以下、本作公式HPのあらすじコピペです。
====ここから。
1960年代初頭の台北。建国高校昼間部の受験に失敗して夜間部に通う小四(シャオスー)は不良グループ〝小公園“に属する王茂(ワンマオ)や飛機(フェイジー)らといつもつるんでいた。
小四はある日、怪我をした小明(シャオミン)という少女と保健室で知り合う。彼女は小公園のボス、ハニーの女で、ハニーは対立するグループ〝217”のボスと、小明を奪いあい、相手を殺して姿を消していた。ハニーの不在で統制力を失った小公園は、今では中山堂を管理する父親の権力を笠に着た滑頭(ホアトウ)が幅を利かせている。
小明への淡い恋心を抱く小四だったが、ハニーが突然戻ってきたことをきっかけにグループ同士の対立は激しさを増し、小四たちを巻き込んでいく。。。
====コピペ終わり。
エドワード・ヤン監督の91年制作映画。権利関係の問題からソフト化もされず、長年、映画ファンの間では伝説化していた作品。このたび、デジタルリマスターされて、3時間56分完全版でリバイバル上映。……つ、疲れた、、、。
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何かの映画を見に行った際に予告編で見て、へぇーと思いながら、映画友に薦められるまで見る気がしなかったんですが、意を決して見に行きましたよ、劇場まで。なんつったって、4時間ですからね、4時間!! しかも、休憩ナシ!!! これは、映画好きでも尻込みしますって。とにかく、劇場最後尾の、通路側の端っこの席を確保し、上映前には何度もトイレに行き、万全の体制で臨みました(……って大げさな、と思わないでくださいまし)。
正直、3時間くらいまでは結構フツーに見ていたんですが、それを過ぎると、さすがに「まだ続くのか、、、」と長さを感じました。といっても、不思議と退屈したわけではなく、睡魔にも全く襲われず、、、でも、やっぱし、4時間は長いっす。苦行に近い。
まあでも、そんな思いをしてでも、今回を逃したら、今度はいつ見られるか分かったモンじゃないので、見ておいて良かったとは思います。映画として伝説化するのも分かる気がしました。確かに逸品です。
ただ、こんな大作を前にして、いつものように思いつくことをグダグダ駄文に書き連ねるのは、何かこう、、、違う気がするといいますか。実は、いつものように思いつくまま書いたんですが、こんなことを書きたい訳じゃないんだよなぁ、と思って全部消しました。
正直な話、1回見ただけで語るには、あまりにも奥が深い作品だと思います。歴史的背景や政情等に詳しければ、もう少し意義ある見方も出来たでしょうが、何しろ、そういうことには通り一遍以下の知識しかなく、何を書いても、しっくり来ない……。
かといって、もう一度見る気は正直しないのです。4時間は、あまりにもハードルが高いです。見直したいシーンは色々と思い浮かぶのですが、そのために4時間、、、と思うとげんなりしてしまう。
本作は台湾映画ですが、いつの時代でも、どこの国・地方でも、人間の営みの根底にあるもの……つまり、人間関係から生まれるドラマ……というのは普遍的であり、悲劇であれ喜劇であれ、ラブストーリーであれ、そこには、誰もが経験したことのある感情が流れているのだということは書き留めておきたいと思いました。
小四の恋と、学校生活や友人との交流等の青春絵巻が描かれた本作は、多くの男性のノスタルジーを喚起し、共感を呼ぶのだと思います。男性批評家に支持者が多いのは理解できます。とはいえ、ノスタルジー一辺倒ではなく、厳しい現実も投影させ、青春絵巻といった一面的な描き方ではない、多面的な台湾での少年たちの生き様を丁寧に描写しているところに、本作の真価があるのでしょう。
時間は長いけれど重苦しさはなく、画面も全体的に暗いけれど、映像はとても美しいです。これぞ、映画、と言うのかも知れないな、と思いながら、劇場を後にしました。
見ないと損、とまでは言いませんが、見ておいた方が良い映画であることは間違いありません。
小明は映画史上に残るファム・ファタールでしょう。
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