こころの空洞

 「心の貧しい者は幸いです。天の御国はその人のものだからです。」(マタイ5:3)

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 このことは、だれひとり例外がないことだと思う。
 気付くと気付かないとにかかわらず、どの人の「こころ」の中にも「暗黒の空洞」があいている、ということが。

 「心の貧しい者は幸いです。」とは、この「こころの空洞」に気付いた人、自分のこころが貧しいと心底気付いた人、この人が幸いなのだと言っているのだと思う。

 そしてイエスは、彼に言う。
 「天の御国はその人のものだからです。」

 これは私の解釈にすぎないのだが、「『こころの空洞』に気付いてよかったね、それこそがスタート地点なんだよ」ということだと思っている。

 イエスは山上の説教を、まずはこのメッセージから始められた。
 それほどまでに大切なメッセージなのだろう。
 心の貧しさに気付くか気付かないか。
 そしてそれがスタート地点だ。
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