映画 ご(誤)鑑賞日記

映画は楽し♪ 何をどう見ようと見る人の自由だ! 愛あるご鑑賞日記です。

離愁(1973年)

2022-08-30 | 【り】

作品情報⇒https://moviewalker.jp/mv12461/


以下、映画.comよりあらすじのコピペです(青字は筆者加筆)。

=====ここから。
 
 1940年。ベルギーとフランスの国境近くに住むラジオの修理工ジュリアン(トランティニャン)は、ドイツ軍の侵攻から逃れるため妻子とともに村を離れることに。

 妊娠中の妻と子どもは列車の客室に乗せ、自身は家畜車で移動する彼は、ある駅で列車に乗り込もうとする若いユダヤ人女性アンナ(ロミー)と出会う。

 初めは言葉すら交わさないジュリアンとアンナだったが、次第にひかれ合うようになっていく。

=====ここまで。

 
☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆


 渋谷のBunkamuraル・シネマで今月「没後40年 ロミー・シュナイダー映画祭」が開催されていました。チラシを見ていたので行きたかったのですが、何しろこの酷暑とコロナの異常な感染状況にすっかり行く気が削がれてしまいました。

 渋谷駅からBunkamuraまで歩いて行くのを考えるだけで、うへぇ~~という感じになってしまうのですよねぇ(渋谷がそもそも苦手)。本当は、同じくBunkamuraで開催中の「かこさとし展」にも行きたいのだが、暑いのがどうにもダメな私には、あの場所は高い高いハードルです。うぅむ、、、でも見たいなぁ。

 ロミー・シュナイダー映画祭は、好評だったのか、追加上映がされる様子。でも、これも折角だけど行けない(日程的に)。

 本作は、長らくソフト化されていなかったようなのだけど、割と最近DVD化されたみたいです。ロミーとトランティニャンの共演でラブストーリーだと聞き、ラブストーリー苦手だけど、TSUTAYAで借りて見てみました。もう1か月くらい前に見たのだけど、全然記憶が薄れない素晴らしい映画でした。


◆ラストが全て。

 いやぁ、、、見終わって呆然としてしまった映画は久しぶりかも。

 ジュリアンとアンナは、列車を降りた後、一旦別れる(というか、アンナが無言で立ち去る)のだが、3年後、アンナはナチスに捕まって、彼女が持っていた身分証明書にジュリアンの名前があったことから、ジュリアンはナチスの支配下にあったフランス警察に尋問を受けることに、、、。

 尋問する方も「何かの手違いで勝手に名前を使われただけでしょう」などとジュリアンに言う。しかし、この身分証明書は、実は3年前に列車を降りた際に、ジュリアンがユダヤ人のアンナを「私の妻です」と係官に言って、どさくさに紛れて作ったものだったのである。

 警察は「もう帰っていいですよ」と言ってジュリアンを見送るそぶりをしつつ「せっかくだから女に会ってみますか」といってアンナをジュリアンの前に連れてくるのだ。

 しばし緊張感が取調室に充満するが、ジュリアンが立ち上がり出口に向かう。そのまま扉を開けて部屋を出て行けば、ジュリアンは無事に今までどおり妻子と平和に暮らす日々が待っているだろう。……けれど、ジュリアンは、その扉の前で振り返る。ハッとするアンナ。2人の様子を見守る警察官。

 ラストは、ジュリアンの手に片頬を覆われて泣き崩れるアンナのストップモーションでエンドマークである。この幕切れが痛い、、、。この後、2人がどうなるかは容易に想像がつくわけで、それでも敢えて、あそこでジュリアンが扉を開けて出て行かなかったことに、本作を見た多くの人は心揺さぶられたのではないだろうか。


◆なぜジュリアンは、、、

 ラストまでは比較的淡々とした描写で、列車内のシーンが大半を占める。臨月の妻と子供は客車に乗せるが、席が足りずに、ジュリアンは貨車に乗らざるを得ず、そこでアンナと出会う。

 アンナは最初から謎めいており、服装も黒いワンピースで頭髪もひっつめといたってシンプルなのに、何とも言えない色気を放っている。ジュリアンは、最初からアンナに心奪われていたようにも見える。

 避難する列車の旅で皆どこか刹那的である。貨車内では飲んで歌ったり踊ったり、時には喧嘩したりと、一見どこにでもある人間の営みがそこでは展開され、このまま無事に目的地に着くかと思われたその手前で、突然、空からドイツ軍の機銃掃射を受けて、さっきまで踊っていた人々がバタバタ倒れる。生と死が入り乱れる。

