映画 ご(誤)鑑賞日記

映画は楽し♪ 何をどう見ようと見る人の自由だ! 愛あるご鑑賞日記です。

キャッツ(2019年)

2021-07-25 | 【き】

作品情報⇒https://moviewalker.jp/mv68387/

 

以下、wikiよりあらすじのコピペです。

=====ここから。

 人間にロンドンの路地裏に捨てられた白猫ヴィクトリアは、猫たちの集団ジェリクルキャッツに出会う。

 彼らはジェリクルボールという月夜の舞踏会を開こうとしていた。猫たちはジェリクルボールでパフォーマンスを競いあい、最終的に選ばれた1匹の猫が、天上に昇って新たな生を得る権利を手にするのだ。ジェリクルキャッツに迎え入れられたヴィクトリアは、ジェリクルボールを前にさまざまな猫と出会う。

 だが同じころ、お尋ねものの猫マキャヴィティは、ジェリクルボールの有力候補となる猫を1匹また1匹とさらっていた。

=====ここまで。


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 前回が犬映画だったから、今回は猫映画、、、というわけではありません。たまたまです。……というか、前回の感想文があまりに雑すぎ酷すぎで、大いに反省しました。愚痴を書きすぎるとろくなことになりません。

 でも、ちょっとだけ愚痴りますと、一昨日のオリンピックの開会式は見なかったんだけど、ニュースで見たらかなりショボい、、、。アニメやゲームで責めるなら、ゴジラに火吹かせてバッハ人形大炎上!!とかやればいいのに、、、と思いました。それくらいやったら、世界から日本はむしろ賞賛されると思うんですけどね。

 と、愚痴はこのくらいにして、今回はもう少しマトモな文章を書こうと思って本作を真面目に見始めたんですが、、、。


◆あまりにも“薄い”ストーリーに脳内???が充満する。

 前評判で、“キモい”“つまらん”というのは散々聞いていて、そのつもりで見たせいか、衝撃はあまり受けなかった、、、、けれども、まあ確かにキモいなぁ、、、と。

 私はミュージカル嫌いなので、当然、本作の舞台も見ていないし、ストーリーも知らない。キャッツ=メモリー、くらいの認識しかない人間が本作を見ると、正直なところ、かなりツラい。なぜなら、話が「何かよー分からん」から。

 上記のコピペにもあるとおり、歌や踊りのパフォーマンスを競い合って、選ばれた猫が天に昇る、、、ってのが、さっぱり意味が分からない。それって選ばれた方が良いの?ホントに??と思ってしまって。

 だって、「天上に昇って新たな生を得る」って、つまりは「死ぬ」ってことなんじゃないのか? ……とか、常識的なことを考えてグルグルしていたんだけど、途中からそういうの止めました。考えても分からなかったし、もっというと“もうどーでもええわ”ってなってしまって。

 見終わって思ったのは、ストーリーはやはりどーでも良かったんだな、、、ってこと。本作で見るべきは、踊りと歌でしょう、やはり。あのヘンなルックスはさておき、ロイド・ウェーバーの音楽はメロディアスだし、役者たちの歌唱力も素晴らしい。ダンスも、振り付けが良いのか悪いのかはよく分からんが、動きが面白く、身体能力の高いダンサーの踊りは見ていて楽しい。だから、ミュージカルとしてはそれだけで十分やん、、、と。

 基本的にミュージカル嫌いの人間は、ミュージカルをどう鑑賞すれば良いのかが分からないのだ。ストーリーもそれなりに重みがあるミュージカルとなると、2時間の尺では収まらないだろうしね、、、。イチイチ歌ってたんじゃ先に進まないわけで。

 それにしても、終盤、 ジェニファー・ハドソン猫が気球みたいなのに乗って上空に消えていくのを見て、私はあの“風船おじさん”を思い出してしまったよ、、、。風船おじさん、行方不明のままだった気がするが。


