映画 ご(誤)鑑賞日記

映画は楽し♪ 何をどう見ようと見る人の自由だ! 愛あるご鑑賞日記です。

愛する映画の舞台を巡る旅Ⅳ ~サンクトペテルブルク → モスクワ(ロシア)その⑦~

2020-03-31 | 旅行記(海外)

**列車の旅**

関連映画:『マチルダ 禁断の恋』(2017)

『オネーギンの恋文』(1999)

その⑥につづき

 エカテリーナ宮殿のあるツァールスコエ・セローから、サンクトペテルブルクまでバスで40分くらいなんだが、ちょっと渋滞していて昼食を取る予定のお店に着いたのは13時くらい。この後、15:10発のモスクワ行き列車に乗らなければならないので、あまりゆっくりもしていられない。

 ……で、お店に着いたはずなんだが、なぜか建物の中が暗い。皆で、「え、、、ここ??」みたいな感じになる。ナターシャさんが店内に入っていき、1分くらいで、ちょっと引きつった顔をして出て来て 「はい、皆さん、別のお店に行きます!!」と。

 え?? 訳も分からず、皆すごすごとバスに戻り、バスは音もなく発車する。で、ナターシャさんが車内アナウンス。「はい、ちょっとお店が変わります。ここから10分くらいの所です」……ううむ、何があったのだろう??

 これは翌日、添乗員のL子さんに聞いたんだけど、当初のお店の入っていた建物が停電になってしまい、料理が作れなくなったんだとか。お店の人はナターシャさんに電話をしたが通じないので、ナターシャさんの所属する旅行会社に連絡したらしいが、ナターシャさんにはその連絡が来ていなかった、、、ということらしい。なるほど、ナターシャさんが引きつっていたのもムリはない。

 10分どころか、20分くらいして、ようやく別のお店に辿り着く。もう13:30過ぎていたと思う。とはいえ、お店から駅までは割と近いらしいし、1時間半はあるんだから、、、、と旅行者たちはのんびりしたものだったのだが、ナターシャさんは結構焦っている様子。お店に着いてから、料理が慌ただしく次々に出て来て、何となく気ぜわしい感じで急いで食べる、、、。

 

 正直なところ、このお店の食事について、あまり味をよく覚えていない、、、。スープは結構酸味が強かったことと、デザートがケーキというよりパンみたいな食感だったことくらいかな、覚えているのは。

 ものの40分弱で、ナターシャさんに追い立てられるように店から出る、、、。

昼食をいただいたお店

 

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 サンクトペテルブルクとモスクワ間の移動は、飛行機で設定されているツアーが多いのだけど、このツアーも初日のモスクワからサンクトペテルブルクは飛行機だったが、モスクワへ戻るのは列車が設定されていて、それもこのツアーを選んだ理由の一つ。

 やっぱり外国の列車に乗ってみたい。別に鉄子じゃありませんが。

 面白いのは、その列車の行き先地が駅名になっていること。だから、これから私たちが乗る列車は、サンクトペテルブルクのモスクワ駅から発車するのだ。そして、着くのはモスクワにあるレニングラード駅。つまり、サンクトペテルブルクの旧名。分かりやすいでしょ? とナターシャさんは言っていたけど、日本人の私からすると、何となく違和感があるなぁ。

 で、着いたのがモスクワ駅。この駅では、バスから列車までスーツケースをポーターが運んでくれた。

 

サンクトペテルブルクのモスクワ駅(画像はwikiからお借りしました)

 

駅舎の天井がキレイだった

 

 駅舎に入ってすぐのところでセキュリティチェックがあり、ナターシャさんに導かれるまま、あまり駅舎の中を見る余裕もなくホームへ。駅舎の待合には結構人がいたと思うけど、写真を撮りそびれる。ホームに着いたのは、15時前だったから、まあ何だかんだでやっぱり結構ギリギリだったのだ。ナターシャさんが焦ったのもムリないか、、、。

 

ロシアの新幹線「サプサン号」

 

パスポートを見せて乗車

 

2等車内部

 なかなかゆったりしていてイイ感じの車内。外は寒いけど、中は十分暖かい。足下も寒くない。定刻になると、アナウンスもなく、音もなく、静かに発車。

 

ちょっとロシアに来たという感じの風景

 

 モスクワまでは約4時間。出発して1時間くらいは車窓を眺めたり、お隣の方とお話したりしていたけど、やっぱり疲れているのか、いつの間にか爆睡。ふと気付けば、もう外は真っ暗。

 モスクワに到着するちょっと前に、マスクを着けたお兄さんたちがやってきて、体温を計られる。直接当てることなく検温できる器具を額に。お隣は、額の次に手の甲も出せと言われたので、私も額の次に手を出したら「アンタは結構」という感じで次の人の方へ、、、。へ? となったが、どうやら、額でちょっと高めの場合は、手の甲で再検温ということらしい。

検疫中

 

 この赤いファイルを持ったお兄さんが、まあまあイケメンぽかったんだけど、何しろ顔の半分以上がマスクで隠れていたから、本当にイケメンだったのかは不明。その隣でこちらに背を向けているお兄さんは、よく見たら腰に手錠を挟んでいた。これって、検温拒否して暴れたりしたら手錠されるってこと??などと妄想してしまったが、どうなんだろう。

 いやしかし、この時点ではまだロシア、、、というかモスクワもまだ、COVIT-19はそれほど猛威をふるっていなかったのだ。何となく、水際で防いでやるぞ!というロシアの気概が空港でも列車内でも感じられたのだが、1か月後には、もう外出禁止措置がとられているとは、、、。COVIT-19、恐るべし。

 どうやら、列車内の人は全員、検疫クリアした様子で、何事もなく列車を降りられた。モスクワのレニングラード駅に着いたのは、定刻通り、18:59でした。

 
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 列車から降りるときは、自分でスーツケースを降ろして運ばなければならない。私は、席のすぐ近くに自分のスーツケースが置かれていたので自分で降ろして運んだが、ホームに降りると、やたら身体のでっかい赤いジャケットを着たオッサンが、私たちツアーのタグの付いたスーツケースをひょいひょいと次から次へと列車から降ろしているではないか。この人誰?? と思ったら、L子さんが「アンドレさんですか??」と聞いている。ああ、この人がモスクワでのガイドをしてくれる方なのね、と納得。

 一同、荷物をゴロゴロ引きずって、バスへ。

 

モスクワのレニングラード駅(バスの中から)

 

 ホテルまでは、渋滞していて1時間くらいかかり、アンドレさんのモスクワ紹介を聞きながらウトウト、、、。

 

モスクワの渋滞

 

ホテル近くの商業施設

 

 ホテルには8時頃到着し、8時半からホテルのレストランで夕食。

 

 時間もちょっと遅めだし、あまりお腹も空いていなかったけど、このサラダは美味しかった。白身魚はちゃんと味が付いていたが、ご飯の方は塩気のないピラフみたいな感じだった。デザートはあったはずだけど撮り忘れたみたい。

 食事も終わって、部屋に戻り、ウェルカムスイーツが美味しそうで食べたかったが、もうお腹一杯で入らないから、写真だけ。剥き出しで置いてあるのもちょっとビックリ。清掃した後に置いてくれてるんだよね?? ま、信じるしかないけど。

 

翌日、ちょっと干からびたマドレーヌをいただきました(美味しかったけど、当たり前だが表面が乾燥していて、、、)

 

 

 

 何だかんだで今日も疲れた~~、と、風呂に入って、早々にベッドに潜り込む。明日は、セルギエフ・ポサート。集合時間が早いので早く寝たのでありました。

 


その⑧へつづく

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愛する映画の舞台を巡る旅Ⅳ ~サンクトペテルブルク(ロシア)その⑥~

2020-03-25 | 旅行記(海外)

**宮殿の並ぶ街**vol.6

関連映画:『マチルダ 禁断の恋』(2017)

『オネーギンの恋文』(1999)

その⑤につづき

 【4日目のスケジュール】~エカテリーナ宮殿&モスクワ移動

エカテリーナ宮殿 → 昼食 → 高速列車にてモスクワへ → ホテルで夕食
 

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 今日は、夕方モスクワへの移動。しかも電車で! 電車で移動できるからこのツアーを選んだと言ってもいいくらい。楽しみ~ でも、その前に、こちらも楽しみなエカテリーナ宮殿の観光。何と言っても、あの『おろしや国粋夢譚』のロケが行われた場所。

 出発はこれまでより少し早めの9時ちょうど。


 

ホテルのロビーで集合。中央の髪の長い女性がナターシャさん

 

 サンクトペテルブルクのホテルからは、バスで40分くらい。10時に開くので、やはり今日も少し待つことに、、、。バスからは宮殿のそばで降ろされて、ちょっとだけ歩いて庭園の方へ。ご覧の通り、この日は薄曇りで、寒い。


池が凍っている、、、

 

 『おろしや国粋夢譚』で、大黒屋光太夫がラックスマンと馬車を降りたのは、こちら側ではなく、多分、反対側の方だったのではないか、、、。ちょっと風景が違う。光太夫が宮殿を見てギョッとする豪華な門が見当たらない、、、。(これ、実は内部から外を見たとき見えたのだけれど、写真撮りそびれました)

 

 
凍った池から宮殿を見る

 白い箱状のものがいくつか見えるが、これは冬の間は大理石の彫像を覆っているのだとか。水分を含んで凍って破裂するのを防ぐのだそう。どんな彫像があったのかしらん。

 時間になったので、入口へ。こちらも荷物は小さいバッグ一つだけ。あとはクロークへ預け、さらに脚カバーを履かされる。建物内はとっても暖かいのでコートなしでOK。

 で、いざ、中へ入って、まずは正面玄関、、、。

 

赤いカーテンが美しい

 

 これ、映画の中でも光太夫を演じる緒形拳が上がって行った階段。ちなみに、お花は造花だった、、、。ま、しょーがないよね。

 

