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駒子の備忘録

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ふらり、ひっそり、ひとり。旅 その9/群馬県

2024年01月20日 | 日記
 群馬県の伊香保温泉に行ってきました。
 学生時代に友達と行ったことがある気がしますが、30年ほど前のことでほぼ何も覚えていませんし、バスであちこち運ばれるツアーに最近ちょっと飽きていたので、近場でひとりでさくっと行けるところを…と選びました。会社の福利厚生システムみたいなのでおひとりさまプランがある温泉旅館を選び、えきねっとで特急チケットをポチりました。

 当日は上野駅にお昼前に着いて、駅弁など買い込んで特急「草津・四万」号に乗車。他にも夫婦連れや女性グループなどパラパラ乗っていましたが、空いていて静かで快適でした。
 車窓からの眺めはなんてことのないもので、駅が来ると駅ビルやマンションが並びそれがすぎると一戸建ての住宅街に…を繰り返すというものなのですが、私は人々の暮らしみたいなものを見るのが好きなので、文庫本も開かず飽かず眺めてしまいました。
 が、前橋をすぎたあたりから急に開けて田畑が広がり、その先に山が立って見えて、「おおぉ…」となったのでした。
 渋川駅は、これまたなんの変哲もないところでした。トイレを借りて、バスロータリーにいたバスに乗りました。あらかじめバスの時刻表は調べていて、想定していたより一本前のものでしたが、より先に行くものなのでそこからブラブラ戻ってこようかな、と考えたのです。
 バスはあちこちサビの浮いたものすごいオンボロで(帰りの車輌はそうでもなかったので、たまたまか…)、ガタピシよく揺れましたが、30分ほどで伊香保温泉に到着。伊香保温泉、バスターミナル、石段街下でほとんどの乗客が降り、終点の榛名口まで乗っていたのは私だけでした。
 でもまあたいした距離ではないのがわかったので、コロコロを引きつつ周りを眺めつつプラプラ歩いて戻って石段街を目指したわけですが…これが意外に早くもものすごい坂道で、ふくらはぎが鍛えられまくったのでした…その後一週間近く筋肉痛に悩まされました。
 石段は365段あるとのこと。250段か300段あたりまでフウフウ言って登り、左右のお店などに目星をつけて、横道に入って今夜のお宿を目指しました。これがまたとんでもない坂道の途中にあり、降りて大きな道路に出ればコンビニがあるのが見えたので、またフウフウ言って降りて部屋呑み用の缶サワーなど買い込み、またフウフウ言って坂を登って旅館に戻って、チェックイン。小ぶりなお宿でしたがロビーは広く風情があって、案内してくれたお姉さんも親切でした。
 おひとりさまプランのお部屋は、セミダブルベッドに大きなテレビにソファにデスクという、ビジネスホテル・ライクなもの。でも慣れていますし、広い和室の真ん中にどーんと寝るのもいいものですが、いいお風呂に入れれば私はそれでいいのでこれで十分です。荷解きして、早速最上階の露天風呂へ。誰もいなくて、貸切状態でした。
 山並みとその下に広がる街が眺められて、湯船に浸かれば上はまだまだ明るい青空が広がり、たまに吹く風は冷たくて、お湯は熱くてちょうど良く、のぼせもせず小一時間くらい浸かってぼーっとしてしまいました…
 一度部屋に戻って、冬季は16時半から石段街がライトアップしているというので、お散歩に出てみました。夕暮れに包まれた街は、点る灯りに照らされて確かにいい感じ。苺が売りの売店みたいなところで苺ソーダで一服し、映える写真など撮って、お宿に戻りました。
 夕食はお食事処で。おそらく四人用のテーブルに私のためだけのいわゆる旅館ごはんがどかんと用意されていて、とてもいい感じでした。メインの上州牛のすき焼き、おいしゅうございました! 冷酒もぺろり。
 部屋で食休みをしたあと、またまた露天風呂へ。またまた貸切状態。次に内湯の大浴場に行くと、会社の先輩後輩みたいな女性ふたり組がいました。トークを小耳に挟みましたが、なかなかおもしろかったな…(笑)内湯は洗い場の床に琉球畳が敷かれていて、温かくていい感じでした。髪と身体を洗って出て、部屋のテレビで『ハリポタ』なんぞを見つつぐーたらし、お腹は空かなかったので部屋呑みは特にせず、そのまま『おさラブ』をリアタイして、寝ました。