◆その他もろもろ

 ロイド・ウェーバーの楽曲は耳なじみの良いものが多く、CDを何故か数枚持っているのだが、メモリーを歌っているのは、あのバーブラ・ストライサンド。この歌を聴いて、私は彼女に対するイメージが少し変わったといっても良いくらい、割と細く透き通った声。ジェニファー・ハドソンとは比べものにならないくらい可愛らしい。

 J・ハドソンの2回目のメモリーはド迫力でビックリしてしまった。TVで見てもド迫力だったのだから、スクリーンで見たらさぞスゴかっただろう、、、。余談だけど、彼女は泣きながら歌っているので、鼻水が垂れているのが気になってしょうがなかった。CGなんだから消してあげれば良いのに、、、と思ったのは私だけ?

 評判の悪い“猫人間”だけど、キモいというよりも、何かものすごく中途半端だよなー、と見ていて思った。こんなに猫に近づけたルックスでCG加工するのなら、いっそ、猫そのものにしちゃえばいいのに、と思ったよ。ライオンキングの実写版みたいのがあったと思うけど、ああいうのにしちゃえば? と。本物みたいなカワイイ猫たちが歌って踊っているのなら、そっちの方が見たいかも。

 主役の白ネコを演じたフランチェスカ・ヘイワードがスゴい可愛かった。あんな化粧を施されてあんなに可愛いとは。本業はバレリーナと聞いて、納得。歌もまあまあ上手かった。

 ジュディ・デンチ様は、なんというか、、、見てはいけないものを見てしまった感があり、どう受けとめれば良いのか分からなかった、、、、ごーん。特典映像にインタビューが入っていたけど、彼女は若い頃、このキャッツの舞台に出演が決まっていたらしい。怪我で出られなくなったと言っていた。本作では一応歌もあるけど、まあ、あれを歌っているというのかどうか、、、ううむ。

 そのデンチ様演ずるオールド・デュトロノミーが行方不明になって、何とか見付けようとして、手品ネコにデュトロノミーを出現させようという話の流れも??。理解しようとしてはいけないと思って見ていたけど、、、手品でしょ? 魔法使いじゃないでしょ?? とか、やっぱし常識で理解しようとしてしまう自分の小ささが情けない、、、。

 舞台版は、超ロングランの大ヒットミュージカルだそうだが、こんなストーリーでどうしてそこまで多くの人を惹き付けるのか、ミュージカル苦手人間にはちょっとよく分からない。音楽が良いのは認めるけれど、ここまでイミフなストーリー、、、、ツラかった。

 というわけで、今回も、前回同様の駄文となってしまいスミマセン、、、。
 

 

 

 

 

 

 

しばらくミュージカル映画見るのはやめておこうと思います。
  

 

 

 

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ドーベルマンギャング(1973年)

2021-07-20 | 【と】

作品情報⇒https://moviewalker.jp/mv6433/

 

以下、amazonの商品紹介よりあらすじのコピペです(長いので一部カットしています)。

=====ここから。

 銀行強盗のエディ(バイロン・メイブ)、サミー(シミー・ボウ)、ジョジョ(ジョジョ・ダモーレ)の3人は、自分たちではなくドーベルマンを調教して銀行強盗に使うというアイデアを思いつく。

 エディはベトナム帰りのバーニー(ハル・リード)に協力させ、人里離れた山中の農園を借りて、犬の訓練所を作る。エディは街で拾った女ジューン(ジュリー・パトリック)と共に、狙いをつけた銀行の実地研究を始め、さらに獰猛で賢いドーベルマンを6頭買い入れ、訓練と調教が始まる。

 ドーベルマンを動かす方法は犬笛を使うと決まり、原寸大の銀行窓口に見立てたセットでなんどもテストを重ねた。ついに銀行強盗決行の日がやってくる。

 ドーベルマンたちは、銀行内に入り込むと、口にくわえた脅迫メッセージを窓口の行員に取らせた。そこにはこう書かれていた。「これは銀行強盗である。今から5分以内に犬のバッグに札束をつめろ。もし要求にそむいたら全員をかみ殺す」

