映画 ご(誤)鑑賞日記

映画は楽し♪ 何をどう見ようと見る人の自由だ! 愛あるご鑑賞日記です。

抱擁(2002年)

2022-11-27 | 【ほ】

作品情報⇒https://moviewalker.jp/mv33191/


以下、TSUTAYAの作品紹介ページよりあらすじのコピペです(青字は筆者加筆)。

=====ここから。
 
 19世紀の桂冠詩人ランドルフ・ヘンリー・アッシュ(ジェレミー・ノーサム)研究のためロンドンにやって来たアメリカ人ローランド(アーロン・エッカート)はこの日、大学の図書館で、アッシュの蔵書の中に古い手紙が挟まれているのを発見する。

 やがてローランドは、それは愛妻家で知られるアッシュが同じ詩人でレズビアンのクリスタベル・ラモット(ジェニファー・イーリー)に宛てたラブレターであると確信する。それが証明できれば文学史を書き換える大発見となる。

 そこで彼はラモットの研究家で大学教師の女性モード(グウィネス・パルトロウ)に協力を仰ぎ、この詩人たちの封印された熱き愛の真相に迫るべく本格的な調査を始めるのだったが…。

=====ここまで。

 
☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆


 BBCドラマ「高慢と偏見」でエリザベスを演じていたジェニファー・イーリーがステキだったので、彼女の出ている映画を見てみようと思いDVDレンタルしました。ダサい邦題が残念だけど、掘り出し物の逸品でございました。

 ……「高慢と偏見」についての感想は後日改めて書きたいと思っております。


◆図書館の蔵書から、、、?

 とりあえずツッコミから。

 ローランドは大英博物館の付属施設と思しき研究室にアメリカからやって来て研究活動(?)しているようなんだが、上記あらすじにもあるように、図書館で“たまたま”研究対象であるアッシュの自筆手紙を見付ける。……のだけど、こういうことって文学の研究しているとあり得る話なんですか? 図書館の蔵書にそんな重大資料が人知れず挟まっているということが、、、??

 図書館がどんな図書館なのかにもよるだろうが、上記あらすじには“大学の”とあるけど、イマイチ映像からはその辺がよく分からんかった。そもそも図書館の蔵書って、所蔵時にいろいろ図書館員の人々が調べるんでないの? 大学図書館ならなおのこと、専門家がいるでしょ? しかも、アッシュという著名な詩人の蔵書ともなれば、隈なく調べるでしょう? てか、専門家なら調べずにはおれんでしょう??、、、というのは素人考えなんですかね? いっぱい資料があり過ぎると、とりあえず所蔵しちゃって、調べもせずに外国人の無名の研究者にも貸し出しできるようにしちゃうんですかね?

 序盤で描かれるこのシーンがかなり引っ掛かる。しかも、その手紙は蔵書からちょっとはみ出すように端がペロンと出ていたし。おまけに、ビックリなのは、ローランドくん、その手紙をくすねるのだ。超一級品資料を。……まぁ、これは映画だから構わんと言えば構わんけど、それ、窃盗ですから。と、一応ツッコミ。だいたい、それがアッシュの自筆の手紙かどうかなんて、なんでローランドみたいな一介の研究員がパッと見ただけで分かるのよ?

 フィクションというのは、細部にウソがあってはダメだと思うんだよね。大きなウソだからフィクションなんだけど、だからこそ、設定に関わる細部にウソがあると白ける。……といっても、私は文学研究のプロではないから、こういう描写がウソなのかどうかも分からないが。これが、プロにとっての“あるある”なら別にいいんだけど。だったら素人にもウソ臭く見えないようにもう少し丁寧な描写が欲しいかな。……それとも、ここに引っ掛かったのって私だけなのか??

