい産業のない感じの寂れた街の風景が効果的。

演出的には360度ぐるっとパンすると時間がとんでいたりするのは面白いが、
引きサイズの長回しがやたら多いので、テレビ画面で見るのはちょっときつい。
(☆☆☆)


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2007年5月に読んだ本

2007年05月30日 | 
prisoner's books2007年05月アイテム数:10
ベルイマン自伝イングマール ベルイマン05月06日{book['  rank'  ]
嫁と姑 (岩波新書)永 六輔05月13日{book['  rank'  ]
アジア映画の大衆的想像力四方田 犬彦05月26日{book['  rank'  ]
テレマン:ターフェルムジーク(全曲)ゲーベル(ラインハルト)05月29日{book['  rank'  ]
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「tokyo skin」

2007年05月29日 | 映画
1996年製作だから十年ちょっと前の風俗なのだが、驚いたことに携帯がまったく出てこない。六本木を撮っても、ヒルズもミッドタウンも出てこない。
在日外国人のイメージがもっぱら犯罪の動機を含めて被害者がかっているのも、時代を感じさせるし、今見て正直一番かったるいところでもある。
孔子の引用も逆に日本くさい。
古くなった分風化したかというとそうでもなく、逆にズレがある分当時はなんでもなかったことろが興味深くなっていたりする。
「ウエスト・サイド物語」ばりに壁の落書きをデザインしたタイトルが格好いい。
(☆☆★★★)


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「主人公は僕だった」

2007年05月28日 | 映画
「タクシードライバー」のシナリオを書いたポール・シュレイダーのオフィスに押しかけて「なんで俺のことがわかったんだ」と詰め寄った少年がいたというが、小説にせよ映画にせよ、このお話の主人公は自分をモデルにしているに違いない、と思い込む人というのは結構多いらしい。それをひっくり返して見せたようなアイデア。
自分の運命というのは、誰かの手によって決められているのではないか、という気がふっとすることは珍しくないと思うが、その感覚をうまくつかんでいる。

ただドラマとすると、登場人物というのは作者の手を離れて勝手に動き出すものだと思うが、ここでは作者と主人公が出会っても一方的に作者が運命を決められることに変わりはなく、あまりダイナミックな展開にはならず予定調和的なのが、ちょっと物足りない。
主人公が何十年も同じ勤務を続けている、本当に自分が自分の人生の主人公にはなっていない役人、という設定は、黒澤明の「生きる」を思わせる。

エマ・トンプソンがぼさぼさ頭にパジャマにカーディガンに裸足といういでたちで始終タバコをふかしているあたり、実によくエキセントリックな作家の感じを出した。当人自身が物書きなわけだし、鬱病に悩まされた経験があることを告白しているのもキャスティングの計算に入っているのだろう。

役に立たない医者の役が、エンド・タイトルを見たらトム・ハルス(「アマデウス」のモーツアルト役)なのにびっくり。
(☆☆☆★★)



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「レッド・ツェッペリン 狂熱のライブ」

2007年05月26日 | 映画
1973年の全米ツアー最終の3日間、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで録音されたライヴ。
今のライヴみたいに花火を打ち上げることもバカでかいスクリーンを使うこともない、ほとんど素の演奏を剥き出しにしているだけのようなステージ構成なのは逆に新鮮、何より演奏そのものが圧巻で見飽きないが、映画とするとのちのプロモーション・ビデオみたいな余計なイメージ・シーンがはさまるのが、すごくジャマ。

ジミー・ペイジがえんえんとバイオリンの弓でギターを弾き続けるインプロヴィゼーションは、ほとんどめまいがするような逸品。


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「ミズーリ・ブレイク」

2007年05月25日 | 映画
馬泥棒の頭目のジャック・ニコルソンと、牧場主に雇われた殺し屋のマーロン・ブランドの対決、というとちっとは面白くなりそうだが、何しろ出会うまでがムダに長く、殺せるところを意味なく見逃し、肝腎の対決は肩透かしときているのだから、いいとこなし。

ブランドが女装までしてニコルソンがおとなしく見えるやたら悪く凝った芝居をしているけれど、この頃すでに自家中毒気味。
景色はきれい。
(☆☆)


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「ラブソングができるまで」

2007年05月24日 | 映画
NHK-BSで放映したアクターズ・スタジオ・インタビューで司会のジェームズ・リプトンが、ヒュー・グラントをケイリー・グラントにたとえていたが、語呂合わせでなく、二枚目でイギリスの匂いがしてライト・コメディがうまい、という点でそういえばそうだな、と思ったことがある。ただし、ヒューの方が今風にヨレて見せているが。
軽くやってるし、軽く見られるけれど、実際は相当難しいのではないか。場内は意外なくらい女性客が埋めていた。

劇中で作詞作曲される曲や、80年代のヒットソングとそのプロモーション・ビデオなど、いかにもそれらしくできているのがいかれてきているとはいえ、アメリカ映画らしい手のかかり方。劇場から出てきてすぐ歌えそうな主題曲。
半分忘れられかけたミュージシャンにフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドなど実名で出てくるけど、洒落になる微妙な線を選んでいる感じ。
スーパー級の才能をずらずらと並べるセリフで、なぜかスティービー・ワンダーだけ字幕に出ず。出さなくてもわかるってことか?

すべてこちらの予想(期待)通りに展開する、イヤな人間が最小限にしか出てこない映画。
(☆☆☆★)


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ポテトを食べると強くなる?

2007年05月23日 | Weblog
ディズニーランド近接のホテルで売っていました。かつてのポパイといったら、ディズニーのライバルだったフライシャー兄弟の作として、またホウレンソウを食べると強くなるというヒーローとして有名でしたが、今ではなぜかポテトの商標。


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「CYCLE サイクル」

2007年05月16日 | 映画
死んだ人間と生きている人間との世界が曖昧になる、というのは怪談の一つのパターンだけれど、脚本も演出タッチがひどくモウロウとしていて最初から描き分けらしい描き分けしていないので、混ざってきてもおよそぴりっとしない。
もともと曖昧な世界を描こうとしているのかもしれないが。
(☆☆★)

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「ジョアンナ」

2007年05月14日 | 映画
昔のポップアートそのまんまという感じの色使い、ファッション。当時('68)はさぞおしゃれだったのでしょう。
今見ると時計の針がぐるりとまわって「時計じかけのオレンジ」風に見えたりする。
(☆☆★★★)


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