サムイズダート・ロシア

めざせロシア式菜園生活!ダーチャごっことロシア&北海道のお話あれこれ

ピンク・ナルシス

2006-07-28 | 映画
そっち系の古い友人に誘われて、ゲイ・フィルムの古典
ピンク・ナルシス』の試写を見たのは2ヵ月くらい前のこと。

友いわく、この映画を日本で初めて紹介したのは私なんだとか。
見てもいないのに「ヴィレッジ・ヴォイス」の映画評を読んで
きゃー面白そう!と思って書いたらしい。1985年のことである。
実際見るのは20余年たった今が初めて。確かに面白かったデス。

CG全盛の今となっては、感動的なまでにアナログな小技&
エロキッチュな美術が織りなす美少年の妄想世界~!
30年以上も前の映画なのに、人着っぽい色合いや前衛気分が
古臭さくも、あざとくも、いやみでもないのはなぜ?
それはおそらく、当時にありがちなアート的野心とか
メッセージ的胡散臭さとは別次元のところで、
ただひたすら美少年を礼賛してるから。
微笑ましい滑稽は切なさと紙一重で、
笑っちゃうんだけど、ちょっと痛いんだな、これが。

でも、なんで音楽が『展覧会の絵』なのー?
あ、そっか。これは妄想という絵画の展覧会なのねっ!

主演の美少年(といっても今や古老か)ボビー・ケンダールに
とかく注目が集まるけれど、往時の「ヴィレッジ・ヴォイス」で
インタビューに答えていたのはむしろ、
複数の脇役で登場するカリスマ芸人チャールズ・ラドラム。
『黒蜥蜴』の美輪さまに似ているとも評されたこの人は、
60年代のオフブロードウェイに怪しく登場し、
33歳のとき「レディキュラス・シアター」を旗揚げ。
1987年、44歳にしてエイズで没した伝説の異形アクターである。
異形好きは、要チェック。明日7月29日より、渋谷にて公開!
(注*8月25日で終了しました~。)
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