久しぶりの稚内出張ですが、NHKなど全国放送で稚内の災害の様子が放送されたので、ちょっとした騒ぎになっています。
災害のないことが自慢の宗谷地域ですが、ここ二日間にわたっていわゆる線状降水帯が稚内から利尻島にかかり、降り始めからの雨が220ミリに達したのだそう。
これは平年九月の降水量の二倍以上で、私がかつて住んでいた大黒町・緑町周辺で小河川が増水して道路にも水が溢れ、国道40号線までもが通行止めになりました。
今日稚内で泊まるホテルも大黒町にあるホテルですが、窓から見えるすぐ横の河川は泥水が流れ、上流では橋の付近に水があふれたような跡が見えます。
稚内って市街地の裏の丘が急峻で、しかも元は海だったところを埋め立てて平地を作ってきた歴史があるので、雨はすぐに流れ出しますし、もともと川らしい川があるわけでもないので、後から作った排水溝は急激な雨量では排水能力を超えてしまいます。つまりは雨が予想をはるかに超えて強く降ったということでしょう。
水は稚内駅周辺でも相当な水たまりができて通行止めになったとも聞きましたが、今日の夕方現地を見てみると、何事もなかったかのように普段の姿をみせていました。
しかしまだ利尻島では一部の道路に土砂崩れ被害が出ているといいますから心配です。
二年前に礼文島で50年に一度といわれる豪雨災害がありましたが、今度は利尻島での50年に一度の豪雨。もはや災害は場所を選びません。
過去の経験は役に立たない時代になりました。避難とか、備蓄とか、基本的な災害への備えを再確認しておかなくてはいけませんね。