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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

採用試験に思う

2013-08-27 23:45:45 | Weblog

 先週は国家公務員試験合格者発表があり、それと同時に各省庁や地方部局では採用のための面接が行われました。

 過去十年ほど、国家公務員は定数削減のために新規採用が抑えられてきたのですが、今年はその枠が大きく緩められて、事務、土木、農業、建築、機械、電気と、久しぶりに新規採用を受け入れることができました。

 しかしながら、国家公務員試験合格発表の後に、都道府県や市町村などの合格発表があって、就職を希望する学生さんたちにとっては、ここが人生の判断の分かれ目。

 我々としては、我が組織に迎え入れたいところですが、今も昔も多いのは、「転勤が気になります」という声。

 国の面接に来て好感触を与えても、その後に「自治体が合格したので、申し訳ありませんがそちらに行きたいと思います」という人は今も数多くいます。

 我々としては、「やりがいのある大きな仕事ができますよ」とか、「人生の視野が広がりますよ」などと言っても、これから人生を経験しようとする若者たちにはなかなか伝わりにくく、残念な思いをすることもしばしばです。


 今日はそんな各部門で採用試験にあたった関係者が集まって情報交換と共に慰労を兼ねた飲み会がありました。

「昔は大量に採用していたので、厳しく接してついてこれる人を使えば仕事はできた」という人がいますが、今はそういう時代ではありません。

 一人一人の人生や個性を考えながら、適正な人事配置を工夫し、やりがいと充実した公務員生活を過ごしてもらわなくては後に続く若者が増えることはないでしょう。


 散々飲んだ後に、ある技術系の方がぽつりと言いました。

「それにしても、僕自身は振り返ると良い公務員人生を歩めたと思うなあ」

 立場上の制限もあるし、一たび不適切な行為をしようものなら大いに批判される息苦しさは多少ありますが、それを越えて、地図に残るような、心のなかで誇りに思える仕事も数多く携わることができます。

 もちろん、規模が大きいので、最初のスタートの時だけだったり、途中だったり、最後の仕上げだったりと関わるタイミングには運・不運もあります。

 しかし、連綿と続く組織の力でモノづくりを通して国民生活を改善しようとする営みに加わることができる充実感は何物にも代えがたい思いがあります。

 一部の職種ではまだ採用枠が埋まっておらず、引き続き募集を継続しているようですが、次の世代と組織を担う、志を持ち能力溢れる若者を私たちは待ち望んでいます。

 来たれ若人! 

 

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