駒子の備忘録

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宝塚歌劇月組『宝塚をどり/明日への指針/TAKARAZUKA花詩集100!!』

2014年07月26日 | 観劇記/タイトルた行
 博多座、2014年7月20日ソワレ。

 本公演の感想はこちら

 和物ショーは冒頭の100の人文字がなくなったのは寂しかったですが、あとは大過ない感じ。
 よさこいでちなつの代わりに入ったのはあーさ。としちゃんがはんなり微笑みながら優しく踊り、あーさが美しくしゃきしゃき踊り、たまきちが凛々しくいなせにセンターを取る。素晴らしい。
 すーちゃんのソロはさち花ちゃん、こちらもいい感じでした。
 みやカチャの胡蝶はせりちゃんとるうちゃん。
 下手前方席だったのでたまきちポジションで楽しゅうございました。

 お芝居はカチャだったナイジェル(珠城りょう)がたまきち、みやちゃんだったルーカス(宇月颯)がとしちゃん。ぶっちゃけたまきちしか観ていなかったのでルーカスがどう変わってきたかまったく把握できていないのですが((^^;。ニンとしてはみやちゃんのほうが合っていたのではあるまいか。好きだからこその欲目か…)、ナイジェルはさすが素晴らしかったです。
 真面目で誠実で、だからこそ過去の真実を婚約者にも告げられず苦しんできた青年。カチャには、そうは言っても忘れていられるときもあるだろうと思えるいい意味でのある種の器用さも見えたかと思いますが(人間だから当然です)、たまきちにはそういう器用さすらない感じがたまらなくいいのです。
 その上で、いい歳して未だチャラくてフラフラしているジェイク(龍真咲)を親身に案じる良き親友、という空気がちゃんと作れている。この似たところのないふたりが意外にいい友達だという雰囲気がちゃんと醸し出せている。たいしたものだと思いました。カチャはそうは言っても自分でも深入りしないなら人妻とのおつきあいだってなくもなかったかもしれないと思わせるような助言の仕方でしたが、たまきちは絶対にそんなこととんでもない、って感じなのに説教くさくなく忠告する様子が良かったです。
 アンジェラ(晴音アキ)もはーちゃんのほうがなんとなくよかったなー。くらげちゃんより明るく子供らしい明るさがあって、だからこそ「おばさんにな」れない悲しさがせつなく輝きました。
 すーちゃんだったドーラ社長(夏月都)はなっちゃん。マギーによりベタぼれな感じが出ていてキュートでした。
 航海士のひびきちが素敵メガネで悶絶しました!

 真ん中のお芝居は変わり映えがしないかなと思っていたのですが、意外やジェイクもレイラ(愛希れいか)も演技を変えてきていてなかなかよかったです。
 まず、アンジェラを探すジェイクに声をかけられたときのレイラがしっとり落ち着いているのが良かった。以前の「女の子って? ここにいるけど?」みたいな台詞は、口説かれる気満々の浮かれた口調で正直言ってなんだこの人妻、って印象だったので。今は本当に、妹に花を手向けに来たのに邪魔されてちょっと迷惑、という皮肉が感じられるくらいでした。
 それに合わせてジェイクも、そのやりとりの中でレイラの顔がドナルド(輝月ゆうま)に口説くよう依頼された女性だと気づいて、あわててちょっとモードを変えて…というのがうかがえました。
 ま、でもやっぱり、ストーリーがどうというよりこの主人公像がどうかと思う話なんですけれどね。
 ラストでミーナ(楓ゆき)を後ろからがっと抱き寄せるナイジェルに悲鳴上げかけました。いつの間にそんなワザを…!

 ショーも初舞台生ロケットがなくなってしまのったのは残念ですが、人数が減っても華やかさはちゃんと残っていて楽しかったです。
 プロローグのパレードに続く「マロニエの花」場面ではまさおがのびのびやりたい放題の客席釣り、イイと思います。
 マーガレットではカチャの白王子をたまきちがやることになりましたが、大丈夫だよちゃんと白い人に見えましたよ本来こっちがニンですよ! でもこういうコスプレがホントに合わないけどね、サークレットはせめてもっと細くしてその上に額がもう少し見えるようにするともっと綺麗だと思うわよ(^^;)。歌はとても良かったです。
 たまきちがやっていた黒王子はとしちゃん。マーガレットを彼に奪われて初めて暗い黒い感情を知り、怒りに赤く顔を染めるたまきち白王子にシビれましたわ! でも時遅く、マーガレットはさらわれてしまうの…せつないわ。
 赤いケシではひびきちやゆうきの目が効くこと! 酒の女の玲実くれあ、扇の女の楓ゆき、仮面の女のはーちゃんみんな素敵。そしてみやちゃんだったタバコの女がみっしょん! ゴージャスなウェーブのブロンドが美しかったわあぁ。ご卒業は残念ですが、お幸せに。
 蘭の歌姫るうちゃんは「殿方、ご用心しんしゃい」! 香咲蘭ちゃんがイキイキしていたなあ。月下美人はあーさ。たまきちが好きすぎて比べられません…まあでもあーさの方が色っぽかったよね(^^;)。
 そのたまきちは蘭の男になって、上手ポジションが多かったので遠かったのが残念でしたがまあ楽しそうに踊る踊る、ラテンの男役ができて嬉しかったんだろうなー(^^)。
 ちゃぴの掛け声があいかわらず男前でいい感じ。
 スミレの青年のコマは精彩を欠いたかな? ちょっと心配。
 羽根扇の男たちが大好きなんですが、今回の席からは扇の向こうでニコニコしている男役たちがよく覗けて楽しかったです。ひびきち可愛いよ!
 そして黒燕尾ね! 素晴らしいよね!! たまきちしか見てなかったけどね!!! 珍しくちょっと踏み外したのにもきゅんとしました。
 バラのロケットはさすが上級生たちもたくさん出て、100人バージョンの簡易版をちゃんと展開していて、よかったです。
 ブラックローズはまさおが客席でやりたい放題なので舞台の6人に目が行かず気の毒ですが、続く詩人たまきちが新調お衣装で登場するから問題ナイ(笑)。
 銀の花のデュエダンも大好き! でもまさおがちゃびの手をギュッと握ってない感じなのが気になるわ…
 パレードではみっしょんのセンター降り配慮に泣き、ラインナップではマギーの内側になって二番手としてトップスタート会釈し合うたまきちに震えました! それまでかたくなに学年に配慮してきたのに~!!
 イヤでもまったく遜色なかったけれどね。そして黒燕尾ではオールバックのせいかお化粧のせいか初めて天海のユリちゃんに似て見えましたよ。『PUCK』楽しみだなあ!

 いつも大劇場や日比谷や渋谷で会う博多のお友達と水炊きなどいただいて、楽しく遠征してきました。





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