 翌朝は7時過ぎに起きて、また露天風呂へ。昨夜とは男女入れ替わっていて、こちらも眺めはいい感じ。そしてまたも貸切状態で、長々浸かってしまいました。お天気で、いい風で、最高でした…!
 8時から、またも旅館の朝ごはん!なお食事をがっつりいただき、部屋で食休みがてらゴロゴロしてから荷造りし、10時チェックアウト。コロコロは預かってもらえたので身軽になって、また坂道をフウフウ上がってロープウェイ駅へ。15分間隔で運転していて、山頂までは4分。山にはあちこち残雪があり、なかなかに寒くていい感じでした。
 山頂の公園を散策し、見晴台などで綺麗な空気をたくさん吸ったあと、伊香保神社まで20分、とされている散策路を下ってみることにしました。
 これが前半はスロープでけっこう急で、後半は階段で膝に悪そうな幅と段差で、落ち葉に滑って転んだりしないよう、めっちゃ慎重に降りましたよ私…表示が20分なら歩くのが早い自分は15分で着くな、とか考えていたのですが、それは平地での話なのでした。気分は箱根駅伝6区ランナーですよ、めっちゃ坂でした…しかし3組も登りのお客とすれ違いました。この登りはだいぶキツいのではなかろうか、私だったら死んでも嫌だけど…
 フウフウ言って伊香保神社に到着、きっちり20分かかりました。お参りし、石段街を下って、昨日目星をつけていたカフェでビールと肉まんで一服。そういえば曇ってきたな…と窓の外をぼんやり眺めていたら、あっという間に粉雪、どころか吹雪になり、旅情ありすぎよ!と焦りつつ、同じく昨日目星をつけていたこけしギャラリーに入って、自分土産を買いました。群馬はこけしが有名なんだそうですね。
 で、粉雪の中また坂道をフウフウ言って旅館に戻ってコロコロを引き上げ、フウフウ言ってバスターミナルに向かい、渋川駅行きのバスに乗りました。同じ特急に乗って上野まで爆睡…
 地元の駅では、道路は濡れていましたが雨は小止みで、遠くで雷がゴロゴロ鳴っていたので急いで帰宅。その後、都心は初雪となったようですね。
 荷解きして、こけしを飾って、今回の旅はおしまい、となりました。美術館とかもいろいろあるようでしたが、基本的には露天風呂に浸かれればいいので、あまりあれこれしないシンプルな旅となりました。都内からも近かったし、いろいろ寂れてはいるなとは思いましたが、満足です。


 元日から大変なことになったので、次の旅行は金沢の温泉旅館にしてみました。能登の方と違って、そのあたりは被害はほぼないようなので…でもせめて経済が回せるかな、と思って出かけてきます。またまた行ったことのある県となってしまいますが…またレポります!


〈旅のお小遣い帖〉

特急草津・四万 特急券、乗車券(上野~渋川、チケットレス早割、往復)7,630円
渋川駅~伊香保温泉路線バス代(往復)1,340円
宿泊費(一泊二食、入湯税込み)19,950円
夕食の冷酒代 790円
駅弁(押し寿司食べ比べ)1,100円
缶サワー、チキンバー、パテドカンパーニュ 894円
ペットボトル麦茶、飲むヨーグルト、部屋飲みおつまみ 1,083円
伊香保ロープウェイ(片道)500円
ヱビスビール、肉まん 1,400円
自分土産の創作卯三郎こけし二体 11,000円
ミルクティー 400円





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