北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

動物園の後の台北市内

2011-10-30 23:50:32 | Weblog
 式典終了後は私は全くのフリーで動物園内を散策。

 この日の天候は、式典終了後から小雨が降り出して時折強くなる急変化でしたが、夕方には雨も上がって一安心。

 動物園ではサイやライオン、キリンなど、動物園なら普通はいると思われるようなお馴染みの動物を見て回りました。

 広さも動物の種類も数も、東洋一と言われるだけあってさすがに見所満載で、ことのついでにパンダ舎まで訪れてパンダを見てきました。こちらのパンダは元気よく笹の葉を食べていて観客にかわいらしい仕草を見せつけていました。

 とても一日では回りきれない台北市動物園。ケーブルカーも見られませんでした。また来なくては。


   【パンダは愛らしい仕草です】


    ※    ※    ※    ※  


 動物園を後にして、関係者一行は市内の新光地区にある新光三越デパートへと向かいました。

 こちらでは道庁主催の北海道観光プロモーション事業が行われていると共に、隣の館では日本の物産展が開催中。こちらで活躍しているスタッフたちを激励するのです。

 観光プロモーションを訪ねた時は二回行われるイベントのちょうど入れ替えの時間帯でしたが、まだ一回目の余韻が残る感じ。スタッフも二回目に向けて準備の真っ最中でしたが、感触は良さそうです。

 隣の館で開催中の日本物産展では、今回北海道の物産が初めて登場するという触れ込みで大人気なのだそう。


   【日本商品展なる物産展】


   【超満員の会場】

 実際に行ってみると決して狭くはない会場が人で溢れています。特に大行列ができていたのは鯛焼き。これは釧路ではありませんが、列を整理するのが大変そうでした。

 北海道からはアイスクリームやら柳月などのスイーツ、釧路からは水産加工品が出店されていました。

 台湾の人たちは家では料理をしないので、料理用材料そのものよりは加工してそのまま食べられるものが良い、と聞いていました。

 しかし実際に現場の声を聞いてみると、意外にも昆布なども随分売れているようで、「お金持ちなどは家で料理をするようなことが増えている印象ですね」とのこと。

 またタラコもコンスタントに売れているのだそうで、「保存の仕方や食べ方を現地の言葉で紙に書いて貼っているんですよ」とも。

 でも人気が高かったのは揚げカマボコのようで、食べ歩けるスナックとしても人気があるようでした。

 いずれにしても、今回のタンチョウプロジェクトで北海道や釧路を大いに印象づけて、販売路の充実と共に実業としての物産流通が盛んになるよう願います。


    ※    ※    ※    ※


 新光三越の後は、多少ベタながら101タワーを改めて妻と見学。残念ながら天候が悪くて屋上へは行けませんでしたが、89階からの眺めを存分に堪能しました。


   【台北の夕日】


 ここには多言語対応のガイドフォンが借りられたり、動画と多言語で行う景色紹介のタッチパネルモニターがおいてあるなど、IT先進国としての台湾の面目躍如たる趣があります。


   【三カ国語対応のガイドフォンは国際観光地には必須】



   【動画は風景の早回しが楽しめます】


 言語は大陸の中国語、英語、日本語という組み合わせが当たり前。

 これくらいのことは日本の地方都市だってやれそうなので、大いに参考にすべきですね。

 ホテルへの帰りは市内を巡る地下鉄も利用してみました。切符の変わりにICチップを埋め込んだプラスチックのコインが出てくるのにはちょっとびっくり。


   【ルーレットのチップのような通行証】


   【これが改札機】


 これを改札機の受信部にかざすだけでゲートが開いて、降りる時には回収というわけですが、これなら余計なゴミも出ず環境に優しいですね。

 世の中には後発の利ということがあるもので、先駆者の事績を改善している例は枚挙にいとまがありません。

 新しいニーズに対応した社会作りをどうするか。大いに学べるところは学びたいものですね。




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台北動物園でのタンチョウお披露目式

2011-10-30 23:45:59 | Weblog
 いよいよ今日がタンチョウヅルのお披露目式。この日のために様々な手筈を整えてきたので参加者一同気合いが入っています。