伊万里焼がはめ込まれた装飾

 階段を上がって、すぐに大広間が、、、。

 

 

 ここで、光太夫がエカチェリーナ2世に謁見したのであった、、、。映画では、緒形拳が義太夫を謡っていたけど、あれは完全な創作みたい。ドイツに破壊されて修復し、この部屋だけで金が7キロ使われたんだとか。

 

天井画「ロシアの勝利」真ん中のブルーの円形にEの文字(エカチェリーナのE)

 

こちらにもEの文字

 

控えの間にあるデルフト焼きのペチカ

 

 このペチカは、隣の部屋と共用で背中合わせで作られている。下部の金色の扉から薪を入れて焚いて、同時に2部屋を暖めることができるようになっている。こんなペチカがいくつもあって、暖かそう。

 

 控えの間に辛うじて残ったというオリジナルの金の天使。ちょっと黒ずんでいるのが、オリジナルのもの。上の方にあるエカチェリーナの胸像も。あとは全て修復したもの。

 

黄金装飾の仕切り壁

 

アラベスクの間

 このターコイズのようなブルーは、エカチェリーナ2世が大好きだった色だそう。この色の建物は、大抵、エカチェリーナ2世時代のものと思って良い、とナターシャさん。

 

黄金のアンフィラーダ

 アンフィラーダとは“吹き抜け”のことらしい。井上靖の「おろしや国酔夢譚」にも描写がある。

「光太夫は夢心地になっていた。階段を上ると、左右に長い廊下が見渡せたが、光太夫は右手の方へ導かれた。寄せ木でいろいろな模様が描かれている恐ろしく長い廊下の床を、光太夫は一歩一歩足を運んでいった。光太夫には長い廊下と見えていたが、正確に言うとそこは廊下ではなかった。たくさん並んでいる部屋部屋の窓に近い入口の扉が尽く開けられると、一本の長い廊下となるように造られてあり、そこを光太夫は導かれて行ったのである。(中略)幾つかの部屋を通過して行った。赤大理石の間、青大理石の間、肖像画で埋めつくされた間、琥珀の間。」

 赤大理石の間、青大理石の間、はよく分からないが、もしかするとコレかな。

緑のはピアノだそうな

 

肖像画の間にあったエカチェリーナ1世の娘のエリザヴェータ・ウナペトローヴナ

 

琥珀の間

 琥珀の間は、撮影禁止とネットのにわか予習で見ていたのだが、今回のツアーでは撮影OKだった。それとも、ナターシャさんが禁止し忘れたのか?? 皆さん撮影していました。

 ナチスに徹底的に収奪され破壊されたものを、1,000万ドル以上かけて(ドイツも出資している)20年かけて修復したってんだから、ものすごい執念。モノクロの戦前の写真を基に修復したそうだが、よくぞまぁ、、、という、溜息しか出なかった。

 

絵画の間

 

“寄せ木でいろいろな模様が描かれている”床

 

緑の食堂

 

ロマノフ朝の系図

 下から上へと描かれているらしい。一番上が、ニコライ2世の5人の子だと思う。

 ……というわけで、何だかんだと1時間ちょっとの観覧を終え、昼食のためにサンクトペテルブルクへと戻るのだが、、、、。

 

 


その⑦へつづく

 

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スターリングラード大進撃 ヒトラーの蒼き野望(2015年)

2020-03-22 | 【す】

作品情報⇒https://eiga.com/movie/85917/


以下、DVD販売会社のHPよりあらすじのコピペです。

=====ここから。

 1942年、ドイツ軍はスターリングラードを目指し、ソ連軍に猛攻を仕掛けていた。

 劣勢な状況の中、攻撃体制の再編を行うようソ連軍の参謀本部に伝達を命じられた若き将校オガルコフ。しかし、予想を上回るドイツ軍の快進撃により、指令を伝えることが出来ず、部隊は壊滅状態に陥ってしまう。参謀本部は部隊壊滅の元凶を、オガルコフの指令伝達遅延によるものと責任を擦り付け、オガルコフに銃殺刑を言い渡すのだった。

 処刑までの間、オガルコフは独房に収容され、兵卒のズラバエブに監視されることとなる。日増しに激しくなっていくドイツ軍の攻撃。遂には参謀本部までもが戦場と化したため、オガルコフらは激戦をくぐり抜け脱出を図ろうとするが…。
 
=====ここまで。

 とんでもない“邦題詐欺”映画。この邦題をつけた意図はいかに、、、??


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 これも、ロシア行きの前に借りて、帰って来てから見た。ケースと中身が違うのか??と思わずDVDを確認するほど、この邦題は本作の内容とかけ離れている、、、というより、まるで別物。映画自体はなかなか味わい深い良作なだけに、この邦題はいただけない。

 蓋を開けてみれば、実に丁寧に人間ドラマを描いたロードムービーなのだった。“大進撃”の描写などまるでないし、ヒトラーは1秒たりとも登場しない。思わず、ケースとDVDのタイトルを確認するが、確かにケースと中身は一致しているので、ますます邦題に???となる。おかしな邦題には慣れっこだが、これはウルトラ級である。下手すると、詐欺だろう。偽装or虚偽表示に近い。

 ……まぁ、邦題についての文句はこれくらいにして。

 本作のキモは、オガルコフを監視する一兵卒であるズラバエブが(おそらく)モンゴル系であることだ。オガルコフは上記あらすじにもあるとおり“若き将校”で、それなりにインテリなのだろうが、ズラバエブは字が読めない・書けないという設定である。しかし、このズラバエブは愚直なまでに任務に忠実で、とにかくオガルコフを本部に届けることしか頭にない。

 最初こそ、オガルコフは石部金吉のズラバエブに八つ当たりするが、あまりの石部金吉ぶりに次第に呆れ、諦める。途中、味方の部隊に合流し、一応手柄を上げるのだが、そのままその部隊にいれば2人とも昇任できそうなのに、ズラバエブは「本部に届けなければいけない」といって、その部隊をオガルコフを伴って離れ、再び2人きりの旅に戻る。

 まあ、ロードムービーのお約束で、次第に2人は少しずつ心の距離が縮まるが、決定的な事件が起きる。味方の兵が瀕死の重傷を負って倒れているのを見付け、助けるが、広い河に出て来たところで、オガルコフは怪我人を筏に乗せ、「2人で筏を押しながら泳いで渡ろう」と提案するも、ズラバエブは返事もしない。何と、ズラバエブは泳げないのである。……で、結局、オガルコフは、怪我人をまず対岸まで筏に乗せて運んだ後、筏と共に此岸に戻ってきて、今度はその筏にズラバエブを乗せて、自らは泳いでその筏を押しながら河を渡る。

 つまり、オガルコフは逃げる機会があるのに、律儀に大河を2往復し、しかも、2往復目は自分の見張り役で泳げないズラバエブをご丁寧に筏に乗せてあげたわけだ。これを機に、ズラバエブはオガルコフの逃走を警戒しなくなり、オガルコフも自らの死が待つ本部へとなぜか自発的に進むのである。

 終盤の展開が、非常に切なく、多分、本作を見る人はほとんどいないと思うけれど、それでもその展開をここには書く気になれない。書いてしまうと、何というか、本作を冒涜してしまうような気がする。それくらい、私には非常に胸に迫るものがあった。ズラバエブの石部金吉ぶりが、この終盤の展開に非常に生きてくる。

 戦争の不条理さとか、まあ、いろいろ意味づけは出来るだろうけれど、やっぱり映画は人間ドラマを描いてなんぼだろう、、、と改めて思わされる映画だった。ヘンなタイトルだったけれど、見て良かった映画です。
 

 

 

 

 

 

もっとマトモな邦題をつけて、大切に上梓してほしいですね、こういう良作は。

 

 

 

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オーガストウォーズ(2012年)

2020-03-20 | 【お】

作品情報⇒https://movie.walkerplus.com/mv53373/


以下、TSUTAYAよりあらすじのコピペです。

=====ここから。

 2008年8月。モスクワに暮らすシングルマザーのクセーニアは、南オセチアで平和維持軍の任務につく元夫ザウールに“息子にもこの自然を味わわせてやりたい”と頼まれ、幼いチョーマを彼に預ける。ところがその直後、グルジア軍が侵攻し、ロシア軍との戦闘が始まる。

 チョーマの身を案じたクセーニアは、危険を顧みず自らチョーマを救い出すべく最前線へと向かうのだったが…。
 
=====ここまで。


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 ロシアに行く前に見ようと思って借りていたけど、見たのは帰って来てから。なぜこれを選んだかというと、『アンナ・カレーニナ ヴロンスキーの物語』に出ていたマクシム・マトヴェーエフが出ているから。『アンナ~』では不倫貴族男を演じていたけど、本作は戦争アクション映画みたいだから、ちょっとどんなんだろう??という好奇心で見てみた次第。

 とは言うものの、TSUTAYAの作品紹介には「南オセチアの独立を巡ってグルジアとロシアが戦争状態となった2008年の事件を背景に、ロシア軍の全面協力で描く迫力の戦争アクション。リアルな戦場で繰り広げられる巨大ロボットのバトル・シーンも見どころ」などと書いてあり、「巨大ロボットのバトル・シーン」て文字を見て勝手に“ロシアのB級映画”だと思い込んでまったく期待していなかったんだけど、これが見てビックリ、チョー面白い!! とんだ掘り出しモノに出会いました。


◆ナニコレ??なオープニングに引くが、、、

 いきなりロボットファンタジーみたいなシーンから始まり、ナニコレ? 戦争モノちゃうの??と思ったのだが、そのファンタジーは、少年チョーマの妄想の世界を描いていたのであった、、、。