=====ここまで。


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 本日の都内の感染者数は1,400人近く。通勤途上では明らかにオリ関係者と思しき外国人をあちこちで見ます。バブル崩壊しております。ようやく明日ワクチン1回目接種なんですが、今さら感が半端ない、、、。接種しないよりはマシなのか。

 そして金曜日にはオリンピックの開会式だそーです。満を持して発表した音楽スタッフが過去のイジメ問題で4日前になって辞任とか、もう、あらゆることで世界に恥をさらしている今回のオリンピック、この際、とことん恥さらしてもらって、日本の現状を世界に知らしめるのも悪くなかろう、、、と思う今日この頃であります。

 これまでオリンピックには度の過ぎる商業主義や国粋主義に辟易することはあっても、アスリートたちには純粋に頑張って欲しいなぁ、くらいに思っていたのだけれど、今回のことで、オリンピックはもちろん、アスリートに対する見方もかなり変わりました。きちんとモノを考えているアスリートか否か、その言動に以前より大分気を付けて見るようになりました。競技だけ強ければ良いのではないということ、アスリートも一人の社会構成員に過ぎないこと、、、、を自覚しているアスリートを応援しようと思いますね。少なくとも、水泳女子のあの人とか、体操男子のあの人とか、応援したくないですね。これまではその能力と努力を純粋に尊敬していましたが、すっかりメッキが剥がれて魅力を感じなくなりました。ま、私が応援しなくても、彼らを応援する人はゴマンといるので問題ないですからね。

 これからパラと併せて約一ヶ月、お涙ちょうだいのストーリー仕立てスポーツショーに嫌でも付き合わされるのかと思うとウンザリします。もうTVは一切見ない、ネットもオリパラ情報はシャットアウトし、映画や撮りためた映像をひたすら見ようと思います。……というか、ちゃんと最後までオリもパラもできるんでしょうか、今からこんな状況で。

 愚痴が長くなりましたが、以下、映画の話です。


◆アイデア一発!

 犬に銀行強盗をさせる、、、という映画、子供の頃にTVで放映されていたのを覚えているんだけど、本作は、本邦未公開らしいです。本作の後、2、3があるらしく(よく分からないけど)、そちらは公開されているようで、TVで見たのも、本作ではなくそちらの方かも。

 とにかく、この映画はアイデア勝負ってヤツですね。内容は、まあまあ面白いけど、映画として見ればグダグダで、B級というより、C級に近いかも。

 笑っちゃったのが、冒頭のシーン。3人の男がある家から「よし、行くぜ」みたいな感じで銀行強盗に行って、ヘマして普通に元の家に呑気に帰ってくる。いや、それ、ちょっとナイだろ、、、とかツッコミ入れるのもバカバカしくなる。ヘマの内容も、銀行の前に止めていた自分たちの車とは別の車に強奪した大金を間違えて積み込んでしまって、積み替える時間がなく、手ぶらで戻ってしまう、という、何ともマヌケなもの。顔もバレ、車もバレ、そのままアジトに戻ってきても、誰も追い掛けてこない、、、ごーん。

 ドーベルマンに銀行強盗させる、というアイデアは面白く、実際に、そのシーンも面白い。よく訓練されていて、低予算映画だろうに頑張ったなー、と感心する。途中、強盗からアジトへ戻る途中に一匹事故死してしまうものの、ドーベルマンの活躍に釘付けになる。ラストのオチもなかなか皮肉が効いていてgoo。