 そんな空気が支配している中で、普通の精神状態ではないだろう美男美女が乗り合わせれば、そりゃまあ、ああなるのも道理かな、と思う。一種の吊り橋効果というか。

 しかし、本作の場合、吊り橋効果などという心理学用語が吹っ飛んでしまうあのラストである。3年経っても、ジュリアンのアンナへの思いは1ミリも摩耗していなかったということか、、、。

 なぜ、妻子のあるジュリアンにとって、しかも子供は幼子でかわいい盛りのはずだが、妻子でなくアンナだったのだろう。……などという問いは野暮というか、愚であるのだろうけど、あの後、ジュリアンは拘束されるに違いなく、恐らくは殺されるか、よくて収容所送りだろう。収容所から生きて還れる確率は高くない。そう考えると、ジュリアンは、あの後、自分の行動を悔いた瞬間もあったのではないか?

 本作には原作があるらしいが、原作はもっとドライな話で、エンディングも違うものになっているらしい。


◆その他もろもろ

 ロミーは、エキゾチックな美しさ。

 途中、井戸の水でジュリアンとアンナが身体を洗うシーンがあって、ロミーは下着姿になるのだけど、これがとっても素敵だった。決して若いピチピチのギャルではないけれど、実にキレイなのだ。セクシーという感じではない。むしろ、黒いワンピース姿のロミーの方がよほどセクシーだった。

 トランティニャン、やっぱり若い頃はハンサムでイイ男だなぁ。『Z』での颯爽とした姿をまた見たくなってしまった。

 ネットで感想をザッピングしたところ、ジュリアンとアンナについて“絶望的な愛”と書いている人がいた。“絶望的”な“愛”かぁ、、、とちょっと考えてしまった。2人に待っているのは死だから? この先2人が共に生きることができないから? アンナのあのラストショットは、絶望的な愛の涙ではないと思うな~。ジュリアンの自分への思いが命と引き換えのものだったことに対する喜びの涙だったと思うのよ。というか、少なくとも私がアンナなら、そうなる。自分が愛する人の、自分への思いを目の当たりにして、絶望的な愛だなんて受け止めない。そんな愛情を、生きている間に一度受ければ、もう死んでもいいじゃん、、、と思う。

 95分と短めだけど、充実感を味わえる、でも、鑑賞後感はかなり重い映画だった。少し時間をおいて、また見たい。

 

 

 

 

 

 

 

 

原作を読みくなったので図書館で予約しました♪

 

 

 

 

★★ランキング参加中★★

コメント (4)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

島へ!!~八丈島を巡る遠足旅行~ ⑤

2022-08-28 | 旅行記(国内)


につづき 


 遅々として進まない旅行記もようやくの最終回。もう帰ってから2か月近く経っているんですが、、、。

《3日目》

 本日最終日。やはり、昨日の天気予報は当たっていたらしく、外を見たら曇天。

 7時半頃朝食へ。前日と同じく友人曰くのイケメン兄さんが案内してくれる。

 ちなみに、右上の椀に入っている茶色いのは、ジャージー牛乳入りカレー。まろやかで美味しかった。プレートの右上のは、これまたジャージー牛肉とジャガイモの煮込み。あれもこれもと欲張ったけど完食。


☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆


 9時20分出発。まずは八丈植物公園へ。


八丈植物公園(手前の石積みは八丈島を模しているのだって)

 

 

 こちらの植物園では、熱帯・亜熱帯の植物を中心に展示されている。左はタコノキ(蛸の木)、右はタビビトノキ(旅人の木)。タビビトノキ、大きい、、、。

 

 

 ちっちゃいパイナップルもありました、、、。右の画像の、路が赤いのは、火山砂利が敷き詰められているから。赤い火山砂利は、八丈富士ができる過程で噴火した際の火山礫だとか。赤いのは高温で酸化したのだそう。

 で、この公園の一角にはキョンが飼育されている。キョンについては、いつだったかのNHKの番組で、千葉で大繁殖して問題になっていると言っているのを見ていたのだが、外来種のキョン、勝手に人間に持ち込まれ、本能のままに生きているだけで増え過ぎだの食害だのと迷惑がられて駆除されるという、気の毒なことこの上ない。まあ、そういう動物はキョンだけじゃないけれど、、、。

  

 可愛らしいキョン。人馴れしていて、呼べばやって来る。鳴き声は聞けなかったけど、あんまし鳴かないのかな?