 と、ここで、“あ゛~、やっぱしハズレかぁ……”と頭を抱えそうになったのだが、CGが結構よく出来ていて、その後、ハイウェイを母親のクセーニアが運転する車で走っていると、後ろから巨大ダンプカーが迫ってくるシーンで、その巨大ダンプカーが悪の巨大ロボットに変化してチョーマの乗っている車を襲おうとする映像など、かなり目を見張るものがあり、そのまま見続ける。

 で、クセーニアがチョーマを救出に行こうと空港から乗ったオンボロバスがミサイルに襲われて真っ二つになる寸前で崖から宙づりになった辺りから、俄然面白くなり、もうあとは最後まで息つく暇もなく食い入るように見てしまった。

 実際は、巨大ロボットのバトル・シーンというようなものはほとんどなく、めちゃくちゃリアルな戦争が描かれた、非常にシビアな映画だったのである。冒頭のファンタジーな雰囲気とは打って変わって、途中は人がこれでもかというくらいに死ぬし、戦車や戦闘機や武器がジャンジャン出て来て、いやもう、、、見ていてずっと緊張を強いられるシーンの連続なのだ。132分というやや長尺なこともあり、見終わってドッと疲れる。けれども、決して不快な疲れではない。

 まず、ロボットの使い方が結構上手い。つまり、チョーマにとって辛い場面(祖父母や父親が殺されるところとか)は、味方は良いロボットに、敵が悪のロボットとなって置き換えられるので、凄惨を極める残虐シーンが回避されている。これが物足りないという向きもあろうが、私は、こういうのもアリだと思った。チョーマには、現実の世界がそのように見えていたのであり、終盤、その妄想から脱することになるのだが、それがチョーマの成長を暗示することにもなっており、仕掛けとしてはナイスアイディアだと思う。

 あと、本作は、若いシングル・マザーで、まだまだ恋もしたいギャル要素の強かったクセーニアが、愛する我が子を救うために命を懸けて行動することにより、彼女も成長するという物語になっているのだが、過剰な“母の愛”描写はなく、ただただ子を助けたいというシンプルな動機付けが好感を持てる。リッチな軟弱男と結婚をもくろむギャルだったのに、随分急な変わり様な気もするが、これは後述するが、よく考えれば当然とも言える。それに、序盤の描写で、ギャルママ・クセーニアがチョーマを大切に可愛がっているシーンもちゃんと描かれているから、ま、いっか、と思える。

 そして何より、ロシア軍協力の戦闘シーンの凄さ。本作の映画としての価値の半分以上はこの戦闘シーンにあると思った。決して、カッコ良く描くなどということはせず、なかなか泥臭いシーンも多い。細かいところまで非常に気を配ったリアルな演出で、これは劇場で見ていたら、かなり恐怖感を抱いたのではないかと思いながら見ていた。派手にミサイルが飛んできて爆破されるシーンと、泥臭い市街戦と、人が人形みたいに死んでいくのと、、、戦争とはこういうものなのだと改めて見せつけられる。

 CGもなかなか良くて、戦車が宙を舞って地面に逆さまに突き刺さるとか、もう唖然となるようなシーンのオンパレード。これは、ミリオタの人が見ても十分満足できる仕上がりなのではなかろうか。私はCG詳しくないからアレだけど。ネットでメイキングの動画もあり、面白かった。


◆ロシア軍全面協力

 本作は、ロシア軍の全面バックアップだから、当然、ロシア目線で描かれている。ネットで“プロパガンダ映画”と書いている人もいたが、戦争映画のほとんどは、どちらかの立場で描いているのだから、むしろそんなことは当たり前なわけで、何を今さら、という感じだ。本作では、敵のグルジア(現ジョージア)兵については、1人を除いて、全く顔が分からないように撮られている。その1人というのは、終盤、クセーニアの逃亡を助ける兵で、この辺はロシアの配慮か? グルジア側から描けば、ロシアはそれこそ悪の化身で、ロシア兵は極悪非道なんだろう。

 背景となった南オセチアをめぐるロシアとグルジアの戦争については、何となくそのニュースを覚えている。チェチェンとか、このコーカサス地方は色々複雑で、ちょっと怖い、、、というイメージばかりで、私自身あまりにも無知である。

 前述したように、戦争とは、結局、どちら側から見てもそれなりに“正義”があり、どちらかだけが正しいということはあり得ない。チョーマが訪れた実父の実家は、国境に近く、もの凄い山岳地なのだが、ここも、この戦争でもしグルジアが勝っていれば、今はジョージアになっていたかも知れない場所なのだろう。ロシアが制圧したことになったため、結局、事実上独立した、ということのようだが、、、。

 だからもし、クセーニアがチョーマを救出できず、ロシアが負ければ、クセーニアとチョーマは下手すれば生き別れで死ぬまで会えない可能性があったということになる。そりゃ、クセーニアがギャルママから一転、髪振り乱して救出に向かう肝っ玉母ちゃんに変身するわけだ。

 今もジョージアのロシア国境地帯や南オセチアは渡航中止勧告地帯の様だし、コーカサス一帯も行きたいけれども、ハードル高そうだ。


◆マクシム・マトヴェーエフさまとか、その他もろもろ。

 で、肝心のマクシム・マトヴェーエフさまであるが、ヴロンスキーもステキだったが、こっちの斥候役リョーハも、カッコえがった!

 クセーニアとは、バスの事故後に出会い、その後、離れたり、また会ったりしながら、途中からは完全にクセーニアがチョーマを救出に行く手助けをすることになる。

 部下が、クセーニアのミニスカからのぞくキレイな脚を覗き込むと、無言で「やめとけ」と言わんばかりに肘で部下を押し返したり、クセーニアの手助けをすると決めてからは「ちゃんとベルトに掴まってろ、足手まといになったら俺が射殺する」などと無表情でクセーニアに言い放ったり、まあ、それはそれは凜々しく頼りになるお兄ちゃんである。こんなエエ男が現実にいるとは思えないが。そう言われたときのクセーニア、完璧に参ってたね、あれは。……ていうか、あれは参るでしょ。

 まあ、端正な顔立ちと長身で、ヒロインにとっては勇気百倍だわね。

 クセーニアがモスクワで小金持ち男とモメるシーンがあるんだが、エレベーターの中で、クセーニアがいきなりオーガズムの振りをするという、、、あの『恋人たちの予感』のオマージュか、というようなシーン。……というか、この辺、別になくても良くない?というシーンなんだが、まあ、面白かった。ここでそんな痴話喧嘩をしたことにより、クセーニアははるばる国境までチョーマを迎えに行く気になるのだからね。

 でも、無事、チョーマを救出してモスクワに戻ったクセーニアは、、、というのが、ラストシーン。痴話喧嘩をした小金持ち男からの留守電メッセージがいくつも流れているシーンなんだが、最後には別の声が……。声の主は、、、もちろんリョーハなんだが、このラストシーンの意味が分からん!!と怒っている男性がネットにいたが、分からん方が分からん、、、。

 あんな経験したら、小金持ちであることに価値が感じられなくなるでしょ。小金持ちのセコい男より、安月給でも命懸けで行動してくれる男の方が、そらええわ。

 マクシム・マトヴェーエフさまの株が、私の中で上がっております。

 

 

 

 

 


ミサイルが飛んでくる山岳地帯の風景がとっても美しい

 

 

 

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愛する映画の舞台を巡る旅Ⅳ ~サンクトペテルブルク(ロシア)その⑤~

2020-03-16 | 旅行記(海外)

**宮殿の並ぶ街**vol.5

関連映画:『マチルダ 禁断の恋』(2017)

『オネーギンの恋文』(1999)

その④につづき

 本館を見終わり、しばし休憩タイム。

 エルミタージュ美術館には6時間の滞在で、この“6時間”というのが、このツアーを選んだ理由の一つではあったのだが(他のツアーは大抵、3時間か、長くて4時間)、はて、6時間どこをどう見ようか、と行く前ににわか予習していて結構悩ましかった。何しろ、展示数が多すぎるし、そもそも建物が広過ぎて部屋も多過ぎ、迷路みたいで、初めて行った人間が要領よく見て回れるとは到底思えなかったからだ。

 さすがに、そこのところは旅行会社も心得たモノで、「6時間ありますよ~、行っといで~」と、入口でいきなり羊たちを放牧することなく、“この辺を押さえておけばとりあえずOK!”というところを、ナターシャさんが牧羊犬よろしく連れて見て回ってくれる。これは、人にもよるだろうが、私には有り難かった。

 大抵の部屋はフラッシュNGの撮影OKだから、写真も撮り放題。この時期、コロナ騒動の影響でいつもはわんさかいる中国人の群れがいなかったので、ナターシャさんも「こんなに空いているのは珍しい」というほど、絵を見るのに黒山の人だかりということもなかった。

 ……で、この休憩タイム、ショップに寄ってゲットしたのが、こちら。

 

トートバッグ&ガイドブック

 エルミタージュ美術館にはネコがたくさんいることは有名だが、ネコグッズもたくさんあると、事前にネットで見ていたので、ショップをのぞいてみた。が、私が狙っていたネコの付箋は見当たらず、、、。そもそもショップ自体が思っていたよりショボいというか、グッズが充実しているというほどでもなく、絵ハガキや美術関連本はたくさんあったけど、、、という感じで、ちょっと外した感じだった。

 ので、とりあえずは、日本語版のガイドブック(350ルーブル≒700円、安い、、、)と、ネコのトートバッグ(700ルーブル≒1400円、まあ安い?)を。鞠子って、、、そういう名前のネコがいるんだろうか? よく分からないけど、まあ、記念に。

 休憩終わりで、クロークからコートをピックアップして、新館へ移動。

 

広場を挟んだ向かい側にある新館

 
 こちらの新館、旧参謀本部の建物だって。2014年にオープンしたばかり。展示室は4階だから、エレベーターで4階まで上がる。4階から見下ろして、足が竦む、、、。

 

 

新館には、近代の西洋画が中心に展示されている。ドガ、ゴーギャン、ルノアール、マチス、モネなどなど。カンディンスキーもあった。

 