 とまあ、大きく初っ端から躓いたのだけど、それでも掘り出し物だと見終わって思ったのは、“文学史を書き換える大発見”である100年前のアッシュとラモットのお話の方がなかなか見せるものになっていたからでございます。現在の、ローランドとモードの話は、ハッキリ言ってどーでも良いというか。もっと言っちゃうと、アッシュとラモットの話だけの映画にしてもゼンゼン良かったんでないの? と。十分見ごたえある時代物ロマンスになったと思うのに。

 しかも、現在編でアッシュとラモットの関係について、ものすごく簡単にいろんな資料が見つかって謎が解けていくんだよね。そんなにスルスル都合よく行くか??という、またまたツッコミ。

 だからさ、現在編、いらんやろ、、、と。挙句、モードはラモットの直系の子孫というオチまでつく。出来過ぎとか超えている。やり過ぎ。


◆その他もろもろ

 ……とまあ、文句は書きつくしたので、以下は良かったと感じた点を。

 ジェニファー・イーリー、知的な品と色気があって、こういう役には向いている。「高慢と偏見」のリジーとしては、ちょっと大人しいかな、、、という印象だったけど(もちろん良かったのだけど)、こちらのラモット役はまさにハマリ役だと感じた次第。知的だけでも、色気だけでも、こういう役はダメだもんね。

 アッシュを演じたジェレミー・ノーサムがステキだった。大人しくて従順な妻を大事に思ってはいるが、打てば響くラモットとの刺激を受けてしまっては、そらしょうがないでしょう、ああなっても。知的な会話が成立する異性というのは、当時は今より希少だったろうし、ましてやあのように美しくて色気もある女性なら、いくら堅物の詩人でも、恋に落ちるのは、まあ致し方あるまい。

 やはり、いつの時代も、恋愛は“その人と話していて楽しい”ことがかなり重要なファクターなのだ。時には知的な会話も必要だし、笑いのツボや間の取り方が同じことも大事。趣味や嗜好が違っていてもあまり問題ないけど、会話のセンスがかけ離れた相手との恋愛は、まあ成立しにくいわね、多分。

 1か月の不倫旅行で盛り上がった2人は、ラモットの恋人が自殺したことで完全に終わってしまう。この恋人は絵描きのようだが、女性の絵描きも100年前はなかなか厳しい状況だっただろう、、、。その上、恋人にも裏切られては、絶望するのも分かる気がする……けど、自殺はちょっとね、、、。

 だが、実は、アッシュとラモットの間には娘がいた、、、。そして、その娘を養子に出し、自分は叔母として、娘の成長を母と名乗れず見守ることで自分を罰しながら生きていくラモット。アッシュの死に際に、それを知らせる手紙を出すが、アッシュの妻はそれを本人に見せず、アッシュは事実を知らぬまま死んだのだった。

 ……と、ここからさらにもう一展開があって、それは敢えてここには書かないが、なかなかよい終わり方だと感じた次第。

 ローランドを演じるアーロン・エッカートはどこから見てもアメリカ人。イギリス人には絶対見えない。何でだろう、、、?

 お相手のモードを演ずるグウィネス・パルトロウは、どう見ても博士(ドクター)には見えないオシャレ過ぎる姉ちゃんで、なんだかなぁ、、、と思ったけど、私は彼女のことあんまし好きじゃないが、本作ではあまり嫌味な感じはなく、珍しくちょっとキレイに見えた。……あ、いや、まあ美人なんでしょうけどね。彼女のお母さんの若い頃は、ホントにキレイです。

 ローランドの部屋とか、モードの部屋とか、インテリアが実に素敵だった。

 現在と100年前とを時間が行き来する描写も工夫されていて自然で分かりやすく、演出はgoo。つくづく、現在編が蛇足に思える。

 

 

 

 

 

 

 

アッシュは架空の人物(桂冠詩人といえばDDLのお父さんですね)

 

 

 

 

★★ランキング参加中★★

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

厩戸沼にハマって奈良へ~「日出処の天子」の舞台を巡る旅~ ⑥

2022-11-19 | 旅行記(国内)


