【「天気の子」公式ホームページより】
新海誠監督の最新作、「天気の子」を観てきました。
雨が異常に続く東京を舞台に、主人公の男の子が、天気を操って晴れにできる女の子と出会って、巻き起こる事件を描いたアニメ作品です。
前回作品の「君の名は。」が大評判になって、若手アニメ監督として一気に有名になった新海監督なので、大ヒットの次作となるとファンではなくても気になるところです。
描かれる時代と舞台は、ほぼ現代の東京。
映画の感想ですが、ネタバレは避けましょう。
あくまでも個人的な感想ですが、画面の絵の綺麗さはやはり秀逸でした。
雨のシーンが多い映画でしたが、雨が降る様子を様々な手法で描いていますが、紙のアニメだけではないだろうと思われる実写に近い描写は手数がかかっていることを想像させます。
一言で「雨」と言っても、降る雨から跳ねる雨、滴り落ちる水滴、薄い霧まで、様々な雨と水の様子の表現が多彩です。
また雨というと、暗い灰色が想像されますが、その色も多様に使い分けてものすごく細かな雨の表現が次々に出てきます。その技法がすごいなあ、と感心してしまいます。
また音楽がきれい。RADOWIMPSやあいみょんらの楽曲が効果的で、明るさも切なさも悲しさも、絵とのシンクロが見事だと思いました。
そしてなによりも感じたことは、『東京の宣伝フィルムだ』ということ。
登場するシーンはリアルな場所の描写がはっきりして、新宿周辺の風景や超高層ビル群、東京タワーとスカイツリー、下町の路地の風景などなど、マクロな東京とミクロな東京が交互に登場して、その東京がとても魅力的なまちとして描かれています。
今回のこの「天気の子」はすでに全世界140以上の国と地域での公開が予定されているそうですが、「東京に観光に来てください」と100万回唱えるよりも、無言の中に「このまちに行ってみたい」と思わせる魅力が描かれています。
さて、そのうえでトータルとしての私の感想としては、前回の「君の名は。」の方が衝撃的で心に残った作品だったかな、というところ。
しかし、主人公の少年の一途さ、情熱、そして少しの過ちと恋の行く末をあなたご自身の目でお確かめください。
流行には染まっておくと良い思い出ができますよ。
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