 

 

 

 6時間いても、結局、彫刻や工芸品などは(ゴールデンルーム以外は)まったく見られなかったし、見られた部屋も、あまりにも展示品が多過ぎて、正直なところ何をどこで見たのか、もう頭の中は混乱を極める。ガイドをしてもらってこれなんだから、ガイドがなかったら一体どうなっていたことやら、、、。私みたいに、ミーハーな美術好きにとっては、このエルミタージュは“どう見れば良いか分からない美術館”だ。プロのガイドさんでさえ、全館の部屋の配置を覚えるのに非常に苦労したというのだから、当然と言えば当然か。

 何年か前にも東京で「エルミタージュ展」を開催していたと思うが、そういった一定の切り口で見せてくれる美術展の方が、絵画の一つ一つをある程度理解しながら鑑賞するには適しているかも知れないなぁ、と思った。美術史や美術に詳しく、この美術館の所蔵品をある程度把握しているレベルの人は、やはり実際にこの美術館まで来て鑑賞する意義があるだろうが、私のようなド素人が泥縄で予習して行ったところで、何時間滞在しようが、美術品の価値に見合った鑑賞は出来ない。

 私が印象に残ったのは、数々の美術品よりも、この宮殿そのものだった。豪華な部屋の数々、調度品等々。あまりにも装飾が過ぎて、少々ゴテゴテ感を禁じ得ないが、、、。こんなところで暮らしたら、ものの数日でイヤになりそうだが、一生に一度くらいほんの数時間見学するには目の刺激になって良い。

 もう一度行きたいか? と問われると、正直なところ迷う。行って再見した絵画はあるけど、恐らく今回以上に落ち着いては見られないだろうし。だったら、他の美術館に行きたいかなぁ。なんにしても、デカ過ぎる、多過ぎる。……そう、落ち着いて見られない、これが一番、再チャレンジを迷う理由かも。


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 巨大迷宮を6時間も彷徨い、ヘトヘトになった一行は、夕食へと向かう。

 

こちらのお店でディナー

 今日のメニューは、「キエフ風カツレツ」だって。


こちらが「キエフ風カツレツ」 ブレちゃった、、、

 肉はチキン。バターを肉で巻いてカツにしているらしいのだが、肉は胸肉っぽくややパサつく感じだったが、切るとバターがジュワ~でまあまあ美味しかった。手前の白いのはご飯。ちょっと、というか、かなりベチョッとした米飯で、ハッキリ言ってイマイチ。付け合わせはロシア版コールスロー。

 

 デザートは、まるごとリンゴのコンポート??シロップ漬け?みたいの。白いのは粉砂糖。なんだが、なぜかあまり甘くない。リンゴの酸味が結構残っていて、不思議なデザートだった。

 一緒にいただいたのは紅茶。紅茶というと、ロシアではティーバックで出てくることが多いらしく、ここでもそうだった。ナターシャさん曰く、ロシアの紅茶はあんまり美味しくないから、それをごまかすために、ロシアではジャムを舐めながら紅茶を飲むのだとか。ジャムを入れた紅茶をロシアンティーと言っているのは日本人だけみたい。もちろん、私もそう思い込んでいた。……ま、確かに、あまり特筆するような美味しい紅茶ではなかったですね。ジャム舐めながら飲んではいないけど。


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 で、この日の夜の予定は、バレエ鑑賞。オプションではないので、もちろんマリインスキー劇場で鑑賞というわけにはいかない。劇場は、エルミタージュ美術館の並びに併設されているエルミタージュ劇場。

 

エルミタージュ劇場

 エカチェリーナ2世が個人的にバレエやオペラを楽しみたい、ということで作られた私的な劇場ということで、席数も約300と少なく、ご覧の通り実にこじんまりとしている。席は自由なので、私は真ん中の後ろから2番目くらいの席を選んだ。 

 

オケピットも狭い

 

オケピット前から客席を見る

 

 最初はまばらだった客席も、開演時間が迫るにつれて人がどんどん入ってきて、最終的には8割方埋まっていた。ナターシャさんに言わせると、いつもは中国人で溢れているが、今はほとんどいないので空いているんだそうだ。まあ、マリインスキーだとかなりお高いだろうから、こちらはきっとお手頃なんだろう。もし、再訪する機会があれば、そのときはマリインスキーで鑑賞したいな。

 

幕間にロビーでアイネクライネ。1stVnのお姉さん上手いなーと思っていたら、コンミスだった

 

 肝心の演目はというと、ロシアバレエの十八番「白鳥の湖」。正直なところ、私はバレエ音楽は好きな曲がたくさんあるが、バレエ自体はあんまし興味がなく、今までバレエの舞台を劇場で鑑賞したことは数えるほど。この「白鳥の湖」については、あの『リトル・ダンサー』のラストシーンに出てくる英国ロイヤルバレエのマシュー・ボーン演出「スワン・レイク」東京公演を20年近く前に渋谷のオーチャードホールで見たが、本来の白鳥湖とは大分違うからねぇ、、、。

 でも、チャイコの音楽自体は好きで割とよく聴いている。チャイコの管弦楽曲は、シンフォニーもコンチェルトも苦手だが、バレエ音楽だけは素直に“いいなぁ~”と思えるのよね。

 なので、この公演、バレエもそこそこ楽しみではあったが、演奏の方が楽しみだった。

 


オケのメンバーがバラバラと入ってくる

 

 幕が開いたら撮影禁止なので、残念ながらバレエの画像はないのだけど、バレエが大好きで熊川の追っかけをしていたというツアーのお仲間曰く、バレエ自体は「まあまあ」だったそうだ。確かに、私の目にも、それほど「すんごい上手い!」とは映らなかったので。ダンサーは皆若い人が多く、小柄な東洋人もいた。オデット・オディールと悪魔はさすがに上手いなぁ、と思ったが、王子様はルックスも含めて普通っぽかった。

 ただ、やはり上背がある人が多いので、舞台映えするし、私が一番興味を引かれたのは衣裳だった。ロシアというと、フィギュアスケートの選手たちの衣裳がとてもステキなのが印象的だが、この日のバレエの衣裳もステキなものばかりだった。まあ、それを間近に見られただけでも良かったというもの。

 オケの演奏は、思ったよりは上手で、指揮者もさすがに慣れたものという感じだった。気になったのは、トロンボーンが2本しかいなかったんだが、編成はたしか3本だし、チューバはいたので、バストロンボーンは一体どこへ、、、??まぁ、特にバランス的に気になるほどではなかったから良いのだけれど。ホルンはもうちょっと訓練すべし、って感じだったけど、木管は皆さま割とお上手だった。弦もまあまあ、、、かな。

 終わったら盛大な拍手で、そこそこ盛り上がり、ツアーのお仲間たちも堪能されたみたいだった。……とはいえ、今日はハードな1日だったから皆さん、帰りのバスの中はシーンとしていて、お疲れだった様子。もちろん、私も、、、。

 翌日はモスクワへの移動日。荷物のパッキングをして、お風呂入って、バタンキュ~であった。

 

 

その⑥へつづく

 

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愛する映画の舞台を巡る旅Ⅳ ~サンクトペテルブルク(ロシア)その④~

2020-03-14 | 旅行記(海外)

**宮殿の並ぶ街**vol.4

関連映画:『マチルダ 禁断の恋』(2017)

『オネーギンの恋文』(1999)

その③につづき

 今日は体力を要する1日。朝からしっかり食べる。……といっても、前日の朝食と代わり映えせず。

 


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【3日目のスケジュール】~エルミタージュ美術館&バレエ鑑賞

エルミタージュ美術館(6時間)→ 夕食 → バレエ鑑賞(エルミタージュ劇場)

 

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 前日同様、9時半出発。

バスの車窓からホテルの全景が撮れた(ホリディイン・モスコフスキエヴァロータ)

 

アレクサンドリンスキー劇場前の有名なエカテリーナ2世像(足下に愛人がいっぱい。こちらもバスから)

 

 この日は朝から快晴! ナターシャさんが言うには、サンクトペテルブルクで1日中快晴の日というのは、年に数日しかないのだそうな。「ほとんど曇っているか雨か雪です」とのこと。

 ……とかいう説明を受けながらバスで15分ほどで、エルミタージュに到着。

 

エルミタージュ美術館

 ご存じ、旧冬宮。ここが歴史の舞台になっていたのかぁ、、、。

 いくら快晴とは言え、この宮殿前広場は吹きっさらしでネヴァ河からの冷たい風がもろに当たる。この時点の気温は確か氷点下だったはずなので、めっちゃ寒いっ!! それでもめげずに写真を撮る。

 ここでも、前日の聖イサク寺院同様、開くのが10:30からということで、寒風吹きすさぶ中、撮影しながら10分くらい待つ。

 

アレクサンドルの円柱

 これは、1812年の対ナポレオン戦争(祖国戦争)の勝利を記念して建てられたもの。確か、ナターシャさんが「この柱は、自分の重みで立っています。土台に固定されていません。ロシアには地震が絶対にないので、大丈夫なんです」とか言っていた。え゛~~~、怖いよ。

 この広場は観光シーズンになると、音楽が演奏されたり、大道芸が出ていたりするらしい。でも、この時期はご覧のとおり。ここで、スターリンの追悼集会が開かれたのか~、とか、血の日曜日事件の現場になったのか~、とか思いながらも、あまりそれをリアルに想像することは出来ず。ま、当然か、、、。

 で、ようやく時間になり、私たちは右側の方の入口から入る。大きい鞄(A4サイズ以上)は持ち込み禁止で、クロークでコートを預け、セキュリティチェックもある。

 

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 あ、そうそう。ちょっと余談。

 ロシアでは、パスポートをホテルに預けるという、びっくりな決まりがある。この旅の出発前に、添乗員のL子さんから「パスポートとVISAのコピーを念のために必ず持ってきてください」と言われ、それまでにネットでその情報は得ていたけれども、“やっぱしそうなんだぁ、、、”と、正直不安だった。……けれども、行ってみたら預けた方が良いことが分かる。

