prisoner's BLOG

見た映画のメモと、ツイッターのスクラップで出来ています。

「拳銃の報酬」

2010年08月31日 | 映画
拳銃の報酬 [DVD]

紀伊國屋書店

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素晴らしくニュアンス豊かな白黒撮影、ムダに凝らずにいつのまにか引き込んでしまう冴えわたるカッティング、ジャズのぞくぞくするような使い方など、映画的な快感横溢。白井佳夫は「こういう映画は確実に映画ファンを増やしますからね」と監督のロバート・ワイズとのインタビューで語っていたが、今みたいにやたらとアトラクション化、イベント化していない普通の映画だけれど、映画以外の何者でもない。

強盗場面を派手に描くより、その前の強盗たちが決行前にそれぞれ時間をつぶしている情景がカットバックされて、いよいよという時に王手という感じで鐘が鳴るあたりなど鳥肌もの。

ロバート・ライアンふんするハリー・ベラフォンテ黒人に対する偏見から犯罪計画が壊れるという構想は、今から見ると古くなっている感は否めない。
(☆☆☆★★★)


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「エアベンダー」

2010年08月30日 | 映画
シャマラン調のどんでん返しが引っ込んだのはいいけれど、続編を作ろうという下心丸見え。
火と水をCGで表現しようというのは、技術をアピールしたかったのか知らないが、まあ無理矢理で、プラスチック製の火と水みたい。
(☆☆★★★)


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「踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!」

2010年08月28日 | 映画
刑事が余命いくばくもないと勘違いして、命知らずになるのは、「天国に行けないパパ」のセントラル・アイデアそのまんま(脚本の君塚良一が著書「脚本通りにはいかない!」でこの映画を分析している)。もっとも、青島はもともと命知らずみたいなところがあるから、あまりピリッとしない。
これほど極端でなくてもショーン・コネリー主演の「理由」ばりの趣向があったり、引用がいっぱいというのはこれだけ大ヒットシリーズとなると、ちとみっともない。
ラストの爆破シーン、民間人がたむろしているところにガラスの破片があれだけ降ってきて大丈夫なのだろうかといった具合に、ディテールがかなり雑。
(☆☆★★★)


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「トイ・ストーリー3」

2010年08月15日 | 映画
エンド・タイトルにdirectors of photographyとしてJeremy Lasky, Kim Whiteの名前がクレジットされているのだが、CGでは本物の光を記録するということはないわけで、どういう作業をしたのかわからないのだが、ともかく光の表現がすごく発達したのに驚く。
カットによっては光の滲み方で空気の層の厚みまで感じさせる。

子供は大きくなったらオモチャは捨てていくもの、という前提で話が作られていて、なんかオタクがいい歳してオモチャを捨てないで集めていたりするというのはどんなものか、と言っているようなのは「2」からつながっている。クリエイターが子供の心を持ち続けているのとは別次元ですからね。

オモチャは人間の見ているところでは「生きている」ところを見せてはいけない、というルールがあるから、持ち主のアンディとのドラマというのはオモチャたちにとってもアンディにとっても一方通行にしかならないでいたのだが、それがぴしっと一致するラストに感動。

このシリーズではっきり敵役がかったキャラクターが出てきたのは意外。

トトロが出てくるとは知っていたけれど、もう少し特別出演っぽい出方かと思った。ずっと写りっぱなしだし、特に何するわけでなし。

併映の短編、Day & Night のキャラクターの描線は手描きっぽいけれど、実際はどうなのだろう。
(☆☆☆★★★)


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「ザ・ロード」

2010年08月14日 | 映画
モノクロに近い荒廃した街をえんえんと歩いていく暗鬱な画面はタルコフスキーの「ストーカー」を思わせて、文学的なムードとともに映像美の完成度は高いが、どうも気取った感じも強くて、人肉食に走る凄惨な感じが出ていない。
原作はどうなのか、気になって仕方なかった。
(☆☆☆★)


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「インセプション」

2010年08月12日 | 映画
予告編でしきりと「アイデア」という言葉が強調されていたので、産業スパイが狙う新製品のアイデアか何かかと思ったら、これはプラトン哲学でいう「イデア」のことと考えた方がいいのではないか。エレン・ペイジの役名がアリアドネだったりするものね。
魂の目心の目で見たものごとの真の姿とでもいう意味で、夢の中のとりとめのないようで一貫したイメージと通じている。
キー・イメージが独楽というのが絶えず動き続けているけれど一見して静止している姿として、シンボリック。

三つの夢が層をなしていて、複数のキャラクターが互いの夢を行き来するという設定なのだが、夢と現実といった図式が外されていて、これがいわゆる現実ですよというシーンというのがない。代わりに自分が夢の中にいるという認識はずっと保持している。

夢の中だからどんな荒唐無稽なイメージを展開させてもいいのだが、イメージの展開より言葉のロジックによる認識論とでもいった色合いが濃く、認識の優位性・アドバンテージの奪い合い、ゲームの規則そのものの編みなおし競争とでもいったゲームが展開することになる。このあたり、クリストファー・ノーランの出世作「メメント」とテーマがつながっている。
他人の夢に入り込んでいるのか自分のそれなのか、といった違いはホームかアウェイかという違いにはなっても、基本的に互いに対等な立場でゲームが繰り広げられることに変わりはない。

