北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

子育ての社会化をデザインする

2011-10-27 23:43:39 | Weblog
 札幌から教育関係に従事する友人が仕事で釧路を訪ねてくれました。

 釧路の子供たちの学力低下を話すと、「学校教育の分野だけで対応することはできないのではないでしょうか」とのこと。

「ではどうすればよいと思いますか?」
「本当は家庭教育が担うべきですが、それもかなわないとなると家庭の分をどれだけ社会教育がカバーできるか、いわゆる子育ての社会化がカギになると思います」

「なるほど、子育ての社会化ですか」
「はい、寝るための8時間、学校での8時間、その残りの8時間をだれがどこでどんなふうに子供を育てるかをデザインすることを考えてはいかがでしょう」

「なるほど、では児童館のようなものを活用するということですか」
「児童館は児童福祉法で規定されている、子供たちに健康と情操を豊かにするための施設です。しかし本来子供たちを含む地域の住民の皆さんな文化や教養の向上となると公民館が本来その役割を果たすべきなのだと思います。本州では公民館を上手に使って放課後の子供たちの面倒を見て、学力やコミュニケーション能力を向上させている例がかなり多いですよ。不思議に北海道はそういうことが少ないのでしょうか」

「掛川では生涯学習センターと呼んでいて、それを学校に併設する形で担っていましたね」
「生涯学習と呼んでいても良いですが、要するに教育委員会の中で社会教育の分野にもっと気を配ってはいかがでしょうか。その分野の人材や予算を上手に使うことで、地域の意識を向上させ、子育ての社会化を果たすことかなあ、と私は思っていますが」

「北海道の学力は全国でもほぼ最下位ですが、釧路は道内でもさらにランクが…」
「北海道の下には沖縄があると思われているかもしれませんが、ある学年のある教科など、特定の分野では全国で最下位なのがあるんです。もう黙っていたら上になど上がれないところにいるんだという自覚をもてば、何も恐れることはないのではありませんか。何もやらずにダメになるなら、なんだってやってみればいいのだと思います」


 もはや特定の分野では全国で最下位のものもある、というのはやはりショックです。

 学校教育を補完する地域での子育ての社会化という提案をどれくらいわが市は受け止められるでしょうか。

 なんだってやってみるという踏ん切りをつけるにはどうすればよいでしょう。

 職員が自らの役割をもっと広げられるような体制だけは整備しておきたいと思います。


    ※     ※     ※     ※     ※


 さて、いよいよ明日から妻とともに台湾へ行ってきます。

 基本的にはプライベートな旅という形なので公式行事には参加しない旅です。

 動物園のお披露目式には入れるんだろうなあ…。
コメント
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