 というのも、ロシアはスリが異常に多いらしいのだ。ナターシャさんもしょっちゅう口を酸っぱくして「スリに気を付けて、荷物は絶対に抱えて持って」と繰り返す。この美術館の中にもごく当たり前のようにスリがいるんだとか。しかも、それが一見の観光客にはまったく見分けがつかないらしい。我々のツアーはガイディング・レシーバーを持っていたので、多少離れた所からでもナターシャさんのガイドが聴けるようになっていたが、美術館に入る前に「私にはスリは見分けられるから、スリがいたら小声で“スリがいるから気を付けて”と言うから、聞き逃さないように!!」と念を押されたほど。

 慣れない観光客にとっては、パスポートを持ち歩くのは危険だから、、、ということで、一応まともなホテルでは預けることになっているらしい。まあ、それ以外にも理由はあるかもだけど。個人的には、もしかして全部コピーとられてたりして、、、などと妄想していた。が、よく考えれば、空港でICチェックされているんだから、そんなアナログなことするわけねーよな、と勝手に自己完結。

 ちなみに、この旅行中、全くスリが分かりませんでした。そして、幸いなことに被害にも遭いませんでした。

 

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 まず、本来別料金になっているという「秘宝室ゴールデンルーム」から鑑賞。一応、このツアーのウリの一つが、このゴールデンルームを見られるってこと。予約が非常に取りにくいらしい。

 そんな秘宝室なだけあって、こちらは、撮影禁止だったので画像がない(ネット上にもまったく見当たらない)のだが、、、。人数制限があり、ツアーは2グループに分けられる。我々の予約時間は10:45~。なので、入口でしばし待機した後、入場。

 ナターシャさんの知識量に唖然呆然となりながら説明を聞く(プロのガイドなんだから当たり前といえば当たり前だが)。

 紀元前4~6世紀頃の埋蔵品から出て来た金製品がこれでもか、ってくらいに展示されている。王冠、耳飾り、首飾り、腕飾り、壺、鏡、櫛、、、とにかく金で出来ているものばかり。目がくらむ。

 おまけに、めちゃくちゃ細工が細かい! 日本の江戸時代の工芸品等も相当なものだが、いやもう、それを超える精巧さ。いくつかルーペ越しに見られるようになっているが、ルーペで見て驚愕する。そこには、ミクロの小宇宙、、、じゃないけど、ミクロの世界が広がっており、しかも3Dなのである。……って、こればかりは実際に見てみないと想像がつかないと思われるのだが。

 その他、16~17世紀頃のムガール帝国の品、エメラルドやルビー、ダイヤが散りばめられた水差し、皿、鏡、短剣等々、、、、一体いくつあるの??というくらい。

 撮影禁止も納得の収蔵品で、これを見るだけで午前中一杯かかる。でもそれだけの価値はある。もし、このゴールデンルームに入れなかったら「お一人様3,000円を返金させていただきます」とツアーの注書きがあったので、ここを見るだけで約3,000円ということだ。日本での特別展などと比べても、めっちゃ高い!!と思っていたが、見終わってから、まあ、これだけのモノを維持管理していくには、相応の値段かな、と思い直した。

 工芸品がお好きな方は必見だと思う。是非是非!!

 

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 ここで、昼食。館内のカフェでグリーンサラダ・サンドイッチとコーヒー。

 

 税込み450ルーブルで、約900円弱。まあまあかな。このサンドイッチは、とっても美味しかったので。食べるのも難儀したけど、それくらい具だくさん。甘い系のパンも一杯あって心引かれたけど、とても食べきれないので諦める。

 

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 再び集合し、本館へ。画像オンパレードでどうぞ。 

ご存知「大使の階段」

 

エカチェリーナ2世の“夫”「ポチョムキンの肖像画」

 

ピョートルの間の玉座と「ピョートル1世とミネルヴァ」

 

 

「1812年戦争ギャラリー」イケメンを探せ!

 


1812年戦争ギャラリーにある「クトゥーゾフの肖像」

 

大玉座の間(ゲオルギウスの間)の玉座

 

有名な「孔雀時計」ポチョムキンからエカチェリーナ2世への贈り物

 

「孔雀時計」の隣にあった象嵌細工のテーブル

 

ダヴィンチ「聖母子」

 

ラファエロ「聖母子」

 

ラファエロの回廊

 


ロレンツォ・ロレンツェッティ「イルカと少年」

 

ミケランジェロ「うずくまる少年」

 

小イタリア天窓の間

 

カラバッジョ「リュートを弾く若者」

 

大天窓の間

 

ナターシャさんが一番好きだと言っていたカナレット「フランス大使のベネツィア到着」

 

レンブラント「放蕩息子の帰還」

 

テントの間

 

ルーベンス「ローマの慈愛」

 

ルーベンス「バッカス」美しい青年のはずが、、、。酒嫌いのルーベンス。さしものバッカスも酒を飲み過ぎてかように醜くなった、、、だそうな

 

「アレクサンドルの間」アレクサンドル1世を記念した部屋

 

黄金の間

 

エカチェリーナ2世、お決まりのポーズ

 

 ムダに色々撮った中の一部です。他にも、ダナエとか撮影したはずなんだが、、、まあ、撮ったところで大してキレイに撮れないし、絵をキレイに見たいなら画集なり図録を買った方がよほど良いのだけどね。実際、自分が撮った画像で絵をじっくり堪能するわけじゃないし、、、。「行ったどぉ~~」という自己満足ですね、これらは。

 この後、新館へ。もうここまででかなりヘロヘロ状態。

 


その⑤へつづく

 

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愛する映画の舞台を巡る旅Ⅳ ~サンクトペテルブルク(ロシア)その③~

2020-03-10 | 旅行記(海外)

**宮殿の並ぶ街**vol.3

関連映画:『マチルダ 禁断の恋』(2017)

『オネーギンの恋文』(1999)

その②につづき

 昼食後、バスに乗って十数分で、血の上の教会に到着。

 何とも不思議な名前の教会だけれども、1881年にアレクサンドル2世が暗殺された場所に建てられたことから、その名がつけられたもの。完成は1907年というから、割と新しいのね、、、。

 事前に聞いてはいたものの、やっぱり改修中、、、。何とも残念なお姿。しかもメインの屋根の玉ねぎに、、、。

 我々信者でないものにとって、あの屋根は“玉ねぎ”に似ているから、“玉ねぎ”と形容するのだが、本来あの屋根は“炎”の形をしているのだそうだ。ナターシャさんの説明によれば、祈りの込められた神聖なる炎の形としてあの屋根は作られており、決して「玉ねぎではありません」とのこと。

血の上の救世主教会

 

 しかし、この教会の凄いのは、何と言っても内部の総モザイク壁画、、、。いやぁ、もうただただ見上げるばかりでした。

これ全部モザイクです

 

 

 

 

 

 

 

 

 この教会も、共産主義時代は閉鎖されて、第二次大戦時などはジャガイモ倉庫にされていたんだとか。内部もかなりダメージがあったらしい。ソ連崩壊後にかなりの年月をかけて改修し、今は教会としての機能はあまりないらしいが、メジャーな観光寺院になっているということだ。

 共産主義時代のことについては、ナターシャさんは「本当にヒドかった」と度々言っていた。今の若いロシア人は、もうその時代を知らないので、監視社会だったことなどは「ホントにそんなだったの??」という反応らしい。日本人から見たら、今のロシアも相当なもんだという印象だが、共産主義時代とは比べものにならないくらい自由らしい。「頑張っても、皆、同じお給料ですから、頑張る意味がありませんでした」というナターシャさんの言葉が印象的だった。


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 血の上の教会を後にし、一行はツアーのお約束、お土産店に連れて行かれる。一通り眺めたけれど、あまり興味もなく、ナターシャさんが、スタバのロシア限定のタンブラーを買いたい人がいたら、スタバに連れて行ってあげるよ~!という声に、当然そちらを選ぶ。お土産店から歩いて1分。

ネフスキー通りにあるスタバ

 

 店内は東京のスタバとほとんど同じイメージだが、建物の特徴としてかなり天井が高いことくらいかな、違いは。いきなり日本人観光客がどやどやと7~8人、広くはない店内に入ってきて、店員さんもちょっと驚いていたが、棚にあるマトリョーシカタンブラー発見!