 ただ、その他のところが大雑把過ぎで粗が目立ってしまい、B~C級止まり、となってしまった感じ。

 でもまあ、こんな突拍子もないアイデアをちゃんと企画して、現実に撮影まで漕ぎ着け、本当に作品に仕上げたのだから、それはスゴいと思う。そして、続編ができたということは、本作はそれなりに評判になったということよね。金と時間のムダみたいな映画が掃いて捨てるほどある中で、存在意義のある作品に仕上げたのだから、それだけで本作は十分価値があるとも言えると思う。

 ……などという御託はどうでもよく、頭が疲れてあんまし考えたくないときに見るにはオススメです。感想になっていなくてすみません、、、。

 

 

 

 

 

 

 

 

ドーベルマンの名前に、ボニー、クライド、ベビーフェイス・ネルソンetc、、、

 

 

 

 

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ライトハウス(2019年)

2021-07-15 | 【ら】

作品情報⇒https://moviewalker.jp/mv72778/

 

以下、上記サイトよりあらすじのコピペです(青字は筆者加筆)。

=====ここから。

 1890年代、ニューイングランドの孤島に2人の灯台守がやって来る。彼らにはこれから4週間にわたって、灯台と島の管理を行う仕事が任されていた。だが、年かさのベテラン、トーマス・ウェイク(ウィレム・デフォー)と未経験の若者イーフレイム・ウィンズロー(ロバート・パティンソン)は、そりが合わずに初日から衝突を繰り返す。険悪な雰囲気の中、やってきた嵐のせいで2人は島に閉じ込められてしまう。

=====ここまで。


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 なかなか劇場へ足が向かない昨今ですが、ちょっと時間ができたので久しぶりに行ってまいりました。なんと、ほぼ満席、、、と言っても、一席開けだから満席でも通常の半分なのですが、、、。

 本作のロバート・エガース監督の前作『ウィッチ』が評判になっていたのは何となく知っていたのですが、あんまし興味がなく、、、。本作は、灯台で閉じ込められた男2人の話、というのに惹かれて見てみました。

 以下、本作及びエガース監督ファンの方はあまりお読みにならない方が良いです(悪意はありませんが悪口になっているので)。あと、これから本作を見る方も、ネタバレしていますので、以下は自己責任でお願いいたします。


◆これって、、、

 事前情報はほとんど見ないで行ったんだが、モノクロなのもあるが、終始画面が暗いので、こんなジャンルの映画なのに途中で睡魔に襲われそうになることが何度かあった。……ま、そのくらい、あんまし面白く感じられなかったってことです。

 なぜか。……うーん、途中から“これ、シャイニングやん、、、”と思っちゃったのよね。絶海の孤島(or陸の孤島)に閉じ込められてオカシクなっちゃうパターン。本作は男2人だけど、まあ、2人だからこそ、余計にヤバいということはあると思うケド。でも、映画としては圧倒的にシャイニングの方がヤバさを感じる、私は。

 本作は、正直言って、虚仮威しに近いという印象を受けたのよねぇ。怖さを出そうとしているのは分かるが、それが、効果音と音楽、あとは動物虐待でのみ表現されていて、肝心のオジサン2人がヤバくなっていく感じの描写が甘いと思う。まあ、ジャック・ニコルソンと比較するのはフェアじゃないかもだが、 ウィレム・デフォーもロバート・パティンソンも頑張っているけど、別に全然ヤバくないのだ。ただ、怒っているだけ、イライラしているだけ、八つ当たりしているだけ、怒鳴り合っているだけ、、、、という感じ。ヤバさって、そういうことじゃないじゃん、、、ね。

 例えば、中盤で、ウィンズローがカモメを岩に何回も叩き付けて殺すシーンがあるんだけど、見た目の衝撃度の割にヤバくないのよ。何やってんのこの兄ちゃん、、、って感じ。同じことをジャック・ニコルソンがやったら、多分、相当ヤバいはずなのだが、、、。だから、見ていて怖くない、全く。というか、動物をああいう扱いする演出は、そもそもあんまし好きじゃない。本作では、カモメが不気味さのアイコン的に使われているんだけど、明らかにフェイクと分かる(技術的にという意味じゃなく)映像なので、白けるってのもある。実際のカモメを使っていたら白けるどころの話じゃないが、、、。