「マトリックス」に似てはいても、夢の中でも死んだらゲームオーバーになるルールが保持されているのはいい。ミスター・スミスみたいに何度殺されてもリセットが効くというのは白けます。

すごい製作費をかけての一種の実験映画、という点では「2001年宇宙の旅」以来、そう何本もないうちの一つになる。

ディカプリオは「シャッター・アイランド」に続いて心内劇をやっているわけだが、複数の人間の心の中を行き来する分、負担が減ってのびのびできているみたい。
(☆☆☆★★)


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「必死剣鳥刺し」

2010年08月11日 | 映画
出だしで豊川悦司が殿様の側室を刺し殺す場面から、これまでの藤沢周平作品の映画化では強く出ていなかった凄惨さが印象づけられ、クライマックスの長い立ち回りも、「乱心」呼ばわりされるのは単なるレッテル貼りではなく、本当に物狂いがかってきている。
迫力はあるけれど、詩情や風景美といった魅力は薄い。というより、初めから狙いが違う。

なぜ側室を殺したのに処分がバカに軽いのか、という謎解きが立ち回りの間に回想シーンの形で描かれるのは盛り上がりを削ぐ感じ。他、過去のシーンなのか現在のシーンなのか、混乱するところあり。

出だしの能の場面が、それから展開する内容を象徴しているような気がするのだが、よくわからず。「影武者」の能の場面の意味も見ているときはわからず、後になって解説されてふーんと思った程度なので。
(☆☆☆★)


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「プレデターズ」

2010年08月10日 | 映画
見終わると同時にほとんど忘れてしまった。
エイドリアン・ブロディはマッチョに肉体改造しているけれど、ヒーローともアンチヒーローともつかず。
(☆☆★★★)


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「ソルト」

2010年08月09日 | 映画
アンジー姐さんがあんまり強いので、あれよあれよという間に見せてしまう。ちょっと「24」とかの最近のアメリカ製テレビシリーズのどんでん返しの連続のプロットに、スクリーン用にパワーアップしたアクションをブレンドしたみたいな作り。
大統領の存在が軽くなったところも。
なんか丹波哲郎の「殺陣っていうのは刀で切るんじゃない、顔で切るんだ」という言葉を思わせるすごい顔をします。こわ。

話の発端になるスパイ、見たことある顔だと思ったらダニエル・オリブリフスキでした。祖国ポーランドのアンジェイ・ワイダ作品とか「ブリキの太鼓」に出ていた頃に比べ、ずいぶん老けました。
(☆☆☆★★)


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「ジェニファーズ・ボディ」

2010年08月07日 | 映画
古式豊かな吸血鬼ものだと、男が美女の血を吸うのがセックスの代償行為として描かれたもので、それをひねって美しい女吸血鬼がやはり美女の血を吸うレズビアンの図にした「血とバラ」というのもあった。

今回は思い切りセクシーで派手な女の子と、まるで地味な女の子の二人の組み合わせなのだが、レズというのとも微妙に違う、女の子同士でよくあるやたらべたべた一緒にいるくせに、男が介在したりするといきなり大喧嘩になったりする男にはよくわからん一種リアルな関係を吸血鬼ものに置き換えて描いているのが興味深く、このシナリオ書いたのは女だな、と思っていたら果たせるかな「JUNO ジュノ」でオスカーを獲得したディアブロ・ コディでした。後でポスター見たらちゃんと売りになってるのね。いかに宣伝をまじめに見ていないか。

やたらと食べ物に絡めたセリフが多く、男の品定めに使う表現のソルトを日本語字幕でスパイシーと訳したのはうまいけれど、ピーナッツ(短小)をチーズと訳したのはなんだろう。(字幕翻訳は中沢志乃)

吸血鬼側(実は映画でそうはっきり言っているわけではない)が黒髪で、被害者側が金髪というのが逆手をいっている感じ。吸血鬼=男に襲われているうちに女が自分から求めるようになるといった幻想にもさらっと反論している。

町にバーが一軒しかないって、どれだけ田舎なのかと思わせるが、造成中で放棄された家がえんえん続いているあたりの光景はサブプライムローンの名残だろう。
(☆☆☆)


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「レポゼッション・メン」

2010年08月06日 | 映画
暑いと、どうも混んでいそうな映画は敬遠してしまっていて、前だったら気軽に見られて楽しめる映画っていうのが結構あったのだけれど、今はどれも一本一本が一発勝負という感じ(料金も高いしね)、これもそれなりに力は入っていて(肩に力が入っているといったほうがいいか)、設定はおもしろいのだけれど、展開、特に終わらせ方がどうにも古い。
(☆☆★★★)


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2010年7月に読んだ本

2010年08月01日 | 
prisoner's books
2010年07月
アイテム数:15
シベリア抑留―未完の悲劇 (岩波新書)
栗原 俊雄
読了日:07月08日
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ヒッチコックに進路を取れ
山田 宏一,和田 誠
読了日:07月08日
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発達障害は治りますか?
神田橋 條治
読了日:07月15日
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国マニア―世界の珍国、奇妙な地域へ!
吉田 一郎
読了日:07月16日
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オバマ・ショック (集英社新書 477A)
越智 道雄,町山 智浩
読了日:07月19日
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ああ息子
西原 理恵子,母さんズ
読了日:07月19日
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毎日かあさん3 背脂編
西原 理恵子
読了日:07月19日
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