ロシア限定・マトリョーシカタンブラー 
 

 1,050ルーブルなので、大体2,000円くらいかな。◯天で10,000円近い値段で出品されていたり、アマゾンでも5,000円近くで出ていたりと、調子に乗ってんじゃねぇ!って感じだけど、そこまでしてゲットしたいモノか?? まあ、カワイイけど。

 実は私、ほとんどスタバ行かないし、ましてやマイ・タンブラーなんて、、、って感じなんだけど、何と、この旅行から帰ったら、毎日使っている地下鉄の駅構内に新しくスタバが出来ているではないか!! これって、マイ・タンブラー買ったから使え、ってことか? などとタイムリーな出来事にちょっと驚いたりして。せっかくだから使ってみようかな、と思っているところであります。

 タンブラーを買った後、集合時間までほんの少ししか時間がないけど、サンクトペテルブルクの中心街、ネフスキー通りをちょっとだけツアーのお仲間と歩いてみる。

 

なぜかフレディ(だよね?)のオブジェ、、、

 

百貨店(?)、店頭ディスプレイがカワイイ

 

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 お買い物タイムが終わり、神秘のブルーモスクへ。

サンクトペテルブルク・モスク

 “1910年に、ロシアに中央アジアが編入されたことから、ブハラの首長に敬意を表して起工された。8000人以上からなるイスラム教徒社会の利益を尊重した、アレクサンドル3世の時代である。1913年に竣工し、ロシア最大のモスクとなった。収容人数は5000人。2本の 尖塔の高さは49メートル、建物の丸屋根の高さは39メートル。

 このモスクの丸屋根は、サマルカンドのグリ・アミール廟(15世紀に建設)にそっくりである。グリ・アミール廟には、中央アジアの征服者であるティムールの遺骨が収められている”

~ロシアビヨンドより~

 こちらは、中には入らず、外観のみの見学。外観だけでも十分眼福。。。

 

 

 予定が前後し、お次はペトロパブロフスク要塞へ。このネヴァ河が、例年であれば凍るというのだから、この冬がいかに暖かいかがよく分かる。

ネヴァ河沿いの小さな島全体が要塞

 

ロストラの燈台柱

 こちらは、1810年に建てられたもの。敵軍の船首(ロストラ)を柱に飾って勝利を祝う、古代ローマの習慣を模倣したものだって。何とも威容な燈台。上ることは出来ないらしく、下から見上げるだけ。100メートルくらい離れた所にもう1本あり、独特な色合いで、2本が遠くからでもかなり目立っていた。……2本入れて写真撮ったつもりだったのに、、、入っていなかった。自分のカメラセンスのなさに、毎度ガッカリする。

 

ロストラの燈台柱とエルミタージュ

 

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 この後、夕食までに少し時間があるからと、ナターシャさんがスーパーマーケットに連れて行ってくれた。あんまし時間がない中、お店の写真を撮り忘れたんだが、とりあえずの戦利品。

ジャムのせチョココーティングクッキー

 @55.78ルーブルで、100円ちょっと。安い~! これ、昔、マクビティからオレンジのが出ていて大好きだったのだが、今はもう売っていない。ヨーロッパではあるみたいで、3年前にワルシャワでもゲットしてきたのだけど、見ると反射的に買ってしまう、、、。ストロベリーはちょっとジャムがキツい味だったけど、オレンジはやっぱし美味しかった! 大切に大切に、1枚ずつ食べています。

 

ロシアと言えば、、、のアリョンカのチョコ!

 ロシアのチョコといえば、この印象的なパッケージのアリョンカ。これ、赤ちゃんの顔だと思っていたんだけど、アリョンカという女の子の名前なのね。しかも、創業者はドイツ人だとか。エカチェリーナ2世といい、ロシアどドイツはやはり深い仲ですな。

 上のは職場で配る用。@231.86ルーブルで、450円くらい、まあまあのお値段。美味しかった!! もっと買ってくれば良かったとちょっと後悔。下のは自分とウチの人(とお土産)用で、激ウマ! @127.29ルーブルで、350円くらい。こっちの方がお得感アリかなぁ? 

 

インスタント・ボルシチ

 お湯を入れるだけでボルシチが味わえる。これもお土産用込みで一杯買ってきた。@17.29ルーブルだから、30円くらい。安っ!! ハッキリ言って、めちゃくちゃ美味しい。箱買いしてくれば良かった、、、。

 

シベリカのクリーム

 皆さんが寄って集って買ったので、ハンドクリームは棚からなくなるという、、、。こちらは、どうやら脚用らしいのだけど、手に塗っている 香りも柔らかくて、ベトつかずサラッとしていて、職場でも使えるかも。このパッケージがカワイイ。286.39ルーブルだから、550円くらいかな。安いと思う。冬用だ、とナターシャさんが言っていたような気がするが、まあ、別にいつ使っても良いでしょ。

 とにかく、外もホテル内も、めっちゃくちゃに乾燥していて、この旅行中、せっせとクリームを手に塗っていたけど、帰ってきたら手の甲などガサガサになっていた。夜寝るときも、鼻の中がカピカピになるので、クリームを塗ったくらい。枕元にも水を置いて、夜中に何度か飲んで、、、という具合。いやぁ、マジであの乾燥っぷりは辛い。湿度計があったら計ってみたかった。10%台だったんじゃないだろうか。

 

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 この日のディナーは、“壺焼きシチュー”と聞いていた。

前菜のポテサラ
 

 美味しかったけど、普通にポテサラだった。

 今回のツアーの夕食は、一応、コースっぽかったんだけど、ベトナムのときみたいに、一気に全部出て来ちゃうことはなかったのだが、割とアッサリしていて、前菜のサラダ → メイン → デザート&コーヒー、って感じだった。一人一人にサーブされるので、取り分けたりする必要もなく、気楽で良かった。

 


メインの壺焼きシチュー

 

 蓋になっているのは、パリパリのパイ生地ではなく、どちらかというと、モチッとしたパン生地っぽかった。シチューにパンを浸して食べる、みたいな感じ。こちらも美味しかったけれど、普通にビーフシチューだった。

 

デザート

 イチゴの入っていないミルフィーユみたいな甘~いケーキ。かかっているのは、やっぱし、こけももジャムのソース。冷えていて美味しかった。

 

いただいたのは、こちらのお店。

 

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 というわけで、お腹一杯になって宿に戻る。今日は、割と余裕のあるスケジュールだったので、あまり歩き疲れたわけでもなかったけれど、明日はエルミタージュ6時間と、夜はバレエ鑑賞だから、ちゃんと体調を整えておかねば、と思ってTVをつけたら……

 なんと、『インドシナ』を放映しているではないか!! ロシアに興味を持った切っ掛けになったレジス・ヴァルニエ監督作にこんなところでお目にかかるとは! これは何かの縁~?? ロシア語吹き替えだったんだが、元のフランス語が完全に消えていないので、思いっきり音声が二重で聞こえるという、、、。ロシアでは外国映画を放映するとき、こういう風なのかねぇ?

 相変わらず鼻の調子はイマイチのままだったけど、お風呂に入って、薬のんで、早めにベッドに入りました。エルミタージュ&バレエ、楽しみだ~!

 


その④へつづく

 

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愛する映画の舞台を巡る旅Ⅳ ~サンクトペテルブルク(ロシア)その②~

2020-03-08 | 旅行記(海外)

**宮殿の並ぶ街**vol.2

関連映画:『マチルダ 禁断の恋』(2017)

『オネーギンの恋文』(1999)

その①につづき

 翌朝は、7時から朝食で出発は9:30だったから、ゆっくり7時に起きて身支度し、中2階みたいなレストランへ。普通にホテルのバイキングという感じで、インドのように朝からカレーみたいな、ロシアっぽいものは特になく、、、。

クロワッサンがすごく美味しかった。真ん中のニシンのマリネもgoo

 

あと、このフルーツポンチみたいのが非常に美味しくて、3日連続でいただきました

 

ホテルの窓から。8:00前でもこの暗さ

 


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 【2日目のスケジュール】~サンクトペテルブルク市内観光

聖イサク寺院 → 血の上の教会 → 青銅の騎士像 → 昼食(ボルシチ)→ ペトロパブロフスク要塞 → ブルーモスク → スーパーマーケット(買い物)→ 夕食

 

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 9:30過ぎにホテルを出発し、聖イサク寺院へ。現地ガイドはナターシャさん。日本に住んだことはないけど、何度か行ったことはある、とのこと。もう成人した息子さんがいるのだそう。とっても流暢な日本語で分かりやすく有り難い。

 ホテルからは20分くらいだったかな。聖イサク寺院に到着。

聖イサク寺院

 が、10:30にならないと中には入れない、、、とナターシャさん。開くまで時間があるから、青銅の騎士像を見に行きましょう! ということで、歩いて行くことに。寺院の裏(?)にある、アレクサンドロフスキー庭園を入っていく。

庭園に向かう途中から見た聖イサク寺院

 

 庭園の向かいにある旧・元老院(だったと思う)

 

青銅の騎士像

 

 ピョートル1世の銅像。これを題材にプーシキンが長編叙事詩を書いたんだとか。エカテリーナ2世はこのピョートル1世のことが「大好きだった」(byナターシャさん)ので、この銅像を建てたんだ、、、とか。台座には「ピョートル1世へ、エカテリーナ2世より、1782年」と書かれているそうな。

 ご覧の通り、まったく雪がないのだけど、ロシアもこの冬は歴史的な暖冬だったそうで、例年は、氷点下10℃とかに普通になるらしい。それでもモスクワよりは海に近いので暖かいのだそうだ。

 ……とはいえ、ネヴァ河から吹いてくる風は冷たく、ブーツに3足千円の発熱靴下とかいうモコモコの靴下を履いていたけど、足下から冷える感じだった。帽子を被っていたんだけど、純粋に防寒として帽子が大事だと感じたのって、吹雪いたときのスキー場で以来かも、、、。

庭園からネヴァ河の対岸メンシコフ宮殿とクンストカメラ(薄緑の建物)、ペトロパブロフスク要塞(右端の金色の尖塔のようなの)を臨む

 

 メンシコフ宮殿は、ペテルブルクで最も古い建物の一つで、ピョートル大帝の友人、アレクサンドル・メンシコフ公爵の宮殿だそうな。クンストカメラは、ピョートル大帝のコレクションが展示された博物館でかなりレアなものが展示されているらしく興味あったのだけど、今回は中は見られなかった。

 

庭園の隣にある旧海軍省

 

 で、そろそろ時間になったから、寺院に行きましょう~!とのことで、寒風の中、寺院へ戻る。

 


 寺院の前にある旧馬術演習場(今は博物館)

 

 戻る途中で、寺院の(多分)東側を通ると、柱に傷が、、、。これはもちろん、第二次大戦中の独ソ戦でのもの。ドイツ軍の大砲が当たったらしい。

左から2本目の柱にでっかい傷

 いよいよ寺院に入場。

 

入口の天井

 

 ロシア正教といえば、、、イコン。知らなかったのだが、ナターシャさんの説明によると、ロシア正教では「彫刻はほとんどない」代わりにイコンなのだとか。確かに、ほとんど寺院内に彫刻は見当たらなかったけど、建物の外観にはレリーフなどもふくめて彫刻がある。