 熱演=好演ではないのだよなぁ、残念ながら。これは、役者の力量もあるだろうが、演出がマズいんだと思う。そうしてみると、やはりキューブリックはスゴい、ということになるのか。


◆究極の○○○○映画(胸焼け)

 あと、どうにも乗れなかった理由として、本作がマッチョエキスを煮詰めたようなマチズモ映画だってのもある。いきなり灯台をペニスに見立てたような映像が序盤で映し出されたりとか、なんだかなぁ、、、って感じになる。灯台の灯りを2人の男が取り合うことになるんだが、これなんか象徴的。つまり、灯り守以外の雑用は若造・ウィンズローにやらせて灯りを譲らないトーマス。ウィンズローも灯り守に執着し、灯りを扱ってなんぼ、、、という話になる。女が出て来ても、それはセックスの対象としての妄想のみであり、ウィンズローはしょっちゅう自慰行為に耽っている、、、とか。もうゲップが出そうになる。

 まあ、こういうのはスポ根モノとか、軍隊・戦争モノとかにありがちなんだが、灯台とか船乗り系もそうだよね、確かに。セリフにあの『白鯨』に関連するものも出てくるし。やっぱし、ここまでマチズモ全開にされると、スリラー映画としての怖さはかき消されちゃうよね。だって、マッチョなんてスリラーの対極だもん。ペニスに支配されている男たちの話なんか、どこが怖いねん、、、、って。いろいろ凝った演出を見せてはくれるが、そこに話は矮小化されていると言っても良いくらい。だから、虚仮威しに見えるのよ。

 男の世界の話なんだから当たり前やん、と言われるだろうが、本作の元ネタとなった実話(ご興味のある方はHPをご覧ください)を素直に映像化した方が、よっぽどスリラーになったと思うなぁ、男だけの話でも。ペニス支配なんか出してこなければ、十分怖い話になったのに、……残念。


◆その他もろもろ

 登場人物は、ほぼ2人だけ。

 ウィレム・デフォー、私は『スパイダーマン』の印象がキョーレツなんだけれども、本作では、何かただ喚いているだけのヘンな爺さん、、、って感じで彼の良さをあまり上手く引き出せていない感じがしたなぁ。

  ロバート・パティンソンの出演作は、これが初めてだと思うが、彼は今や大スターなのですね。知らなかった。話題の『TENET テネット』も見ていないし。制作は本作の方が先みたい。頑張っていたけど、ううむ、前述の通り、イマイチな感じだったが、終盤からラストにかけて体当たり演技で大変だっただろうなぁ、、、と思った。

 そのラストだが、ゾロアスター教かよ、、、と思ってしまった。このラストのための、あのカモメ虐待シーンだったのか、、、? 何か、そんな謎解きも虚しいが。今、『シャイニング』を午前十時の映画祭で上映しているから、口直しじゃないが、見に行ってこよう。

 

~~以下追記(21.07.16)~~

 今日の某紙夕刊に本作の記事が出ていて、エガース監督のインタビューも載っていた。それを読んで思わず笑っちゃったのでこちらに追記。

 何で笑ったかというと、演出面での説明でこんなことを言っているから。

「人間の頭の中で悪夢と記憶は一体になる。観ている人にもそういう感覚を味わってほしかった。それを狙って、自然音と音楽が混然一体となって観客を包囲するような音響にした。ちょっとやり過ぎたかも知れない」