 この後、園内にある八丈ビジターセンターというところで、八丈島の自然に関する15分くらいのビデオを見せられた。

 遠足と思しき幼稚園くらいの子どもたちの集団がいたけれど、おおむね私たちのツアーくらいしか人がおらず、園内は閑散としていた。


☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆


 植物園を後にして、昨日行くはずだったお土産屋さんへ。


どうやら島で一番大きいお土産屋さんみたい(民芸あき)

 

 こちらでは、職場とか友人とかへのお土産を買い(ウチの人へのはすっかり忘れていた)、その他、民芸品等々見て楽しむ。

地味な戦利品、、、

 あしたばラーメンは、まあ、かろうじて明日葉の香りのする麺で、味は普通。塩ラーメンは想像していたよりしょっぱかった。ラーメン1袋280円だったのだが、ちょっと高いよなぁ。

 買い物が済んだら、少し早めの昼食ということで、郷土料理の島寿司のお店「厨(くりや)」さんへ。アクリルパーテーションが立てられ、各テーブル2人ずつが斜向かいに座る様にセッティングされていた。

 

  島寿司は、甘めの寿司飯とタレで漬け込んだタネの握り寿司で、パッと見はまあ、普通の握りなんだけど、ビックリなのは、ワサビの代わりにカラシが使われていること。これが、違和感なくて美味しいのだった。醤油をつけなくてもいいくらい。

 太巻きにはもちろん、明日葉。おひたしももちろん明日葉! 美味しゅうございました。

 この後、近くのスーパーに行きたい人は買い物へ行き、私と友人は、ちょっと店の周辺をうろうろ。

 

懐かしのポスト発見!

 

 で、この後、空港へ。13:50発というので、12時半頃空港へ着いたんだが、羽田からの便の到着が遅れて、結局20分くらい出発が遅れる。

 八丈空港はこじんまりとしていたけど、搭乗待合室は広くて(写真撮り忘れました)なかなか快適でした。待っている間に、A320が到着して、ようやく乗り込み、、、

 

ここ(滑走路上)でまさしく“回れ右”をして離陸へ


 友人は、帰りは爆睡。私はあんまし機内で熟睡できないタチで……。行きのB737とちがって、イヤホンを配られエンタメも楽しめたけど、1時間弱であまりイロイロ物色する気にもなれず、ず~~っと窓から外を眺めておりました。羽田に近づいてきたら、遠くに並行している飛行機がちっちゃく見えた。

 

到着~


 ……というわけで、ホントに遠足みたいな旅行でありましたが、楽しかったです。

 友人は「また行きたい♪」と言っていて、私は、まぁ同じ時間とお金をかけるなら別の所に行くかな、、、。いえ、もう一回行ってもゼンゼンいいんですけど、昨今のご時世を思うと、行けるときにあちこち行っておきたい、と思うのです。

 最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

 

 

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

島へ!!~八丈島を巡る遠足旅行~ ④

2022-08-20 | 旅行記(国内)


につづき 


 とりあえず汗も引いたところで、バスに乗り、お次の大坂トンネル展望台へ。

大坂トンネル展望台からの眺め。左の島は八丈小島、右は八丈富士(ふもとに見える直線状の丘が滑走路)


 良いお天気で、視界良好で良かったです。の陣屋敷の石垣に積まれいていた石は、こちらの海岸からこの展望台のある山を越えて運んだというのだから、考えられん、、、。写真撮り忘れましたが、この展望台の反対側の山側にはけもの道のような道があって、そこがかつて流人が石を運んだ道だったとか。それで握り飯1個って、あんまりだろ、、、。

 10分くらい眺めを堪能した後、本来の予定ならばお土産屋さんで買い物タイムだったのだが、明日訪れる予定の八丈富士にある「ふれあい牧場」に行くことに。

 というのも、明日は八丈富士は霧に覆われる予報が出ているとかで、今日のうちに行ってしまいましょう、ということでした。

八丈牛、、、という品種はないそうで(こちらから出荷され、出荷先のブランド名がつくということ)

 こちらの牧場では完全放牧で、嵐が来ようが雪が降ろうが、このままだそうです。牛たちは、お天気が悪いと木の下などに集まって避難しているそうです。ここにこうしてのんびりしているこの子たちも、いずれは、、、

牧場からの眺め。眼下には滑走路(中央右の岬に見える白い橋が、大坂トンネル)

 羽田から飛んでくる飛行機は、通常は上の画像でいうと右側から進入して来ます。滑走路が2,000メートルと短い上に、風が強いので、離着陸にはかなりの技量を要するのだとか。着陸時に衝撃があるのは、まあ当然ということなんですね。

 こちらでは、牧場ならではの牛乳とか乳製品とか賞味できるのかしらん、と思っていたら、まるでそういうのはありませんでした。確かに、旅程表にもそんなことは書いてなかったんだけどね、、、。

 というわけで、ここも眺めを堪能して宿へ戻ります。

 宿へ戻ると、友人はアベ銃撃事件が気になるらしくTVに釘付け。でもまあ、TVが言っていることは同じことの繰り返しで、ただただイヤな気持ちになるばかり。で、友人も同じだったらしく、早々にTVは消して、互いの戦利品を確認したり、ムダ話をしたり。