 


 中に入ってまず目に飛び込んできたのが、、、

 とにかく、金ピカ、、、、。

聖イサク像、ピョートル大帝の守護聖人だそう


 

天井には聖霊のシンボルである鳩 

 

上部は最後の審判、中央の真ん中には最後の晩餐

 

アップで撮ってみましたが、、、

 

キリストの復活を表したステンドグラス

 

 

 共産主義時代は、ロシア正教は禁止されていたから、この寺院は倉庫(博物館だったかな)にされていたそう。まあ、壊されなかっただけマシなんだろう。壊されてしまった貴重な文化財は一杯あるみたいだし。

 それにしてもこれだけ内部が金ピカだと、ちょっと頭がクラ~ッとなってくる気がする。よくぞこれだけ隙間なく描いたモノだとただただ圧倒される。何かこう、異次元の世界に連れて行かれる感じは確かにするよなぁ、、、。

 

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 たっぷり寺院を見た後は、こちらのお店で昼食。

天井にはワインの瓶が一杯ぶら下がっていて面白い

 

ボルシチとピロシキ

 ボルシチは、ロシアでは「冷蔵庫のお掃除メニュー」(byナターシャさん)なんだとか。ビーツさえ入っていれば、後は何を入れてもOKだそうで。白く見えるのはサワークリーム。ロシア人はサワークリーム大好きで、何にでも入れるんだそうだ。味は少ししょっぱめだがすごく美味しい。

 ピロシキの方は、鶏の挽肉入りで(中身を撮り忘れた!)、こちらはかなり淡泊なお味。揚げてある割に油っぽくもなく、このボルシチと一緒に食べるにはちょうどよいバランスかも。


 

ペリメニ(ロシアの水餃子)

 これ、美味しかったんだけど、量が多すぎてちょっと残してしまった。もちろん、サワークリームがのっていて、味は割と濃いめ。皮はモチモチしていて、実に美味しかった。

 

デザートのクレープ

 上にかかっている赤いのは、こけももジャム。クレープと言っても、もっちりしていて、かなりヘヴィだった。半分残してしまった、、、、。

 十分お腹も満たされたところで、次は血の上の教会へ!!


その③へつづく

 

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マチネの終わりに(2019年)

2020-03-06 | 【ま】

作品情報⇒https://movie.walkerplus.com/mv65805/


以下、公式HPよりあらすじのコピペです。

=====ここから。

 世界的なクラシックギタリストの蒔野聡史は、公演の後、パリの通信社に勤務するジャーナリスト・小峰洋子に出会う。ともに四十代という、独特で繊細な年齢をむかえていた。出会った瞬間から、強く惹かれ合い、心を通わせた二人。

 洋子には婚約者がいることを知りながらも、 高まる想いを抑えきれない蒔野は、洋子への愛を告げる。

 しかし、それぞれをとりまく目まぐるしい現実に向き合う中で、蒔野と洋子の間に思わぬ障害が生じ、二人の想いは決定的にすれ違ってしまう。

 互いへの感情を心の底にしまったまま、別々の道を歩む二人が辿り着いた、愛の結末とは―
 
=====ここまで。


☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆


 先日のロシア行きの機内で鑑賞。原作者の平野啓一郎の小説は一つも読んだことがないけど(単なる食わず嫌い)、彼のTwitterはときどき見ていて、本作のこともしょっちゅうツイートされていたので本作の雰囲気は何となく感じていました。主演の石田ゆり子のインスタもネコが可愛いので時々見ているけど、そちらでも本作に関連する画像がアップされていましたねぇ。

 ラブストーリーは得意分野じゃないんだけど、飛行機の中であんまり頭を使う映画は見られないタチなので、本作なら軽めに見られるかな、と思って見てみた次第。……まぁ、作品の雰囲気は予想どおりでありましたが、ちょっと思うところもあり、一応、感想文を書いておこうと思います。

 福山ファンの皆さんは、以下、お読みにならないでください(悪意はありませんが、悪口になっちゃっていますので)。


◆箱庭で繰り広げられるオサレな恋愛劇、、、ってか。

 まぁ、本作は、福山ファンが見れば楽しめる映画なんだろうなぁ、、、、というのが率直な感想。

 で、福山ファンでない私にとっては、正直言って、結構見ているのがキツかった。

 福山(呼び捨て御免)演ずる蒔野が、ギタリストとして何に苦しんでいるのか、よく分からない。そもそも彼のキャラが好きじゃない。序盤の、エピソードを語るシーンとか、ゼンゼン笑えず。見かけによらず三枚目キャラ、、、ってのを描いているんだろうが、逆効果。むしろ“ヤなヤツ、、、”と思ってしまった。洋子に思いを打ち明けるときの言い回しとか、、、。原作小説のままセリフに起こしたんだと思われるが、福山の演技がすご~くセリフを言っている感満載なのもアレだが、「あなたが死んだら、おれも自殺する」って、言われて嬉しい告白なんだろうか??とかね。同じことを言うにも、言い様があるだろうと。「僕の人生を貫通した」とかも、、、うぅっ、ゴメンナサイ。

 それから、これは個人的な好みであって福山のせいでは全くないが、スローモーションを多用しているのがダサくてダメだった。スローモーションは使い方次第だから一概に否定はしないが、あそこまで多用すると、何というか、監督のセンスを疑ってしまうレベル。映像は全般にキレイだが、そういう意味では工夫が足りないのでは。……そのスローモーションを、蒔野がコンサートで壊れちゃうシーンでこれでもか、ってくらい使っていて、何か見ていて恥ずかしくなってきてしまい、、、。挙げ句、蒔野はステージ上で絶叫(?)するんだけど、その演出はクサすぎない?? 説明的なカット割りが多いのも気になった。

 あと、私は、メール(というか、ライン?SMS?)で、長文書いてくる男はキライなのだ。しかも、この蒔野の文は、セリフと同様、小っ恥ずかしいのオンパレードで、あんなん送られて喜ぶ40代女性って、、、ちょっとイタい? 多分、小説内であれば、もうちょっと許せるんだろうけど、映像で見せられるとキツいっす。

 ネットの感想では概ね好評みたいで、中には酷評しているのも目にしたが、たった2回しか会っていないのに人生を賭した愛だなんて??みたいなのも結構あった。私は、そういう出会いはアリだと思うので、ゼンゼン問題ないと思う。ただ、福山の演技に説得力がないんだよねぇ、残念ながら。演出のせいもあるかも知らんが……。『そして父になる』ではまあまあだと思ったが、本作での福山は、やっぱり大根だと思った(すんません)。表情も乏しいし、台詞回しも一本調子というか。

 一方の洋子さんもねぇ、、、。石田ゆり子はキレイだったけど、あんまし魅力のあるキャラに思えず。フランス語と英語が流暢なフランス在住のジャーナリスト、、、っていう設定だけで、なんかウソ臭さが漂う上に、ゆり子さんのフランス語と英語はお世辞にも板に付いているとは言えず、日本語のセリフも、あれは演出なのか分からんが、しゃべり方が妙に芝居がかっていて、しかも語尾が「~だわ」「~なのよ」という、イマドキ誰がそんなしゃべり方してんねん!というようなヘンな言い回しで、なんだかなぁ、、、であった。

 洋子さんの婚約者役の伊勢谷友介は、英語のセリフしかなく、それがまた何とも、、、(以下略)。

 蒔野と洋子を邪魔する、蒔野のマネージャー役を演じた桜井ユキという女優さんは、初めて名前と顔が一致したが、誰かに似ているなぁ、、、と思いながら、思い出せずにいたんだけど、市川実和子だね。同じ系統の顔というか。演技も何となく、、、。

 この蒔野と洋子のすれ違いについて、ネットでは多くの人がツッコミ入れていて、まぁ確かにツッコミ所が多い。けれども、ああいうすれ違いって、概して客観的に見れば「……何で??」と思うような些細なものだったりするわけで、そこはまぁ、あんまし突っ込む気にはならないです、はい。
 
 ……まぁ、でも邦画にしては健闘している方かも。一応、大人の恋愛モノにはなっている気がしたし。とはいえ、ストーリー的にはありきたりで、ありきたりでも良いけど、見ていて切なくなるわけでもなく、結局、私は、本作の最初から最後まで、ものすご~く引いて見てしまっていたのだった。役の誰にも共感することなく、まさに“作りモノの世界”で右往左往する“登場人物”を演じる俳優たちを、箱庭でも眺めるかのような悟りの境地で眺めていた感じ。


◆過去は変えられる、、、とは。

 だったらわざわざ感想を書くまでもないのだが、1コだけ、“まぁそうだよね”と思ったことがあったので。これは、平野啓一郎氏のTwitterで見ていたから知っていたんだが、“過去は変えられる”という本作の主題について。

 これについては、私もずっとそう思っていたので、本作を見る前から、共感できるポイントだった。過去のどんなに辛い出来事も、良い出来事も、振り向く地点によって見え方や捉え方や感じ方が変わるってことは、実感としてある。

 ただ、本作での描かれ方は、ちょっと私の実感とは違ったけどネ。原作小説ではどう書かれているのか知らないけど、蒔野という男、ものすごく受け身な描かれ方なんだよね。私の実感としては、能動的な、つまり、自分がどうあるか、によって変わる、、、という感じなのだよね。自分がどうありたいか、という思考回路に基づいた積極的な行動がないと、過去を変えるのは難しいという気がする。

 だから、蒔野はギタリストとして本作の中で、ちゃんと自力で壁を克服したのか? という点が私には見て取れなかったので、なんかイマイチな感じしか抱けなかったんだと思う。洋子との出会いが偶然なのは当然として、すれ違いも唯々諾々と受け容れてマネージャーと結婚して、、、恩師が亡くなったことでその追悼CDを出さないかと打診されてギタリストとして復活して、、、と、どれも流されているようにしか見えず。そもそも何に苦しんでいたかも分からないんだけどサ。