 ハハハ。やり過ぎだよ、ホントに。むしろ、それ以外が“お留守”になっちゃったんじゃ、、、。苦笑したのが次の言葉。

「灯台は男性のシンボル。男らしさとアイデンティティーを巡る闘争の舞台にふさわしい」

 ……やはり、狙ってのペニス合戦だったのだ。ま、分かってはいたけど、こうもハッキリ言葉で言われると苦笑するしかない。

 闘争の舞台とあるけれども、(昨日書き忘れたんだけど)狂っていくのはウィンズローだけなんだよね。トーマスは最初からおかしかったのではなく、最後まで正気だったのだ、多分。まあ、確かにラストにかけては監督の言うとおり「悪夢と記憶は一体になる」がそのまま描かれているってことだろう。

 次作は、吸血鬼だって。……嫌な予感しかない。

~~追記ここまで~~

 

 

 

 

 

 

 


A24映画、どーなの?

  

 

 

 


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search/サーチ(2018年)

2021-07-10 | 【さ】

作品情報⇒https://moviewalker.jp/mv65758/

 

以下、上記サイトよりあらすじのコピペです。

=====ここから。

 16歳の女子高生マーゴットが突然姿を消し、家出なのか誘拐なのかわからないまま37時間が経過する。娘の無事を信じる父デビッドは手がかりを見つけようと、娘のPCにログインし、SNSにアクセスしようとする。すると、そこにはいつも明るく活発だったはずの娘とはまるで別人の、自身の知らなかった姿が映し出されていく。

=====ここまで。


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 先月公開された『RUN/ラン』にちょっと興味があったんだけど、結局、劇場までは行かずじまいで、DVD化されたら見る予定。で、この『RUN/ラン』の監督さんの前作が本作なんだが、ネット上でなかなか面白いと評判が良さそうなので、見てみることに。ほぼ、事前情報はないまま見たけれど、なるほど、確かに面白かった。

 wikiにもあるとおり、本作は「ストーリーの全てがパソコンの画面上で展開されるという異色の作品」であり、序盤はちょっと違和感があったものの、慣れればどうということもなかった。

 ぶっちゃけて言うと、行方不明になった娘のマーゴットを、父親のデビッドがネットを駆使して探す、、、だけの話。なんだが、見せ方とか、展開とかが巧みで、時間も1時間40分くらいと短めで飽きさせない、なかなかの逸品だと思う。

 家族に事件が起きたことにより、家族の知られざる一面を他の家族が知って驚愕する、、、、っていう話自体は昔からあるわけで、普遍的な題材と言っても良いくらい。実は家族は案外、他の家族のことを知らないもの。子は親に言わないことはいっぱいあるし、親も子には言えないことの一つや二つあるだろう。家族だからこそ言えない、ということ。「家族でしょ」とか言って、ずかずかと他の家族員のテリトリーを侵食する輩は始末が悪い。

 親子間であれ、夫婦間であれ、思いもよらない別の側面を見せつけられたとき、やっぱりそれは動揺するよなぁ。本作でも、デビッドがマーゴットのFBやインスタを検索し、いろいろと知られざる事実を知ることになるんだが、その“知られざる事実”ってのがビミョーに怪しいものばかりで、この辺も巧いなー、と思う。

 それにしても、ネットで実名登録して、あんなにプライベートなことをいっぱい書き込んでるもんなのか、、、と、そっちの方が唖然となった。イマドキの若者たちはデジタルネイティブだから、そういうことへの抵抗感はかなり低いというのは分かるが、それにしても……である。

 まあ、そのおかげで、デビッドはマーゴットの行方を知る手掛かりをいろいろ得られるのだから、功罪あるってことなんだわね。

 展開も二転三転して、終わったかと思った後に、さらに一ひねりある。……けれども、これはちょっとオチが見えるパターンかな。だって、、、ねぇ。まあ、見ていただければ分かると思いますが。私はこの最後のオチは、正直言ってあんまし好きじゃない。意外性はあるけどね。面白かったと言う割にが6コしかないのは、このオチのせい。

