福音の全て

 「私たちの主イエス・キリストの父なる神がほめたたえられますように。神は、ご自分の大きなあわれみのゆえに、イエス・キリストが死者の中からよみがえられたことによって、私たちを新しく生まれさせて、生ける望みを持つようにしてくださいました。」(1ペテロ1:3)

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 ペテロの手紙第一から。
 ずいぶんとひさしぶりに、昨日開いた。
 すると、書き始めからとてつもない事を書いてくれていることに気付き、あらためてペテロに驚いた。いや、失礼なのは承知しているのだが、……ペテロというのは基本的にはダメなのだ。
 ガラテヤ書2:11-21に事の顛末が書かれているが、特に「私(註:パウロ)はみなの面前でケパ(註:ペテロ)にこう言いました。「あなたは、……、どうして異邦人に対して、ユダヤ人の生活を強いるのですか。」(2:14)とあり、ペテロはパウロからもお叱りを受けてしまう。

 ところが、このダメペテロが上の聖句を書いたりする。このことが素晴らしい。
 ペテロは、福音の全てを、たったの一行で書いてのけてしまうのだ。

 「神は、ご自分の大きなあわれみのゆえに、イエス・キリストが死者の中からよみがえられたことによって、私たちを新しく生まれさせて、生ける望みを持つようにしてくださいました。」

 これが福音の全てで、必要にして十分だと思う。
 しばしばヨハネ3:16が聖書の中の聖書と言われるが、このペテロの一行も、聖書の中の聖書と言いたい。
 イエスが十字架に死に、三日目によみがえって、それで私は「新しく生きる」のである。
 それまでは死んでいたのだが、全ては御父の恵みによるのである。
 ペテロもそのように、新たに生まれた。
 新たに生まれたからといって、だめなところが変わる訳ではない。
 だが、救われたことは、上の引用聖句をさらっと書いてのけることからしても明らかだ。

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[付記]
 本日の記事は、2007年8月3日付記事を、大幅に書き直したものです。

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