 ……このツアー、実は、参加者の平均年齢がお高くて、多分、私たちが一番若いという、、、。何度か同じ会社のツアーを利用しているけど、こんなことは初めてで、ちょっとビックリでした。ご夫婦と思しき2人組が多かったかなぁ(といっても、総勢18人でしたが)。夫婦で旅行かぁ、、、と何となく感慨深かったですね。私は、旅行は一人か女同士の方が良いクチなので、、、。

 で、18時から夕食。朝食時のイケメン兄さんは見当たらず、、、。

食堂からの眺め。怪しい雲行き、、、

 

 

 今夜は、くさやはなく、友人ともどもホッとする。八丈ジャージー牛乳の焦がし醤油フォンデュ(右画像の左上の茶色い塊)がすごく美味しくて、ビックリ。このフォンデュのソースは販売していないの? と係の人に聞いたら、牛乳を使用していて日持ちしないので、、、とのこと。商品化すればよいのに!と思いました。レトルトとかで売っていれば絶対買って帰ったなぁ。

 

 

 

 デザートのパッションフルーツのムースも、見栄えは普通だけど、すごく美味しくて、、、。もっと食べたかったわぁ。

 で、この日も8時半からの星空観賞会はないだろう、、、と思っていたら、8時に掲示板を見に行くと、なんと「開催」とのこと。なので、友人と屋上まで行ってみるが、雲が多く、星なんてほとんど見えない、、、。ホントにやるの??と訝しんでいると、添乗員さんもやってきて「ホントにやるんですかねぇ?」

 結局、雲はどんどん広がるいっぽう。お天気が良いと、本当に満天の星!!!らしい。けど、私は中国で、それこそ、星の雨が降ってきそうな星空を見たことがあるので、まあ、あまり星空に未練はなく(友人も割と未練なさそうだった)早々に諦めてお風呂へ行くことに。

 昨日より、露天風呂の湯温がちょっと高め??な感じではあったけど、気持ちよくなって、早々にその後ベッドに、、、。明日は最終日。

 

へつづく

 

コメント (4)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ディナーラッシュ(2001年)

2022-08-19 | 【て】

作品情報⇒https://moviewalker.jp/mv33088/


以下、wikiよりあらすじのコピペです。

=====ここから。
 
 舞台はニューヨークの四つ星イタリアレストラン。天才料理人ウードの芸術的な料理が人気を博し、連日各界の著名人が訪れていた。

 しかし、レストラン創業者の父ルイスは、伝統的な家庭料理店として作り上げたこの店を、まるで違うお洒落なイタリアンへと変貌させた息子を良く思っておらず、経営権も譲らないままだった。また、従業員のギャンブルが原因となりルイスの古くからの親友がマフィアに暗殺されたことで、すっかり気が滅入っていた。

 そして平日のある夜。この日も厨房・フロアが慌ただしく交錯する「ディナーラッシュ」の時間が訪れ、個性豊かな店員・客たちはそれぞれの生き様を垣間見せていた。そんな中、暗殺犯であるマフィア二人が客として店に訪れ、ルイスにある交渉を持ち掛けてくる。

 そして閉店間際、ある事件が起きる。

=====ここまで。

 約20年ぶりの再見。

 
☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆


 前回(正確には前々回か)書いたとおり、『ボイリング・ポイント/沸騰』を見たときに、本作を思い出して見たくなったのでした。

 最初に見たのは多分、公開翌年くらいだったかな。見たのもDVDだかVHSだかでだったと思うけど、まあまあ面白かったという記憶以外はほぼ忘れていたので、今回見てみて、覚えている(というか思い出した)シーンも割とあって、ちょっと意外でした。

 そしてやっぱり、こっちの方が面白い! の数は同じだけど、『ボイリング~』は1個オマケだから。

 冒頭からいきなり、レストラン映画とは思えない幕開け。何しろ、いきなりギャングみたいなのにオジサンが殺されちゃうんだから。この殺されたオジサンが、舞台となるレストランの共同経営者だったのでした。

 レストラン映画でありながら、かなり重層的な人間ドラマであり、やはりシナリオの出来が本作の方が圧倒的に素晴らしい。縦糸となるのは、経営権の父から息子への移譲なのだが、横糸として実にいろんなことが描かれる。もちろん、超多忙な厨房シーンもたっぷりあり、何より料理が美味しそう、、、。