につづき


 お次は、最後の見学場所、四天王寺。

 四天王寺は、聖徳太子が建立したとされ、マンガでも四天王が出てくる名シーンがありましたね、、、。ここへ来るのは初めて。そもそも大阪にはあんまし来たことないので、、、。

 意外にも、かなり街中にあるのでした。この立地で、しかも、これだけ広大な敷地となると、維持費も大変だろうなぁ、、、などと下世話なことを考える。

中門の金剛力士像
 

創建当時の伽藍配置が忠実に再現されているという、、、

 

 

フリマ(?)開催中だった

 

もう、暑くて朦朧状態でした、、、


 しつこいようですが、殺人的な暑さで、厩戸を想像してニヤニヤする余裕など全くありませんでした。日干しにならぬよう、水を飲み、日陰を選んで歩き、義務感から画像を撮る、、、という。四天王寺=暑い、というのが私の中での四天王寺のイメージになってしまいました。

 ツアー参加の皆さんも、やっぱし暑かったせいで、バスに早く戻る人が多かったですね。そらそーでしょう、あれでは、、、。

 そんなわけで、ようやく全行程を終え、いざ帰路へ。


☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆


 40分ほどバスに揺られて、新大阪駅に到着。ふと見上げると、、、

 がーん、、、、。体温より高い。

 駅のキオスクで買い物して、15:33発のぞみ400号は定刻通りに無事発車。私は即爆睡したらしい、、、。

 ふと気付くと、車内販売が、、、。その音で目が覚めたみたい。

 隣席の同じツアー参加のおばさまが「よく寝てたわね。コーヒーごちそうするわ!!」とおっしゃる。いや、ごちそうしていただく理由がないので「いえいえ、お気持ちだけありがとうございます。アイス食べたいので、自分で買います!」と、3往復ぐらいやりとりし、どうにかおばさまに納得していただきました。

 


新幹線名物かちかちアイス

 

 めいらくのアイスなのか、、、。あ、めいらくはスジャータの会社です。……聞いてはいたけど、ホントにかちかちで、10分以上放置してから食べました。ちなみに1個300円。別に味は悪くないけど、ハーゲンダッツより高いってのは、車内販売とはいえ、どうなのか。コーヒーとセットで50円引きとなり、計580円。

 で、このおばさまとしばらくお話する。「私、もうリタイアしたから毎日日曜日なのよ。あなたはお仕事お休みしたの?」とか「おひとりさまツアーよく参加するの?」とか「この後、どこかまた行く予定あるの?」とか質問攻めに遭う、、、。

 私がつい「コロナ直前にロシアに、、、」と言ったばかりに、おばさま「まー、ソ連!? ソ連行ったなんてすごいわね、その頃、もうプーチンは戦争しようと思ってたんだわね、きっと」「ソ連、どーだった?」……と、やたら「ソ連」「ソ連」と連呼なさる。いや、だからロシアなんだけど、、、と思ったけど、まあ、メンドクサイし、実態はソ連と変わらんかも知れんのでそこはスルーで、モスクワもペテルブルクも良かった~というような話をしたら、「他にはどこに行ったの?」と聞かれたので「ベトナムとか、インドとか、、、」と答えると、「そういう社会主義の国がお好きなのねえ?」と。

 いや、、、別に、そういう基準で行く所を選んでいるわけではもちろんない(インドは社会主義じゃないやろ)ので、「いえそういうわけでは、、、」と言い掛けたら、「あ、立ち入ったこと聞いちゃったかしら(笑)」と、自己完結なさっていらしたので、それ以上説明はしませんでした。

 会話が一段落すると、おばさまは他の方々と通路を挟んでおしゃべりに花を咲かせていらっしゃいました。体力あるなぁ、、、と感心してしまった。私なんか、その後もぐったり、ウトウト、、、だったのに。

富士山が(まあまあ)キレイに見えました

 