 朝は6時半に起床。朝の集合が7時45分なので早め早めの行動です。

 天気は曇り時々晴れですが、降雨確率は30%とのこと。午前中は何とかもちそうです。

 高橋知事や蝦名市長、王金平台湾立法院長らの到着を待って、式典は10時過ぎに始まりました。

 始めは台湾政府代表として王金平さんからの挨拶。「北海道を訪問した際に『北海道に放射能の影響はありません』という話と聞いて、渡航制限を緩めましたし、私も5月に札幌を訪問した際にタンチョウの話を聞いて釧路まで訪問しました。その時にはビッグにしか会えませんでしたが、今回来てくれて本当に歓迎します」とのこと。


   【王金平院長の挨拶】


 また台北市副市長からも関係者一同に対する感謝が述べられました。

 続いて日本側からは高橋はるみ知事の挨拶で、「2009年に台北経済文化代表処札幌分処ができたときに、読売新聞の内山さんから『台湾がとてもタンチョウを欲しがっている』というお話を聞きました。しかしタンチョウは貴重種なので、簡単なことではなく、蝦名市長を始め関係者にご苦労をおかけしつつ、このたびはニトリさんのご協力で今日のこの日を迎えることができました。台北動物園でタンチョウを見て、その故郷が見たくなったらぜひ北海道へお越しください」という返礼がありました。




 また台北市教育長と蝦名市長からは、それぞれ台湾語と日本語で、『釧路市動物園・台北市動物園・タンチョウ保全宣言』が読み上げられ、登壇者による署名もなされました。


   【蝦名市長の宣言文朗読】


   【登壇者が整列をしています】


 これでタンチョウは正式に台北市動物園に送られることに両動物園が協力しながらタンチョウの保全のために努力する連携が形作られたのです。

 実はこれを受けて、釧路市動物園に台北動物園から人気の動物が借りられないものか、という検討が進められているとのことで、その進捗を楽しみにしていてください。

 その後は記念の植樹式が行われて、ここでも蝦名市長から、「釧路と周辺の自治体からも140名の参加者が今日のために訪問しています。分かりづらいからちょっと立ってもらえますか?」という振りがあり、釧路関係者から大きな拍手がわき上がりました。

 タンチョウは旧阿寒町を含む釧路市だけで保全ができるわけもなく、周辺の自治体が一体となった努力と協力があったからこそですが、今日は弟子屈町長、釧路町長、そして鶴居村の村長が参加しており、蝦名市長からも紹介を受けていました。


    ※    ※    ※    ※



   【これがビッグの住まい。奥に貴華がいるはずなのですが】

 式典終了後は関係者に対してもタンチョウの公開が行われましたが、メスの貴華の方はまだ体調が万全ではないとのことで公開が見合わせられ、今日は雄のビッグだけの公開となりました。

 貴華の体調が早く復活するように祈ります。

 現地ではこの日、20社を超えるマスコミが取材に訪れ、日本からも複数の取材陣が到着していました。

 どこの放送局か分かりませんが(多分NHKか?)テレビでニュース放送があったようで、山口県にいる知人から早速フェイスブックで、「全国放送でタンチョウの話題を見ましたよ」という連絡がありました。

 山口県でも映ったのなら全国放送なのでしょうね。どこか他で見た方はいませんか。

 この冬の北海道の大きな話題として、台湾で大人気のタンチョウの故郷をより多くの方々に見てもらいたいものです。

 実は式典終了後の午後からは小雨が降り出して傘の花が開いたのですが、式典の間は天気が良くてほどよい風があり爽やかな式典となり大成功でした。台湾訪問に参加してくださった多くの関係者の皆さんに、心から感謝と敬意を表します。ありがとうございました。
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