 この監督さんは、本作が長編第一作目みたいなんだが完成度は高いと思う。インド系アメリカ人で27歳かぁ。『RUN/ラン』も期待出来そうかな。まあ、こういうスリラー系でいうと、シャマランとかアリ・アスターとか、評価と実態の乖離が大きい監督しか思い浮かばないんだが。このジャンルは、やっぱり量産には向いてないわね。ワンパターンにならないように、斬新さ・奇抜さを追求しすぎるとバカっぽくなるしね。ヒッチコック作品だって、結構駄作は多いわけで。

 本作の監督アニーシュ・チャンガイ氏はどうなることやら。まずは『RUN/ラン』を見てみようと思います。
 

 

 

 

 

 

 

恐るべし、ネット空間。

  

 

 

 


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悪魔の手毬唄(1961)

2021-07-03 | 【あ】

作品情報⇒https://moviewalker.jp/mv20362/

 

以下、上記サイトよりあらすじのコピペです(長いのでかなりカットしています。青字は筆者加筆)。

=====ここから。

 流行歌手の和泉須麿子が鬼首町鬼塚村へ帰郷の途上、惨殺された。死体の傍のトランジスター・ラジオからは、須麿子の新曲「鬼首村手毬唄」の旋律が流れていた。鬼首町警察に捜査本部が置かれ、主任の磯川警部が捜査に乗り出した。

 名探偵金田一耕助(高倉健)も駆けつけ温泉宿亀の湯の“楓の間”に泊った。須麿子を失った仁礼家は鬼塚一の富豪だが、当主の剛造、妻宮子、長男源一郎、次女里子(志村妙子=太地喜和子)がいる。剛造は「手毬唄」を聴くとなぜか脅えた。

 そんな折、辰蔵という男が十八年ぶりに、剛造の前に姿を現わした。湯治客の放庵は「手毬唄」を口ずさみ、石山の部屋からは夜な夜な謡曲が聞える。仁礼源一郎と里子は、須麿子の死が半年前に剛造に届いた脅迫状に起因しているらしいというが、剛造は取り合わない。だがその直後、銃声一発、源一郎が殺された。金田一は源一郎の死を“自殺を装う毒殺”とにらんだ。

 辰蔵は荒れ果てたブドウ工場で、金田一から源一郎の死を告げられ、驚愕した。半年前、剛造が受け取った脅迫状とは、仁礼家の全財産を社会奉仕に投げ出して無一文になれ、という内容である。発信人は不明だが、青池家の誰かにちがいない。--二十年前、剛造は村一番の豪家青池の土地、財産のすべてをだまし取ったが、青池の妻と三人の子供は服毒自殺をとげた--。

 金田一は、青池の自殺した毒薬と同じもので源一郎が殺されている事実から、青池の恐ろしい執念を感じた。

=====ここまで。

 上記のあらすじのとおり、原作とはまるで別モノです。


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 予想どおり、都内のコロナ感染状況、思いっきりリバウンドしております。オリンピックは、観客を入れるだの入れないだので“ヤッテル感”を出していますが、観客の有無をネタにして、中止論を封じ込めようという意図がミエミエです。この国のトップは、自国民に死者が出ようがどうしようが、自分の権力・地位を守れればそれで良い人なんだから、こういう事態になるのは分かりきっていたことですね。

 デルタ株だか何だか知らんが、すれ違っただけで感染するなんて恐ろしすぎる。ワクチンも、打て打てと言う端からワクチン不足とか、コントみたいな現実に、もうウンザリです。苦しいとか辛いとかも十分嫌だけど、何より指定感染症に罹るとメンドクサイ、、、。それが一番罹りたくない理由ですね。だから、前回の緊急事態以降は、ほとんど劇場に映画を見に行っていない、、、。