 18:03に無事に東京駅に着きました。改札を出たところでそのまま解散となり、ヘロヘロになりながら自宅に辿り着きましたとさ。


☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆


 で、記事内で書かなかったこの旅の戦利品。

 

 左は、初日の薬師寺南門を出てちょっと行ったところにあった奈良漬専門店「寿吉屋」の奈良漬。648円(税込み)。ひと口大の奈良漬をさらに酒粕に漬け込んで熟成させたもの。美味しかった。もう何年も夕食でご飯食べていないけど、久しぶりに夜にご飯炊きました。

 右は、2日目、飛鳥寺の前の売店で買った葛湯の素。さすが本場の葛だけあって、すごく美味しい。540円(税込み)。しょうががかなり効いていて、これからの寒い季節にはぴったり。

 

 新大阪のキオスクでどうしても買いたかったのは、今回も赤福(800円・税込み)。で、神戸プリン(1,880円・税込み)も懐かしくて買ってしまいました。

 赤福は相変わらず美味しい。最近、白い赤福があるらしいのだが、、、。食べてみたい。神戸プリン、カラメルをかけるようになっていたんだけど、前からこうだったっけ?? 私の記憶より大分やわらかめで、自身の記憶のいい加減さをまた思い知る。味はgooなんだが、私はかためのプリンが好きなのだ。


☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆


 ……というわけで、一体どんな大旅行したの??というぐらい、完結まで時間がかかってしまいましたが、これで今回の旅行記は完結です。終盤は、厩戸どころではなくなった、当初の趣旨とはかけ離れた旅となりましたが、最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

見えない恐怖(1971年)

2022-11-10 | 【み】

作品情報⇒https://moviewalker.jp/mv12281/


以下、TSUTAYAの作品紹介ページよりあらすじのコピペです。

=====ここから。
 
 イギリス、バークシャー。盲目の女性サラはある日、叔父一家のもとへ帰ってきた。

 そして翌朝、彼女は久々に厩舎を管理している恋人へ会いに行く。再会を喜び、楽しいひとときを過ごすサラ。こうして彼女は夕方に帰宅したが一家は不在で、先に寝入ってしまう。

 しかし、サラは次の日も外出先から帰ってくると、人の気配がないことに気付く。恐怖に駆られた彼女が家中を回ると、次々と死体に触れ、叔父たちが惨殺されていたことが判明。

 ショックとパニックに陥ったサラは、しばらくすると何者かが家に侵入してくるのを感じ取るのだが…。 

=====ここまで。

 
☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆


 Twitterで時々映画の情報が流れてくるのだけれど、本作もその一つ。ちょっと面白そうかな、、、と思って検索したらTSUTAYAで借りられるので借りて見ました。

~~以下、ネタバレバレです~~


◆ミア・ファローの“見えない”演技

 『ローズマリーの赤ちゃん』(1968)の3年後になる本作。ミア・ファローが“追い詰められヒロイン”を再び演じているが、彼女の表情は、こういうサスペンス映画にハマるなぁ、、、と見ながら終始感心していた。決してセクシーとは言えないのだが、なんかこう、、、庇護欲を搔き立てられるというか。

 今回のヒロイン・サラは盲目という設定で、見えない様をミア・ファローが上手く演じている。見えない設定の役でも“それ見えてるやん、、、”という演技をしてしまう俳優たちは多いが、ミア・ファローはかなり上手い。見える人が見えない人を演じるというのは、実は結構怖い(ぶつかるのが分かっているのに見えない設定だからずんずん歩かなきゃいけないとか、、、)のではないかと思うのだが、そういう点で、彼女は不自然さがほぼ感じられなかったのが凄い。

 だから、丸々一晩、3つの死体と一緒に過ごしてしまった後に、事実を知ったときのサラの驚愕のシーンは、画的には全然グロくないのだが、かなり怖い。ふと手で触れてしまった叔父さんの死体、、、従妹の死体、、、そら怖ろしい。

