気温はそれほど低くないものの朝から雨。落葉が促されて、木々もいよいよ冬を迎える準備です。
【ネットの『こちら側』と『あちら側』】
前回ご紹介した梅田望夫著「ウェブ進化論」の二回目のご紹介です。
今日はネットの『こちら側』と『あちら側』というお話し。インターネットをする人なら必ずパソコンは持っているはずです。
大概の人は電子メールを受け取ると、自分のパソコンのハードディスクに格納するでしょう。そして昔のメールを自分のハードディスクの中から探すことでしょう。
パソコンの中には自分で買った色々なソフトが入っていて、もちろん自分が作った文章や年賀状の宛名などのデータもたくさんあるはずです。この自分のパソコンを使ってインターネットに接続していますが、このようなインターネットの利用者や私達の回りの物理的な世界のことをこの本ではネットの『こちら側』と呼んでいます。
つまり何となく自分自身でその様子が意識できる範囲でもあります。
そして一方、ネットの『あちら側』とは、インターネット空間に浮かぶ巨大な情報発電所とも言うべき、バーチャルな世界のことです。そこではネットを介して世界中で均質なサービスをほぼ同時に提供することができます。
手触り感のある『こちら側』と違って、ネットの『あちら側』はバーチャルな想像の世界であり直接目で見ることができません。そのため一体何が起こっているのかが掴みにくい世界でもあります。
しかしもはやアメリカのコンピューターサイエンスのトップクラスの連中はもはや、その才能の活かしどころをネットの『あちら側』と見定めたようです。
IBMが2004年にパソコン事業部門を中国に売却したというニュースが走りました。実はそれこそが、巨人IBMですら、ネットのこちら側にはもうビジネスチャンスはないと見限った一つの行動だったのです。
もはや安いパソコンさえあれば、ネットの『こちら側』においた情報を『こちら側』で処理するよりも、『あちら側』に置かれた情報を『あちら側』で処理する方が高性能かつ、合理的だという常識が誕生しつつあるのです。
もはや高い付加価値と性能を争ってパソコンを売る時代ではなく、パソコンなどそこそに動けば良くて、高速のブロードバンドに接続できる環境さえあれば、必要な能力はネットの『あちら側』から調達できる時代になったということなのです。
※ ※ ※ ※
前回もお話ししたグーグルはその思想の最前線を走る企業です。彼らは世の中の情報をネットのあちら側に置かせることで、世界中の情報を検索して利用できるようにすることを一つの目標においています。
そしてメールの内容を判断して、その内容に沿ったスポンサーの広告を全く自動的につけるというサービスも研究しているのだそうです。
そうすると例えば私がこのブログで「北海道のおぼろ月というお米が美味しい」と記事を書いたことを察知して、自動的に登録されているいくつかのお米やさんのバナー広告がブログにくっついてくるということが可能になります。
しかもそれはいつも同じ会社の広告がついているのではなく、毎回記事の内容ごとに会社が違うという芸当すらできるのです。
私のブログの記事を読んだ読者が、美味しいお米が食べたくなってついそのお米や産のホームページをクリックするとそのことで私にお金が入るというシステムもできあがっています。
こうしたネットのあちら側での動きは、理屈で視覚的に説明できるものではありません。あるがままに理解する力が必要なのです。大変な時代になったものです。
しかしそんな事の中から一つだけ真理が語れるとしたら、それは「情報の受信者と発信者の間にものすごい格差が生じる可能性がある」ということです。
ネットの世界はウィルスあり、いたずらメールあり、中傷ありと悪いことが強調されがちで、その怖さが宣伝されがちですが、それらに現実的な対処をしつつ、玉石混淆の情報の海を泳いで行くことがネット時代の強い生き方だと言えるでしょう。
そして「常に情報発信者たれ!」ということがネット時代の自立した個を生きる中心的な行動様式のように思います。
それが現代の”Boys, be ambitious! ”なのだと言ったら大げさでしょうかねえ。