 出てくる人たちは、シェフやスーシェフ、その他の料理人、オーナー、評論家、、、と『ボイリング~』と大して変わらないのだけど、本作でひときわイイ味出していたのが、バーテンダーのショーン。どんなクイズにも正解してしまい、彼が答えられない質問を出せるか客と賭けをする。しかも、その答え方が嫌味じゃなくてカッコいいのよ。どこぞのクイズ王なんて恥ずかしくなるようなスマートさ&品の良さ。知性を見せるというのは、こうでなくてはね。

 このショーンを演じていたのがジェイミー・ハリスで、調べたら、なんと父親がリチャード・ハリス。あんまし似ていない、、、? このお方、なんと『父の祈りを』でデビューなさっている。知らなかった、、、。どことなく、雰囲気がビル・ナイに似ている気がして、気に入ってしまった。

 余談だが、ビル・ナイと言えば黒澤の『生きる』の英国リメイク版映画で主演しているとか、、、。脚本をカズオ・イシグロって、ちょっとどーなん??という気もするが。正直言って『生きる』は好きじゃない(というか嫌い)だけど、ビル・ナイ主演なら見たいかも、、、。予告編見た感じは悪くなさそうかなぁ。

 話戻って、、、このバーカウンターに一人飲みにふらりとやってくる銀行マン(証券マンだったかな)が、またイイ感じ。、、、なんだが、この男が実は……という、とんでもないラストにもつながっていく。

 シェフもいいんだけど、スーシェフのダンカンがもうどうしようもなく情けないダメんずで、見ていてイラっと来るのだが憎めないというか。『ボイリング~』ではシェフがこのキャラに少しだけ近いが、ダンカンよりもゼンゼン可愛げなかったのでイケてなかった。女心をくすぐるキャラという設定なのか、従業員の女性ニコーレ(ビビアン・ウー)と勤務時間中に店の外でセックスしちゃってる。あの厨房の状態からして、そんなことしてるヒマあんのかよ、というツッコミは野暮というものですかね。

 ダンカンを演じているのはカーク・アセヴェドで情けない感じが実にハマり役。調べたら、奥さんがキルステン・ウォーレンなのね。キルステン・ウォーレン、ドラマ『デス妻』に出ていました。

 同じ舞台装置に同じネタでも、シナリオでこうも見応えが違ってくるものかねぇ、、、と驚かされるのだけど、やはり、要であるシェフのキャラの違いも大きいかも。本作のシェフは、少なくとも料理の才能があるように見えるし、料理に対する姿勢に好感が持てる。『ボイリング~』のシェフは、酒飲みながら料理作ってたもんね、、、。

 ……というわけで、今回も感想になっておりませんが、『ボイリング~』を見るなら、本作を見た方が良いと思います、、、ってことで。感想終わり。
 

 

 

 

 

 

 

 


ラストが、ホントにレストラン映画? というビックリな終わり方。

 

 

 

 

★★ランキング参加中★★

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

島へ!!~八丈島を巡る遠足旅行~ ③

2022-08-11 | 旅行記(国内)

 

につづき 

 お昼にはちょい早めの11時半前に郷土料理のお店「いそざきえん」さんへ。

 古民家を改装したと思しき建物なのだが、看板がなければ郷土料理店には見えないな、、、多分。店内の写真を撮るのをすっかり忘れておりました(リンク先に画像あります)。

 というのも、料理の写真を撮っていたちょうどその時、スマホ画面にニュース速報が、、、。「安倍元首相銃撃されたもよう」の文字に、はぁ?となり、友人もびっくり。

 

 お店は我々のツアーで貸し切り状態の様で、あんまり喋るなと言われているし、静かなものでした。食べている間にも、また速報が入り、今度は「銃撃される」と断定になっていた、、、と思う。何だかイヤな予感しかないニュースで、せっかくの郷土料理も堪能できず、、、。

 でもまあ、私はどれも美味しくいただいたのだが、友人は、お刺身とお味噌汁以外はお気に召さなかった様子でご機嫌ナナメに。

 食べ終わって、出発までに時間があるので、お店から徒歩5分ほどのスーパーへ行ってみることに。

 
 スーパー「伊勢崎富次朗商店」(全日食チェーンでした)。店名のついたバス停もあった


 まあ、当たり前だけど普通のスーパーで、価格も都内とあまり変わらない印象だった。輸送費が掛かる割にはお安い、、、ということなのかも。一角に“八丈島コーナー”があったので、こちらで“島らしいもの”をいくつかゲット。


 しいたけ削り(630円)が思いのほか美味しく、サラダに混ぜたり冷ややっこにのっけたりであっという間に消費してしまった。下の茶色いのは明日葉のカップケーキで、ほんのり明日葉の香りがしたけど、フツーのカップケーキでしたね。3品で税込み1,501円でありました。

 で、再び郷土料理屋さんへ戻ってくると、明日葉の苗を販売しているとのこと。友人が「欲しい!」ということで、店主の男性に「都内のマンションのベランダでも育ちますか?」と聞くと、ご主人「まあ……、雑草ですからね、言っちゃえば」とのご返答。

 あはは、、、となって、よさげな苗をご主人に選んでいただき、友人は購入しておりました。たしか1鉢50円とかじゃなかったかな?

 ちなみに、3株あったらしいのだけど、うち2株は枯れてしまったそうな。1株は元気で、枯れた2株のうちの1株からは新芽が出ているらしい。明日葉の天ぷらを目指しているとのこと、どうなるでしょうか、、、。

 お次は、名古の展望台へ。

 展望台からの眺め

 この画像に映っていないのですが(なぜ入る様に写さなかったのだろう、、、?)船が泊っている右奥に掘っ立て小屋のような白い建物があり、そこが洞輪沢温泉という温泉なのだとか。サーファーやダイバー御用達の温泉だそうだけど、絶対温泉だなんて分からない小屋です。リンクフリーのサイトがあったので、詳しく知りたい方はこちらへ。

 この展望台には昭和天皇も来たとかで、天皇が立った場所に石が置いてあったけど、この八丈島も特攻の舞台となっていたらしいので、ここへ立って昭和天皇は何を思ったんですかね。

 再びバスに乗り、今度は“絶景温泉”と事前に旅行会社に知らされていた「みはらしの湯」へ。

 

 

露天風呂(画像お借りしました)

 なるほど、確かに絶景でした! でも、幸か不幸か好天で日光を遮るものがなにもなく、さすがに長時間は入っておれません、、、。ナトリウム温泉のようだったけど、炎天下では泉質がどうこうという余裕もあまりなく、せっかくの絶景もほどほどに、屋内の方へ、、。

 屋内でも温泉に浸かれるようになっていて、そこからでも景色は眺めることもできたのだけど、いかんせん、気温も高く、こっちでもあまり長くは入っていられず、、、。

 汗を流すどころか、むしろ大汗をかいて、やっとの思いで出てくると、、、

みんなテレビに釘付け、、、

 こっちは、汗だくでニュースどころじゃない。温泉自体は気持ち良かったのだけど、せっかくならもう少し涼しい時期の朝とかに来た方が良いかもね、、、などと思いながら冷水をひたすら飲む。

 20分くらい身体を冷ましたところで、出発の時間に、、、。このまま宿に帰って寝たい。


④へ続く

 

コメント (4)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ボイリング・ポイント/沸騰(2021年)

2022-08-10 | 【ほ】

作品情報⇒https://moviewalker.jp/mv77104/


以下、上記リンクよりあらすじのコピペです。

=====ここから。
 
 一年で最も賑わうクリスマス前の金曜日、ロンドンの人気高級レストランのオーナーシェフのアンディは妻子と別居中で心身共に疲れ切っていた。

 運が悪いことに衛生管理検査で評価を下げられるなど、次々とトラブルが起こる。気を取り直して開店するも、予約過多でスタッフたちは一発触発の状態に。

 そんななか、ライバルシェフのアリステアが有名なグルメ評論家を連れて来店し、脅迫まがいの取引を持ちかけてくる。

=====ここまで。

 全編ワンショット撮影の90分映画。

 
☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆


 毎日暑い暑いと言っても仕方がないのに言わずにいられない、この災害酷暑。おまけにコロナは世界一感染者多発しているとか。そらそーでしょ、こんだけ無策なんだから。外国で経済活動が戻ってきているってのは、日本よりお手軽にPCR検査をして、感染を常時高確率でチェックできていて、感染後の医療システムが構築されているからですよ。引き換えこちら3年経って7回も大波喰らってこの惨状。何回同じ失敗すりゃ学ぶんですか、、、っての。我が国の学術レベルは低下の一途だというし、もうお先真っ暗です。毎日絶望しています。長生き、、、したくないです。

 というわけで、気晴らしに映画でも見に行きましょうよ、、、と言いたいところだけど、こんな状況でとても劇場に行く気にはなれず、、、。本作も、ここまで感染が酷くなる前に見に行って、感想を書く気にもならずに放置しておりました。感想を書く気にならなかったのは、もちろん、絶望的な世情だけのせいではありません。映画自体がね、、、ってヤツです。

 この映画を見に行こうと思ったのは、Twitterで“面白い”という感想が流れて来たから。おまけにカットなしのワンショットというので、ちょっと好奇心をくすぐられたのでした。

 レストランが舞台の話は映画でもドラマでもイロイロありますが、本作はちょっと『ディナーラッシュ』っぽいかなぁ、とスチール画像からイメージしておりました。

 ちなみに、私がレストランもので一番好きなのは、ドラマ『王様のレストラン』ですね。VHSを全巻揃えたくらいです(DVD化されたけど買っていません、、、ごーん)。三谷幸喜脚本の映像作品は苦手なのがほとんどですが、『王様~』はもう文句なしの傑作です。あのドラマだけで、三谷氏は天才の名にふさわしい脚本家だと思っています。あとは、大河ドラマは見られます。『新選組!』は途中脱落したけど、『真田丸』は完走したし、今作『鎌倉殿の13人』は継続中で多分完走できるでしょう。

 余談はさておき、本作は、ハッキリ言って“ワンショット”のウリがなければ、ただの凡作です。ワンショットであっても凡作だと思いますけど、まあ、ワンショットは大変だと思うので、その労には一応敬意を表したいというか、、、。

 ストーリーは、レストランのバックヤードのゴタゴタと、お店のキラキラの対比を描きつつ、人間ドラマも、、、ということなんだろうけど、どれも手垢のついた陳腐なエピソードばかり。ナッツアレルギーの女性が客として来たら展開が予想できるけど、まんま展開するしね。いや、ストーリーが陳腐でも、描き方で面白い映画はいくらでもあるから、問題はソコじゃないのだ。ワンショットに神経使い過ぎたんじゃないのか?

 何といっても、レストラン映画で見せどころは料理なのに、その肝心の料理がゼンゼン美味しそうじゃない。……どころか、不味そう、でさえある。お皿に盛った料理が美しくないのよ。彩りもよろしくないし、盛り方もアバウトというか雑というか。これじゃぁ、見ていてそそられない。ロンドンで美味しい食べ物にありつけた記憶がないけど、これは、この映画がイギリス映画だからか?などと邪推してしまったよ。

 バックヤードがゴタゴタでも、料理が美味しそうで美しければ、見ている方も楽しめるのだけど、これじゃあ、こんな店行きたくねーわ、、、で感想としては終わってしまう。

 正直なところ、わざわざ劇場まで行って見る映画じゃないですね。まぁ、鑑賞料金返せとまでは思わなかったけど、当然、パンフなど買う気にもならず。

 帰宅途上、『ディナーラッシュ』の方が面白かったよなー、と思いながらも、そう言えば内容ほとんど覚えていないなぁ、と思い至り、再見することにしました。……ので、次回の感想文は『ディナーラッシュ』です(予告する意味あるのか?)

 グチばかりで感想文になっておりません。すみません。

 

 

 

 

 

 

人種差別丸出しの客が不快極まりなかった。

 

 

 

★★ランキング参加中★★

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アデルの恋の物語(1975年)

2022-08-07 | 【あ】

作品情報⇒https://moviewalker.jp/mv11495/


以下、AmazonのHPよりあらすじのコピペです(青字は筆者加筆)。

=====ここから。
 
 1863年、イギリスの植民地カナダの港に一人の娘が降り立つ。

 彼女の名はアデル・ユゴー(イザベル・アジャーニ)。かのフランスの大文豪ヴィクトル・ユゴーの娘。彼女は父と共に亡命中に出逢い、恋に落ちたイギリス軍中尉ピンソンを追って単身大西洋を越えてきたのだ。

 しかしやっとの思いで見つけたピンソンの心は、既に冷め切っていたことを知る……。

=====ここまで。


☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆


 少し前に「ヴィクトール・ユゴー言葉と権力 ナポレオン三世との戦い」(西永良成著/平凡社新書)という本を読んで、ユゴーといえば、レミゼかアデルくらいのイメージしかなかった(映画絡み)のだけれど、この本を読んでイメージがかなり変わったというか、、、。亡くなったときに国葬されたフランスの英雄であったとは知っていたけど、なぜ英雄とされていたのか知らなかったので。……で、なるほど、このような人物ならば国葬もされるのか、と多少理解しました。引き換え、今我が国で国葬されようとしている人は、、、控えめに言って、国賊じゃないですかね?

 それはさておき、その本の中で、このアデルの事件も少しだけ触れられていたけど、精神的なダメージについて言及されていたのは長女の水難事故の方でしたね。アデルの件もまあ大変だったんでしょうが、外国でのことだったし、どうしようもなかったんでしょうかね。ちょっと本の内容も忘れかけているので定かじゃないですが、、、。

 で、そんな本を読んだ後に、『生誕90周年上映 フランソワ・トリュフォーの冒険』という企画があって、本作をスクリーンでどうしても見たいと思いまして先月行ってまいりました。ほかにも見たい作品があったんだけど、スケジュール的にちょっとタイトだったんですよねぇ。……と思っていたら、来週からアンコール上映されることになっていた!! 

 というわけで、ようやく感想です……。


◆私を見て!!

 本作を初めて見たのは、多分、30年くらい前だと思う。その後、1~2回見たように思うが、スクリーンで見たのは今回が初めて。で、前回見てからは、少なくとも10年くらい経っているので、大方忘れており、一番ビックリしたのは、ピンソンが私の記憶していたのより(優男だけど)イケメンだったってこと。

 ……これ、アデルを演じたのがアジャーニでなければ、映画として成立していなかっただろうと思う。トリュフォーが長年企画を温めながら実現しなかったけれど、アジャーニを見てすぐさま脚本を書いた、っての、すごくよく分かる。圧倒的な美女だからこそ、狂っていく様が映像として見られるのであって、並みの容姿だったらホラーですよ、マジで。アジャーニだから、悲劇の映画になっているけど。

 今回、初めて引っ掛かったのは、アデルが“書くこと”に結構こだわりを見せていたこと。あまりに偉大な父親なもんだから、彼女が書きたいと思って、実際に書いているのだが、それらは父親のビッグネームが圧倒して端からなかったことになっていくわけね。何かを“書いた”ことにすらならないという、、、。

 ピンソンへの手紙、ユゴーへの手紙、日記(手記)等々を紙を買っては書くのだが、映画の中でもそれらがどうなったのか、ちゃんとは描かれていない。ピンソンへの手紙のうちの何通かは、ピンソンに届けられたんだけど。

 演じたアジャーニは18歳だったけど、実際のアデルは、30歳過ぎだったらしい。で、本作内でも度々描かれていた姉(ユゴーの長女)の水死。前述の本にもあったように、ユゴーはこの水死事件にはかなり消耗した様で、アデルにしてみれば、自分の書いたものが端から埋もれていく中で、父親の消耗を目の当たりにし、父親のにとってのアデル自身の存在意義を大いに疑うことになったのに違いない。

 そんな折に出会ったピンソン。優男ピンソン、アデルがユゴーの娘だからと、甘い言葉を浴びせたのだろう。アデルが真に受けたのも、それでピンソンに病的にハマったのも無理はないという気がする。彼女の承認欲求は極限に達していたのだ、、、。

 若い頃の私には、そういう背景は全然見えていなかった。今回も、んん?という感じだったが、考えながら時間が経って、ようやくピンと来たというか。前述の本を読んでいたのが大きかったかも。

 けれど、結局、アデルはピンソンにも必要とされず、彼女の承認欲求は行き場を失う。そりゃ病むわね、、、。

 この映画を、ストーカーものだと言ってしまえば、それはそうかも知れないが、アデルの置かれた立場を思うとただただ辛い。だって、彼女はそうはいっても、自分がユゴーの娘であることを支えとしているのだ。そんな矛盾を自己の内面に抱えて、苦しくないわけがない。


◆その他もろもろ

 それにしても、アジャーニさまの美しいことよ、、、。もう、スクリーンに釘付けだった。

 だんだんヤバくなっていく様が実にリアル。『カミーユ・クローデル』もそうだったけど、こういう“こわれゆく”人間を演じさせたら、彼女の魅力は全開になる気がするなぁ。それはやはり、あの美貌のなせる業でもあるだろう。

 ピンソンを演じているのはブルース・ロビンソン。私の記憶よりだいぶイケメンだった。今回wikiで調べたら、彼は、俳優よりも脚本書いたり監督したりで活躍している様子。ゼッフィレッリの『ロミオとジュリエット』にもベンヴォーリオ役で出演していた!!知らんかった。

 ピンソンが軍の訓練中に、アデルが現れるシーンがあったのだが、アデルが完全に病んでしまった後より、このシーンが私は一番キツかった。客観的に見れば、KYなヤバい女でしかないのだが、もうそういう話じゃないんだよね、、、。

 ただ、史実的に言えば、アデルは30歳を過ぎていて、当時の30歳過ぎの女性と言えば、今の感覚とは大分違うだろうから、ピンソンもかなり恐怖を感じたことだろう。傍から見ても、アデルに同情する人は少なかったかも知れぬ。当時は、父親のユゴーも亡命中だったようで、なかなか身動きが取れなかったというのもあるだろう。まあ、ユゴーも決して清廉潔白じゃない人だったから、見放していたのかもしれないが、、、。

 カミーユ・クローデルも、アデルも、長い間精神病院に入れられてそこで人生を終えている。嗚呼、、、。

 

 

 

 

 

 

 

 

偉大過ぎる親を持つと、子は生き辛いかもね。

 

 

 

 

 

★★ランキング参加中★★

 

 

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする