**壁がなくなった今も天使が見守る街** vol.2
関連映画:『ベルリン・天使の詩』(1990)
その①につづき
今日は、終日ベルリン街歩きなのだ。前日までの雨予報がウソの様に、快晴!! そう、私は“晴れ女”なのです。
アテンドをしてくださるB子さんは、ホテルまでお迎えに来てくれるとのこと。9時50分にホテルロビーで待ち合わせなので、少し早めに降りていくと、すでにB子さんはいらしておりました。B子さんについてはおいおい書いていくとして、、、。
事前にお知らせいただいていた本日のコースは、、、
ベルリン大聖堂 → ハウス・シュヴァルツェンベルク → イーストサイドギャラリー → トルコマーケット → チェックポイントチャーリー → ユダヤ人犠牲者記念館 → ブランデンブルク門 → 国会議事堂(ガラスドーム見学)
と、盛りだくさん!! 「かなり歩きますので、、、」とB子さんにはさんざん念を押されており、気合いを入れて、いざホテルを出発。
まずは、1日乗り放題乗車券を購入し、Sバーンでアレクサンダー広場駅(Berlin Alexanderplatz Bahnhof)へ。
電車を降り、さぁ、歩くぞ~!と意気込んでいると、B子さんは冷静です。「お水、買っておきましょうか?」 ……確かに。日本みたいにあちこちに自販機はないのだよね。
……というわけで、駅の真ん前にある Galeria Kaufhof Berlin Alexanderplatz というデパートへ。
右手が旧東ベルリン時代からのデパート。奥にそびえ立つのはもちろんテレビ塔
この1階に、日本でいうデパ地下の様なものがあり、飲料がズラ~ッとならんでおりました。水の種類も豊富すぎて迷ったけれど、オレンジ風味とやらをゲット。ちなみに、ドイツでは、ペットボトルを売り場に返却すると、いくらかお金が戻ってくるのだって。
さて、気を取り直してベルリン大聖堂(Berliner Dom)へ。テレビ塔を背に橋を渡ってスタスタ。B子さん、歩くの速い!! てくてく、なんぞではなく、スタスタ、いえ、ずんずん、って感じだった。B子さんがここまで早足な理由は後ほど分かりました。でも、普段も速歩だそうな。
大聖堂、、、というだけあって、本当に大きい。中には入らなかったのだけど、外からでも十分その重厚かつ壮麗な建物は堪能できます。
結構、観光客が多かった
隣のシュプレー川からの大聖堂
この大聖堂は、戦争で破壊されたけど元通りに再建されたんだとか。B子さん曰く、ベルリン市民(というかドイツ人)は、戦争で破壊された建造物や街並みを、とにかく元通りに戻すことに異常に執念を燃やしたらしい。とは言っても、そこは敗戦国、建前上、何でもかんでも元通りに出来ないもどかしさはあったらしく、逆に敢えて破壊されたまま遺してあるものも結構あるんだとか。
大聖堂横の旧博物館(Altes Museum)。有名な建物らしいけど、もちろん外から見るだけ
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さて、サクサク次へ進みます。お次はハウス・シュヴァルツェンベルク(Haus Schwarzenberg)。ここは、いわゆる“サブカル発信地的な場所”らしい。とにかく、壁画が凄くて、、、。ここに絵を描くのは若手アーティストの登竜門というか、目指すべき場所らしい。観光客も結構多くて。個性的な絵の数々に圧倒されたわ、、、。
もはや、個性的を超えている、、、
隙間という隙間に絵が、、、
ここに限らずだけど、ベルリンは壁画が多かった。普通のビルやアパートの壁面にモダンアートな落書きみたいな絵が描かれていて、それがまた風景にマッチしている。見とれて写真撮り忘れたのがイタイ、、、。というか、B子さんはイロイロ気を遣ってくださったんだけど、何気ない風景やら街並みやらのショットを撮りたいと思っても、歩みが速いので見ているうちに通り過ぎてしまうということの連続で、ああ、撮っておけば良かった、と思うものが多々あります。
壁画に圧倒されつつ、少し歩いたところに、今度は、ハッケシャー・ホーフ(Hackescher Höfe)へ。レストランや劇場、ショップなどが建ち並ぶ可愛い中庭の様な場所でした。
可愛いタイル張り(?)の壁に囲まれた中庭風
このハッケシャー・ホーフは、ベルリンのミッテ(Mitte)という地区にあるのだけど、ミッテは、東京で言うと原宿~表参道辺りらしい。ハウス・シュヴァルツェンベルクは原宿、ハッケシャー・ホーフは表参道?みたいな。……と、B子さんの解説あり。
で、ここにある、アンペルマンショップにB子さんが「お土産でもいかが?」と案内してくださいました。「10分ほどどーぞ」と言われ、内心、“え゛~、そこまで分刻みなの??”と思いつつ、小さいお店なので、まあ10分でも結構隅々見ることが出来ました。
アンペルマンのキーホルダーとか、付箋とか、ショッピングバッグとか、、、ちまちましたものをもろもろゲット。でも、このアンペルマンショップは、渋谷にもあるらしい(どこか知らないけど)。おまけに、ネットでも日本公式HPから買い物できる。……まあでも、これは旅の記念だからネ。
あ、アンペルマンについては、ご存じの方も多いと思いますが、一応。旧東ドイツ時代の「歩行者用信号機」。旧東ドイツのものは何かと壊されがちだけれど、このアンペルマンだけは、統合後のドイツで支持者が多いのだって。だから、ベルリン中の信号を、今、このアンペルマンに変更中なんだとか。詳しくは、こちらへどうぞ。
確かに可愛いのよ、この信号。これは、ホテル近くで撮ったもの
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さて、買い物を終えて、またSバーンに乗り、イーストサイドギャラリーへ。そう、あの“ベルリンの壁”の残る場所です。
これらの絵画が描かれている方が、旧東ドイツ側なんだとか。壁が壊れた後に、アートとして描かれたのだそうです。
今回初めて知ったのだけれど、ベルリンの壁は、三重構造になっていて、つまり、壁が3枚あったってことです。壁と壁との間も結構広く、1枚超えたからと言って、すぐに自由の街へと脱出できたわけではなかったのね。
『ベルリン・天使の詩』で、カラーに反転したシーン(天使ダミエル(ブルーノ・ガンツ)が人間になった場面)でも壁が出て来ました。ダミエルが空から降ってきた鎧で頭を怪我し、額から流れる赤い血に感動しながら歩くバックにも壁画がありました。
人間になった天使ダミエルが歩く背景にはサイケな壁画が、、、
端から端まで、全長1.3キロだとか。歩いたわよ、端から端まで。……つっても、大した距離ではなかったけど。あの、有名な“ブレジネフとホーネッガーのキス”の壁画ももちろんありましたヨ。でも、有名すぎる絵の写真は他でも見られますので、ここではパス。
イーストサイドギャラリーそばのオーバーバオム橋から市中心部を眺める
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結構歩いたので、B子さん、気を遣って、オススメのアイスクリーム屋さんに連れて行ってくださいます。ここで、B子さんが美味しいと教えてくれた、ウォーターメロン&バナナを注文!
白いのがバナナ、ピンクがウォータメロン
これがまあ、ホントに美味しいのなんの。甘いのにサッパリしていて、なんというか、渇いた喉に沁みるのです。普通、アイスを食べると、水分とりたくなるものですが、コレは違うのね。決して、氷ではない、本当のクリームなのに、でも喉を潤してくれるのです。食べ終わった後も、水飲みたいって思わない。水分補給したみたいな感じ。すごくフシギ。
これがアイスクリーム屋さん
さあ、一息ついたので、次はトルコマーケットへ!!
このトルコマーケットは、ホントに楽しかったんだけれど、写真をなかなか撮れず、、、。でも、良いサイトを見つけたので、興味のある方はこちらをご覧ください。ベルリン在住のトルコ系の方々が、火曜日と金曜日に開いている市です。
私たちが訪れたのがたまたま火曜日だったので、B子さんがこちらをメニューに加えてくださったのでした。でも、それが却ってB子さんを焦らせることに、、、。どうしてB子さんは最初から、あそこまで時間を気にされていたのか、、、、? それがこの後、分かったのです
その③につづく