『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

梅雨の楽しみ

2023-06-12 08:18:09 | 風景

きのうは
一日どんよりとした
梅雨空のような天気で、
一日中シトシト雨降りだった。

先日のコンサートで
カミさんが「打ち上げ会」の
員数に入ってなかったので、
あらためてスタッフとしての
「慰労会」を行きつけの鮨屋で
やってきた。

常連店なので、
コンサートには
十人前もの楽屋見舞いも
頂戴したので、
そのお礼も兼ねて赴いた。

*

いつものカウンターの端し席で、
若旦那にあれこれと
握って頂いた。

コハダは
小ぶりで形もよく、
包丁目からのぞく
薄桃色の身は
艶冶な色合いにも見えた。

分葱を背負った関アジは、
まるで、ガンダムのよう・・・(笑)。

ブランド鯵だけあって、
味もガンダム級だった(笑)。

カミさんが
「貝が食べたい・・・」
というので、
アワビと赤貝を
握って貰った。

コリリとした鮑の食感に
やや磯臭い風味。

モチリとした食感は、
閖上(ゆりあげ)が
逸品であることを
再認識させてくれた赤貝。

*

つづけて、
北海産のツブ。

こちらもコリコリ感が
堪らない。

貝の三連荘である・・・(笑)。

 

煮物の穴子で
ホッとするような安堵感を得、
海苔巻きで
そろそろ〆に向かう。

鮨屋のデザートは
玉(ぎょく)。

玉子二ケ分はあろうかという
焼きたての
アチチのものである。

カミさんは
四等分にしながら
フーフー吹いてやっていた(笑)。

仕舞いの旬の果物では
さらに口中が
爽やかになった。

カミさんも
幾度も同伴で来店してから
すっかり、女将や親方、若旦那とも
懇意になって、歓談を交えての
他客を交えず、和やかで
楽し気な昼餐となった。

まさに、
食事代だけでなく、
心の滋養代も入り、
家内「慰労会」にも相応しかった。

帰りには、
女将さんから
紙袋に丸々として大きなキャベツを
頂いてきて、それは、
夕餉の菜にもなった。

*

カミさん共々、
『ミニストップ』の
季節ソフトのファンなので、
新製品が出たとあって
さっそく“追いデザート”として(笑)
味わってきた。

『ナガノパープル』
というグレープ味は
ミニストでは初めての
登場である。

*


きのうは
大学ギター部の同級生
アキオ君が所属する
『梁響』の定演だったので、
先日コンサートで頂いた楽屋見舞いの
返礼にも出向いて来た。

客席に座ると、
カミさんが
「こないだは、
あそこに上がってたんだねぇ・・・」
と、自分もスタッフとして
ステージの階上にある
オルガン・ピットで
団旗と花を飾ったのを
懐かし気にふり返っていた。

団員が入場してくると、
逸早くカミさんが
アキオ君を見つけ、
その白髪頭が目立っていて
ふたりで
「老けたねぇ・・・」
と、笑いあった。

もっとも、彼は今、
校長職を退職後に
福大の特任教授として
後進の指導をもしているというので、
ギター部OBの鑑でもある。

その人柄は、
4年間の部活動やらコンパやらで
バカ騒ぎをした間柄なので
二人ともよく知っている。

プログラムの最初は
今年度の全国吹奏楽コンクールの
課題曲だったということもあり、
場内には吹奏部と思しき中高生が
大勢つめかけていた。

1000人キャパの大ホールの
半数ほどが埋まっていたので、
500ほどの来場者数だろうか。

先日の我われの
100名弱とはエライ違いである(笑)。

アメリカの現代作曲家
ヴァクラフ・ネルヒベルの
『アンティフォナーレ』という曲は
現代曲的な不協和音を含み、
所々、ホルストっぽい音響もありで、
なかなかに楽しめた。

*

鮨屋の女将さんのお奨めで、
紫陽花が咲き誇る
郊外の陽林寺という古刹に
初めて訪れてみた。

二人とも京都に八年も暮らして、
神社仏閣は悉く見て廻ったので、
古刹の鑑賞には目が肥えている。

なるほど、
その山門は雛には稀で
小規模ながら見応えがあった。

ちゃーんと
門番の仁王様まで
鎮座ましましていらっしゃる。

尤も、
運慶・快慶のような
国宝級というワケにはいかず、
いくらか彫りも大雑把で
甘いような気もした。

でも、しっかりと
「阿吽」の口型をされている。

*

山門の裏も
侘びており、
手前の青モミジに
なかなかの風情だった。

*

あいにくの梅雨も
延段(のべだん)を輝かせ、
新緑をいっそう鮮やかに
見せてくれていた。

その風情は
長岡の光明寺にも似て、
懐かしくも感じられた。

*

たしかに、
部分的に切り取られた風景は、
プチ京都と言っても差し支えなく、
奨められたとは言え、
思わぬ発見に夫婦で喜んだ。

*

一面の紫陽花が拡がる景色が
あちこちにあり、
まさに「紫陽花寺」である。

詫びた蓮池まであり、
なんだか、
極楽浄土、仏国土を
彷彿とさえした。

*

赤烏帽子のお地蔵様は、
道端にあるお地蔵様とは
すこしばかり風貌が異なり、
カミさんが
「なんだか、モアイ像みたいだねぇ・・・」
と、上手い事を言っていた。

*

手水場には
可愛らしい
お地蔵さまが出迎えてくれた。


*

梅雨の鬱陶しい時季に入ったが、
それでも、
この季節に映える
紫陽花の美しさとの
「陰陽」のバランスは
絶妙ともいえるのかもしれない。

谷崎の『陰翳礼賛』のように、
日本人は「翳(かげり)」の中にさえ

美を見出す感性に恵まれ、
外国には単語としてもなく
気づかれもしない
「木漏れ日」などの美しさを
日本訪問で初めて知らしめさせられ
「侘び寂び」の神髄を識る観光客もいるのだろう。

 

 

 

 

 

 

 


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