 ……と言いつつも、一席開けしてくれている劇場で、平日昼間なら辛うじて見に行っても良いかな、、、という感じで、先日、神保町シアターに行ってまいりました。先月「横溝正史特集」なる企画上映がされていて、横溝正史モノはもともと大して興味ないのですが、高倉健が金田一を演じた映画があるらしい、しかもソフト化されていないらしい、ということで、高倉健も別に好きでも何でもないけど、何となく見てみたくなりまして。


◆嗚呼、健さん。

 ハッキリ言って、ゼンゼン面白くなかった。私、1977年の市川崑監督版のは、TVのオンエアでしか見たことないので、それと比べてどうこうというのではなく、一つの映画作品としてツマンナイ。

 健さんファンには申し訳ないけど、私は高倉健が俳優としてすごく演技力が高いと思えたことはないのだが、本作は、演技力云々以前に、シナリオがあまり金田一を上手く使えていないので、健さんはかなり損な役回りになっている気がする。事件の解決には何の役割も果たしていないし。これが、芸達者な役者だったら、もう少し見どころもあったかも知れないけど、健さんは本作でもやっぱり健さんだった、、、嗚呼。

 でもまあ、健さんの金田一が登場するシーンは印象的だった。超ど田舎の鬼首村に白いスポーツカーを疾走させてやってくるスポーツ刈り&スーツ姿の金田一。旅館のお姉さんに対してもめっちゃ感じ悪い。

 その後も、イロイロ出番はあるけど、なんか見ていて「あーあ、、、、」という感じになってしまった。台詞回しの一本調子っぷりとか、その演技のマズさは言うに及ばずだが、演出もメリハリがなくベターッとしていて、山なしオチなし。犯人がコイツだ、と分かっても意外性もなく、終盤は「早く終わらんかなー」と思っていたくらい。実質、上映時間は83分で短いのに、長く感じるという、、、。

 私はよっぽどツマンナイ映画でも、ほぼエンドロールは最後まで見る人間だが、本作はエンドマークが出て、すぐに劇場を出たくらい。健さんファンなら、若かりし颯爽とした健さんを見られるだけで良いのかも知らんが、私の場合、それだけで1時間20分は持たなかった、、、、ごーん。

 健さん自身も、本作のことは「ゼンゼン記憶にない」と言っているらしいから、多分、あんまし思い入れもなかったんでしょうな。


◆その他もろもろ

 あらすじのところでも書いたが、本作は原作とは犯人も違うし、話もまるで違う、、、、らしい。というのも、私は原作を読んでいないので。77年版をTVで見ておおよその成り行きと犯人は知っている、という程度。

 原作と映画は別物なので、イロイロ違っても良いと思うが、犯人まで違うってのはかなりビックリ。しかもタイトルの「手毬唄」が、本作ではゼンゼン事件の謎解きに関わってこないというのも、何だかなぁ、、、という感じ。これじゃあ、タイトルが死んでしまう。でも、原作者である横溝正史は「面白く見た」と言っているそうで、寛大な人なのね。

 たまたま、昨年、原作の文庫本を買ったので(「カドフェス2020 / SPECIALカバー かまわぬ」の装丁が素敵だったので)、この機会に読んでみようと思う。横溝自身にとって、本作はかなり自信作らしいので楽しみ。

 あと、若かりし太地喜和子が芸名・志村妙子で出演しているんだが、しばらく分からなかった。私の知っている太地喜和子はもうすっかり大女優になっていた後だから。雰囲気がゼンゼン違った。でも、よく見れば面差しはやはり太地喜和子だなぁ、、、と(当たり前だが)感じ、けれどまだ少女っぽさが残ってもいて、可愛らしかった。生きていたら、もうすぐ80歳だったんだなぁ、、、とちょっと感慨深い。

 ソフト化されていないから劇場まで見に行ったけれど、まあ、ムリして見に行くこともない映画ですね、正直なところ。健さんファンは見ても楽しめると思いますが。

 

 

 

 

 

 

 

健さんが演じても、相変わらず後手後手の金田一。
  

 

 

 


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