 本作では、ほとんどグロい映像もシーンもなく、映像の妙で見ているものをドキドキ・ハラハラさせることに成功している。

 冒頭から、犯人の足元だけ映るんだが、それが特徴的で、星のマークの付いたブーツを履いている。このブーツが映ると、ヤツが現れた、というわけだ。しかも、このブーツは、冒頭、ポルノ映画とホラー映画の2本立てを見た劇場から出てくるのだ。なんか、サイコ野郎なのでは、、、?と観客に思わせる仕掛け。

 サラが叔父一家が殺されていることに気付くシーンも、気付く瞬間は映らないのよね。気付いてバスルームからサラが血相を変えて飛び出てくる様を見せて、サラがようやく気付いたことを観客に分からせる。

 こういう、間接的な表現の仕方は割と好きだ。見ている者にジワジワと恐怖を感じさせ、ゾクゾクさせてくれる。


◆オチは普通

 で、犯人は誰か、、、ってのがオチなのは、割と普通な作りである。そこまで観客を引っ張る。最近のサスペンス映画だと、犯人が誰かは見ている側に考えさせるor想像に任せる、みたいなのもあるけど、本作ではキッチリ犯人が分かるようになっている。

 正直言って、なーんだ、、、という感じで、意外性はなく、オチにインパクトはほぼない。惹句にありがちな“衝撃の結末!”などではゼンゼンない。ないけど、観客を裏切ろうとして作っている映画ではないので、これはこれでいいのだ。観客を欺くことばかり考えている映画は見ていて嫌な気持ちになるので、そういう意味では本作は真っ当なサスペンス映画であります。

 ただまあ、動機も不明、ただの行き当たりばったり、、、ってのは、別に犯人に意外性を期待していないにしてもちょっと食い足りない感じはしたかな。ふーん、、、で終わってしまうという、、、。

 それまでの、ミア・ファローの追い詰められ感が凄いので、そっちを楽しむ映画でしょうな、これは。なので、サスペンスというよりは、スリラー系ですかね。


◆リチャード・フライシャー

 冒頭のポルノ&ホラー映画館から星マークブーツが出てくるとか、ジプシー(ロマ?)の男性が犯人と間違われるとか、殺されちゃった叔父さんもまあまあ差別主義者っぽかったりとか、ってのはありがちで差別的ではあるよね。ネットの感想で、“貧乏でホラー映画好きだと犯罪者扱いされる”と書いている人がいて、言い得て妙であります。

 印象的なのがラストシーン。まあ、見てのお楽しみなのだが、主人公が盲目であることを考えると、これはちょっと監督の悪意を感じるのだが、これって私の見方がひねくれすぎなんだろうか。

 監督は、リチャード・フライシャー。『ミクロの決死圏』(1966)『マンディンゴ』(1975)といった秀作を撮っているお方だが、こういうアバン・ギャルドを感じさせるクリエイターは尊敬するわ。彼は多作なので、未見のものがたくさんあるから、これからもぼちぼち見ていきたい。

 あと、どーでも良いのだけど、サラの恋人役の俳優さん、ノーマン・アシュレイ氏という方のようだが、終始イイ人で意外性なしなところが逆に意外という気もするが、顔がDAIGO(メンタリストじゃなくて竹下登の孫の方ね)に時々見えた。というか、かなり似ており、ところどころちょっと笑ってしまった。DAIGOって、よく知らないけど、顔はよく見ると割とキレイ系だよね。竹下さんの孫にしては長身だし。

 

 

 

 

 

 

 

 

泥んこになって逃げまどうミア・ファロー、、、。

 

 

 

★★ランキング参加中★★

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

厩戸沼にハマって奈良へ~「日出処の天子」の舞台を巡る旅~ ⑤

2022-11-06 | 旅行記(国内)


につづき


《3日目の予定》  法隆寺 → 叡福寺 → 昼食 → 四天王寺(大阪) → 新大阪15:33発のぞみ400号


 3日目、最終日。

食事の部屋へと向かう廊下

 

