ボ~ッとしている間に、もう2か月も3か月も過ぎてしまった、、、ごーん。3月、4月にあった金川さんのリサイタルレポート(もうレポートにもなっていないが)、自分用の記録に書き留めておきます。
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◆3月25日 東京・春・音楽祭 金川真弓(ヴァイオリン)、ベン・ゴールドシャイダー(ホルン)、ジュゼッペ・グァレーラ(ピアノ) @東京文化会館 小ホール
【プログラム】
ヴィトマン:エア
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第26番 変ホ長調 op.81a《告別》
リゲティ:ホルン三重奏曲《ブラームスへのオマージュ》
G.クルターグ:《サイン、ゲームとメッセージ》より J.S.B.へのオマージュ
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第3番 ホ長調 BWV1006 より ルール
ブラームス:ホルン三重奏曲 変ホ長調 op.40
この音楽祭に金川さんが出演するのは2年振り。前回は「シューマンの室内楽」と銘打って、オールシューマンプロだったが、今回は、各ソリストのソロ演奏もあるバラエティに富んだプログラムだった。
ヴィトマンのエアは、ホルンのベルをグランドピアノの弦に向けて、ホルンの音をピアノに共鳴させるというユニークな演奏。タイトルの「エア」のとおり、空気の振動による複雑な響きがホールに広がっていた。
ベートーヴェンの告別、グァレーラの明晰な演奏が、名曲の魅力を引き出す。
……で、いよいよ金川さんご登場。
リゲティ、どこがブラームスへのオマージュなのか、、、。リゲティはアマオケに居た頃、合宿で木管アンサンブルを演奏した記憶がある、、、けど、よく覚えていない。現代音楽作曲家ではあるけど、取っつきにくい印象はなかったのだが。こんな前衛的な曲を書いていたんだっけ、、、? という感じだった。それにしても、やはり金川さんの音は美しい、、、。
後半は、小品に始まり、バッハ無伴奏と金川さんの演奏が続く。いやぁ、、、バッハがね、絶品でございました。バッハは、楽器を真面目に習った人は皆が口をそろえて「難しい」というのだけれども、プロでもバッハをちゃんと弾ける人って意外に少なかったりする。相変わらず、冷静で落ち着いた佇まいから、美しい音色で歌い上げる。
この日の白眉は、やはり最後のブラームスのトリオ。この曲は大好きなので、金川さんのヴァイオリンで聴けるなんて夢のよう。ホルンとヴァイオリンが見事に調和し、ピアノが支える。やはりここでも金川さんの美音が冴える。美しい、、、、。
(画像お借りしました)
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◆4月12日 金川真弓 無伴奏ヴァイオリン・リサイタル @神奈川県立音楽堂
【プログラム】
J.S.バッハ:
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ホ長調 BWV1006
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番 ロ短調 BWV1002
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004
当日、曲順の入れ替えが発表になっていた。当初は、1→3→2と発表されていたのだが、耳馴染みの良い3から始めることにしたのかしらん?
前記3月のリサイタルも一緒だった友人が、そこでチラシを見て「行く!」とすぐにチケ取り。私はもうゲットしてあったので、2回続けて一緒に聴くことに。しかも今回は別々にチケ取りしたのに、座席も前後という奇遇。
今回は、全曲無伴奏、とにかく終始ステージ上には金川さん一人。以前インタビューで、無伴奏の独奏は、すごく孤独で体力を消耗する、、、みたいなことを話していたけれども、この日も、さぞやエネルギーを消耗したことだろう。
ステージ上の金川さんは、何というか、荒野に佇む女神の様で、独りバッハと対峙している感じだった。聴衆のことって、演奏中はあまり意識にないのかもなぁ、、、と思ったりした。彼女の無伴奏は何度か聴いて来たけれども、いつも、曲の世界に没入しているような印象を受ける。演奏姿は冷静そのものだけど。
で、パルティータ3曲、身も心も浄められる。
すべて素晴らしかったのだが、特にラストのシャコンヌはもう、別世界へ連れて行かれた気分。終わらないで……と拍手が鳴るまでのどよめきの間、思わず流れ出た涙と共に叫びそうになったわ、、、。
横浜なんて遠い、、、といつもの出不精の私なら行くこともない桜木町のホールに、ゼンゼン苦にならずに、むしろいそいそ出掛けて行くという、、、。人間て不思議な生き物だなぁ、と自分のことながら思ってしまった。
実はこのリサイタルの前に3月の京都で、金川さん出演のコンサートがあったのだけれど、日程の都合で諦めたのだった。沖澤さん指揮&京響で、本邦初演のヴァイオリンとフルートの二重協奏曲だった。聴きたかったよぉ。メインのRシュトラウス「英雄の生涯」もすごく評判が良かったみたいだし、、、うぅ、かえすがえすも残念。
今後は、9月以降にリサイタルやコンサートが予定されているので、今から楽しみなのだ。遠征も計画ちう!!