駒子の備忘録

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『エルサイズのばら』

2013年08月05日 | 観劇記/タイトルあ行
 神保町花月、2013年8月2日ソワレ。


 悲劇の王妃マリー(愛純もえり)とフェルゼン(倉田あみ)の燃え上がる恋! だが食べ過ぎマリーはLサイズに…華麗な世界が蘇る、「神保町グランド・ロマン」。
 脚本・演出/菱田シンヤ、芸術監督/湊裕美子。全1幕。

 よしもとの公演…なのかな? ナンバーはすべて何故か松田聖子(しかも初期)で世代どんぴしゃすぎて笑い、安い舞台に最初は引き気味だったのですがもえりちゃんの娘芸芸の素晴らしさに引き込まれ(逆に元・銀河亜未のフェルゼンはも時に見えた。まあキャラがおもしろくなっちゃっているせいもあるのかもしれないけれど、やはり男役にはなんらかの魔法が必要なのだと思う)、原作も宝塚版も上手く踏襲した怒涛のギャグ脚本にいつしか笑い、楽しく見終わりました。
 オスカル、アンドレ、ロザリーといった架空の人物であり池田先生オリジナルのキャラクターは少しだけ名前を変えられていたりしましたが、そんなことは問題ではないやね。
 宝塚版では完スルーの王太子ルイ・ジョセフがきちんと扱われていたり(しかしLBGTネタはマイノリティ差別がどうという問題よりもはや笑いとしては古いのでやめた方がいいと思う)、毒ワインから今宵一夜の台詞を陶酔したアンドルがほとんどひとりで全部適当につなげて語っちゃうことによって生まれるとんでもない笑いとかがおもろしく、本当に見所がありました。
 逆に、出演お笑い芸人さんのファンで『ベルばら』をまったく知らないようなお若い観客さんにはわかるのかしらん、とも思えましたが…まあ正確な元ネタは知らなくてパロディとして味わえなくても、原作のイメージはあるだろうからそれで笑えるのかな。
 狭い劇場ですがまあまあの客入りで、温まってからはちゃんと笑いが起きていたので、楽しかったです。
 それにしてねパロディでもこれだけおもしろく笑えるように作れるのだから、逆にちゃんと作ればもっと泣けるようにもいくらでもできるってことですよ植田先生…! 原作の底力を今一度確認して、初心に帰って作ってもらいたいわあ。
 ところでフィナーレは倉田さんと劇団花組芝居の谷山知宏さんによる男役ダンスのみでした。デュエダンやってほしかったわー。でもタカラヅカといえば男役なんだろうからこれは仕方ないか。ダンスはなかなか良かったです。

 舞羽美海ちゃんが観に来ていて、ちょっといじられていました(^^)。可愛かったー。しかし神保町にミミちゃんという違和感ハンパないわー!(笑)
 楽しかったです。

 
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