【ネットの『こちら側』と『あちら側』】
前回ご紹介した梅田望夫著「ウェブ進化論」の二回目のご紹介です。
今日はネットの『こちら側』と『あちら側』というお話し。インターネットをする人なら必ずパソコンは持っているはずです。
大概の人は電子メールを受け取ると、自分のパソコンのハードディスクに格納するでしょう。そして昔のメールを自分のハードディスクの中から探すことでしょう。
パソコンの中には自分で買った色々なソフトが入っていて、もちろん自分が作った文章や年賀状の宛名などのデータもたくさんあるはずです。この自分のパソコンを使ってインターネットに接続していますが、このようなインターネットの利用者や私達の回りの物理的な世界のことをこの本ではネットの『こちら側』と呼んでいます。
つまり何となく自分自身でその様子が意識できる範囲でもあります。
そして一方、ネットの『あちら側』とは、インターネット空間に浮かぶ巨大な情報発電所とも言うべき、バーチャルな世界のことです。そこではネットを介して世界中で均質なサービスをほぼ同時に提供することができます。
手触り感のある『こちら側』と違って、ネットの『あちら側』はバーチャルな想像の世界であり直接目で見ることができません。そのため一体何が起こっているのかが掴みにくい世界でもあります。
しかしもはやアメリカのコンピューターサイエンスのトップクラスの連中はもはや、その才能の活かしどころをネットの『あちら側』と見定めたようです。
IBMが2004年にパソコン事業部門を中国に売却したというニュースが走りました。実はそれこそが、巨人IBMですら、ネットのこちら側にはもうビジネスチャンスはないと見限った一つの行動だったのです。
もはや安いパソコンさえあれば、ネットの『こちら側』においた情報を『こちら側』で処理するよりも、『あちら側』に置かれた情報を『あちら側』で処理する方が高性能かつ、合理的だという常識が誕生しつつあるのです。
もはや高い付加価値と性能を争ってパソコンを売る時代ではなく、パソコンなどそこそに動けば良くて、高速のブロードバンドに接続できる環境さえあれば、必要な能力はネットの『あちら側』から調達できる時代になったということなのです。
※ ※ ※ ※
前回もお話ししたグーグルはその思想の最前線を走る企業です。彼らは世の中の情報をネットのあちら側に置かせることで、世界中の情報を検索して利用できるようにすることを一つの目標においています。
そしてメールの内容を判断して、その内容に沿ったスポンサーの広告を全く自動的につけるというサービスも研究しているのだそうです。
そうすると例えば私がこのブログで「北海道のおぼろ月というお米が美味しい」と記事を書いたことを察知して、自動的に登録されているいくつかのお米やさんのバナー広告がブログにくっついてくるということが可能になります。
しかもそれはいつも同じ会社の広告がついているのではなく、毎回記事の内容ごとに会社が違うという芸当すらできるのです。
私のブログの記事を読んだ読者が、美味しいお米が食べたくなってついそのお米や産のホームページをクリックするとそのことで私にお金が入るというシステムもできあがっています。
こうしたネットのあちら側での動きは、理屈で視覚的に説明できるものではありません。あるがままに理解する力が必要なのです。大変な時代になったものです。
しかしそんな事の中から一つだけ真理が語れるとしたら、それは「情報の受信者と発信者の間にものすごい格差が生じる可能性がある」ということです。
ネットの世界はウィルスあり、いたずらメールあり、中傷ありと悪いことが強調されがちで、その怖さが宣伝されがちですが、それらに現実的な対処をしつつ、玉石混淆の情報の海を泳いで行くことがネット時代の強い生き方だと言えるでしょう。
そして「常に情報発信者たれ!」ということがネット時代の自立した個を生きる中心的な行動様式のように思います。
それが現代の”Boys, be ambitious! ”なのだと言ったら大げさでしょうかねえ。
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