 ……まぁ、でも、そんな哲学をこの映画に求めること自体が筋違いなんだよね。少なくとも、この映画の持つ雰囲気からして、オシャレな大人の恋愛映画、、、って位置づけにしか見えないし。もっと言えば、2時間ドラマでも良いくらいな中身になってしまっていたと思うので。脚本が井上由美子さんなので、もう少し深みがあっても良いのではないか、、、と思うが、その辺が原作モノの映像化の難しさかも知れませぬ。


◆再び、フクヤマについてとかその他もろもろ、、、
 
 申し訳ないんだが、福山のどこがイイ男なのかが理解できない。強いて良いと言えば声くらい? 私が苦手なのは、彼の笑顔、、、特に口元。あと、これは加齢のせいだと思うが、やっぱり顔の輪郭線がぼやけているので、特に横顔の顎から首に掛けてのラインは見るに堪えない。同い年のゆり子さんはキレイなラインを保っているから余計にね、、、。

 音楽は、クラシックギターを福田進一氏が担当していて、それは非常に良かった。まぁ、機内で見たからあんまし音楽を堪能するって感じでもなかったのだが、サントラちょっと興味ある。福田氏の演奏会には何度か行ったことがあるし、やっぱり彼のギターを聴くと、まさに“命の洗濯”をした気分になるのだ。この映画のおかげで、彼のコンサートのチケットは取れないんだとか。ブームが収まるまで待ちますか、、、。

 あ、それから話題の、福山とゆり子さんのキスシーンだけど、、、。ううむ、あんまし美しいと思えなかった。官能的でもなかった。これはひとえに、福山のせいだと、私は思っている(ま、監督が一番悪いんだが)。なぜかって、ゆり子さんはとってもキレイで色っぽかったから。福山、ラブシーンも下手……というか、色気ないね。もう、あんましこれからやらない方がイイと思う。ラブシーンってのは、熱演すればいいってもんじゃなく、特にこういうプラトニック系ラブストーリーの場合、“いかに美しく色っぽく見せるか”がポイントなわけで、そういう意味で、福山はこのキスシーンの意味を捉え違いしている(勝手に決めつけてすんません、飽くまで私の勝手な意見です)。一生懸命ナニしていたけど、力入れるとこ、そこじゃないから、、、、って感じやった。あれじゃぁ、ゆり子さんも気の毒だ。

 

 

 

 


風吹ジュンが何気にステキだった♪

 

 

 

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愛する映画の舞台を巡る旅Ⅳ ~サンクトペテルブルク(ロシア)その①~

2020-03-04 | 旅行記(海外)

**宮殿の並ぶ街**vol.1

関連映画:『マチルダ 禁断の恋』(2017)

『オネーギンの恋文』(1999)

 


 以前から一度は行ってみたかったロシア。多分、レジス・ヴァルニエ監督の『イースト/ウエスト 遙かなる祖国』(1998)を見て衝撃を受けたのがそもそもの始まりだったような……。その後も、いろいろロシア映画は見たけれども、その度に興味をかきたてられるのだった。

 まあ、建前上、サンクトペテルブルクが舞台の映画ってコトで、関連映画に『オネーギンの恋文』なんぞ挙げてみたけど、大した意味はありません。『マチルダ 禁断の恋』は、まだエカテリーナ宮殿ロケなどの記憶に新しいので挙げてみましたが。むしろ、あの「罪と罰」を巡る旅にした方が良いくらいかも。なので、映画とはまったく関係のない旅行記になります

 ロシア語は、ハラショーとスパシーバしか知らないし、字も読めない。何より、おそロシアというくらいだから、ちょっと怖いイメージもあり、こりゃツアーで行くしかないだろうと、いろいろツアーを漁っていたところ、バレエ(orオペラ)鑑賞込みで、しかも、サンクトペテルブルク~モスクワ間は列車移動、というこのツアーを見付けたのでした。これは、おひとりさまツアーではないのだけど、この時期のヨーロッパツアーは概してお安いし、一人部屋の追加料金も安かったので、昨年の11月頃に申し込んだ次第。

 年末にVISAの申請書類を出して、年明けてからVISAが降り、いよいよおそロシアに行ける!と思ったところで、新型コロナウイルス騒ぎ。これはもしかしたら入国拒否でツアーキャンセルかなぁ、、、と心配していたけれど、無事に出発できることとなりました。 


☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜


 出発は成田から。10:50発モスクワ行きJL421便。集合は、8:20だったので、自宅を6時頃に出て7時半過ぎには無事に成田に着く。第2ターミナルに行くと、まだ時間もあるし、、、ってことで、まずは両替。事前に添乗員さんから電話で、1日当たり3,000円くらいで現金のご用意を、と言われていたので、5泊7日だけど、まあ、15,000円くらいで良いか、、、と両替。1ルーブル2.25円で、6,600ルーブルと150円のおつり。あまりレートは良くないけどルーブルはここでしか両替できないから仕方ない、、、。

 その後、カウンターに行って、添乗員のLさんとご挨拶して、JALカウンターで荷物を預ける。ここでは「2週間以内に中国へ行かれましたか?」「ダイヤモンドプリンセス号にご乗船されていませんでしたか?」と聞かれる……。ま、仕方ないよね。当然「いいえ」と答え、とっとと出国手続きを済ませる。



10:50モスクワ行き。S7航空とのシェア便

 

皆さんマスク必須、、、

 前日にWebチェックインを済ませ、2-4-2の座席で、窓側2席の通路側の席を選んでおいたのだが、お隣はラッキーなことに空席。実は、ちょっと出発2日前から鼻タレで体調万全ではなかったので、2人席を独占できたのは有り難かった。



黄色いのはキウイジュース

 キウイジュースを頼んでみたけれど、あんましキウイって感じでもなかったような。これは鼻タレで嗅覚が鈍っているからか?

 映画はいろいろあり、『ジュディ 虹の彼方に』を見始めたんだが、どうもイマイチっぽいのですぐやめた。もともと機内では集中して見られないタチなので、やはり集中力の不要なものにしようと、『マチネの終わりに』を選んでみた。

 見始めたところで食事。メニューが配られて“若き料理人たちによる機内食”とか書いてある。で、出されてきたのがコレ。


メインは、牛肉と野菜の旨煮ごはん添え

 “イエローチキンカレーアジアンスタイル”と選べたんだけど、牛肉にしてみた。まあ、悪くないけど、、、という感じ。奥に3つ並んでいるのは、左から、たたき牛蒡のすりおろし林檎和え、蒸し鶏のミモザ風、ツナとチーズのおからサラダ。おからサラダが割と美味しかった。あと、お味噌汁も濃くてなかなかgoo。この後、ハーゲンダッツのミルクアイスがデザートに配られた。

 で、再び『マチネ~』の続きを見始めたが、薬が効いてきたのか眠くなって、数時間ウトウトしたみたい。目が覚めて、再び続きを見たけど、、、ううむ、まあ感想はまたの機会に書こうと思う。その後、『英雄は嘘がお好き』を途中まで見たけど、こちらも、ううむ、、、という感じで、帰りに続きを見る気にはならなかった。

 そうこうするうちに、軽食が出る。

 意外にもスープが結構美味しかった。フルーツがショボくて泣けたけど、、、。まあ、こんなもんか。

 約10時間で無事にモスクワに着いたはいいが、「これから機内で検疫があるからそのまま着席していてください」とアナウンスがあり、しばらくすると、ごついマスクをしたオバサンがサーモカメラを構えて入ってくる。端から念入りに一人ずつ映して体温チェックをしているらしい。私は熱はないけど鼻タレでちょっと頭がボーッとしていたので、もし引っ掛かったらどうしよう、、、と思ったけどクリアしたらしい。機内で1人でも引っ掛かったら、全員降りられなかったんだろうなぁ。その場合は、やっぱり14日間隔離なのだろうか……、などと考えながら、ホッと胸をなで下ろしつつ飛行機を降りる。


モスクワ・ドモシェドヴォ空港

 ロシアの入国審査はえらく時間が掛かると聞いていたが、確かに、かなり念入りにチェックしている様子だった。何度も何度もパスポートの写真と実物を比べられ、すっぴんで眉毛がなくなった顔だったので余計に何度も見られたのかも知らんが、でっかいマスクを着けた若い男性審査官だったけど、首傾げて見比べられるのも、あんましイイ気はしないものだね、、、。入国カードにサインをさせられ、出国カードと一緒にパスポートをぞんざいに返される。「bye!」だって。スパシーバ!と言ってみたけど、無反応。

 一旦、荷物をピックアップして、ペテルブルク行きの国内線S7航空チェックインに向かう。チェックインはサクサク済んで、出発までしばし自由時間。


 

ヘンなオブジェ発見!

 この後バスに乗せられ、寒風吹く中、タラップを上がって機内へ。LCCではないと思うけど、かなり席は狭い。1時間半のフライトだけど、軽食が出る。

 パンがパサパサなのはご愛敬。かなりボリュームがあり、半分残してしまった。ドリンクはコーヒーかジュースか選べたけど、ジュースがちょっと変わっていたので敢えてジュースを選ぶ。こけももジュースらしい。この後、このこけももジュースはしょっちゅうお目に掛かることに。

 アッと言う間にサンクトベテルブルクに到着。


サンクトペテルブルク・プールコヴォ空港


こぢんまりとした空港。

 ここからバスでホテルへ。30分くらいだったかな、、、。鼻タレの上に、結構疲れてぐったり。ホテルに着いたのは午後8時半頃だった。


なかなか良い感じの部屋

 

お湯の出も良いし、水も用意してくれてあるし、キレイだし、ホッとする。ここにはこれから3泊するのだから。


TVをつけたらコロナのニュース

 ま、入国拒否に遭うこともなく、なんとか宿に辿り着けて良かった。明日からいよいよ観光だ! 

 

その②につづく

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