 7:30から朝食。昨夜の夕食と同じ部屋、同じ席。茶粥の朝食と聞いていたけど、普通の白いご飯も出て来てオドロキ。奈良漬けもあり、ここは奈良だった!と思ったのでした。薄めの味付で美味しかったです。

 

☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆

 

 出発は8:50。法隆寺の目の前の宿なので、歩いて法隆寺へ向かう。既に暑くて、先が思いやられる。宿からガイドの方が案内してくださるのだが、正直言って、暑くて話が頭に入ってこない、、、。

 法隆寺、高校の修学旅行で来たかどうか、、、記憶が定かではないのだけど、いずれにしてもウン十年ぶり。

 

西院伽藍に向かい歩く(日陰を選んで、、、)/ 中 門

 

五重塔と金堂

 

 金堂の壁画は、修復中の模写作業の際に火災で黒焦げになったと、ガイドさん。火災に遭ったのは知っていたけど、模写作業中だったなんて、随分と皮肉な話だ、、、。黒焦げになる前のモノクロ状態の画像があったけど、ホントに文化財の火災は取り返しがつかないから怖ろしい。

 

回 廊 / 柿くへば~の碑が建っていたらしい鏡池(この辺は意識朦朧だった気がする)

 

 で、この西院伽藍から、夢殿がある東院伽藍まで、参道を結構歩くのだ。炎天下、もうヘロヘロ。もちろん、水も飲んでいるし、日よけ対策もバッチリしているけど、何しろ気温は朝から30度越えで、湿度も高いし、汗は出るけど乾かないので気持ち悪いしで、なかなかの苦行でありました。

 
炎天下の参道を延々歩く、、、/ 東大門(西院伽藍と東院伽藍の中間にある)

 

夢 殿

 

 でも、ガイドさんも滝のような汗を滴らせながら一生懸命、丁寧に説明してくださるので、何とか頑張って説明を聞いたが、ほぼ覚えていない、、、がーん。ここまで来ると、皆さん、無口だったなぁ、、、。

 この夢殿、マンガでは結構重要なシーンの舞台になっているんだけど、この建物はもっと時代が下って平安時代建立。それに、マンガの夢殿はもっとこじんまりとしていたので、この建物と同じという設定で山岸さんは描いていないだろう。まあ、でも、厩戸と毛人のゾクッとするシーンなのよねぇ。実写版で見たいわ~。

 

☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆

 

 何とか宿に戻って冷房の効いた部屋でようやく生き返る。荷物をピックアップしてバスに乗り込み、お次の叡福寺へ。

 叡福寺は、聖徳太子が、母の穴穂部間人皇女、奥さんの膳部大郎女と合葬されているという。3人がなぜ合葬されているのかとか、よく分かっていないらしい。

 
南大門の左右の金剛力士像

 

聖徳太子御廟


 こちらには、源頼朝のお墓もあるらしいが、非公開。弘法大師の像もあって、「太子信仰の象徴となり、この御廟には太子を敬う空海や親鸞、叡尊、良忍、一遍、證空、日蓮など諸賢聖のほか、名僧が参籠し、日本の大乗仏教の聖地として栄えました」と案内にあるが、まあ、この廟に本当に太子が葬られているのかは異論もあるらしいので、亡くなってイロイロと利用されるのは、偉いお方の宿命なのだなぁ、と感じた次第。

 で、ここで時刻は既にお昼前になっており、これからバスで小一時間、昼食に向かう。


☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆


 お昼は、道頓堀の大和屋本店でふぐランチ。

 

 もう、疲れてぐったりしていて、あんまり食事を堪能できる状態じゃなかったのよね。でも、から揚げ(写真撮り忘れました)は美味しかったし、鍋もついて、お腹いっぱいになりました。

 一息ついて、ちょっと元気になった、、、かな。


につづく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする